ハワイアンに欠かせないウクレレ。
近年、歌謡曲やロックなどさまざまなジャンルで活躍するようになり、ウクレレもピックを使って演奏する人が増えてきました。
ウクレレを演奏する際にピックを使うことで、ソフト・ハード・クリアなど、多彩な音を容易に出すことができます。
一般的なフラットピックだけではなく親指につけるサムピックも人気があり、ウクレレ演奏にピックは欠かせないものとなりつつあります。
そこで、ウクレレに適したおすすめのウクレレ用ピックを10個セレクトしました。
ウクレレ用ピックを使うメリット・デメリット、そしてピックの選び方や演奏方法も含めてご紹介いたします。
ウクレレ用ピックとは
ウクレレ専用として売られているピックは、ウクレレ本体ボディーにピックが当たっても傷がつきにくい革やフエルト製の物が多いです。
これらの素材であれば、コードストロークも安心して行えますが、厚さ3ミリと比較的分厚い物が多いので速い演奏には適していません。
そこで、ギター用として売られているピックの中でも、ウクレレに適した物がありますので今回ウクレレにもおすすめのピックをお伝えしていきます。
ウクレレ演奏にピックを使うメリット
ウクレレ演奏時にピックを使用することは、もちろんメリットもあるのですが、いくつか注意が必要な点もあります。
ウクレレ演奏時にピックを使うメリット、そして注意点をお伝えしていきますので、それぞれのピックの特性を十分理解した上でウクレレ演奏時にお使いください。
爪を傷めない
ヒトの爪は楽器を演奏する用にできてはいませんので、繰り返し楽器を演奏することで爪が傷んでしまいます。
楽器を演奏しやすいように爪をカットしていても、爪先が欠けたり割れたりすると演奏に大きな支障をきたします。
このような悩みも、ピックを使うことで解消してくれるのです。
パワフルな音が出せる
ピックは金属・硬質プラスチック・ナイロン・鼈甲(べっこう)などさまざまな素材でできています。
求めている音色に合わせて素材や形の違ったピックを使用することで、多種多様な音を出すことが可能となり演奏の幅が広がります。
また、高度なテクニックに挑戦する時に利用するのもおすすめです。
音を小さくすることもできる
ウクレレ演奏時に特に気を付けたいことは、近隣への騒音です。
音を聞きたくない人にとっては、いくらよい演奏であっても迷惑になります。
「マンション住まいだからのびのびと練習できない」「大きな音の出るストローク練習は気を遣う」など、環境による制約が大きい場合があります。
そのような場合は、サイレントピックという特殊なピックを使うことで音量を小さくすることができるのです。
ウクレレ演奏にピックを使う際の注意点
ボディーに傷がつく場合もある
ピックは正しい持ち方、正しい使い方をしないと、勢い余ってボディーをひっかいてしまうことが多いです。
ロックの世界では、この擦り傷も勲章となり有名アーティストのものは値打ちがありますが、ウクレレに傷をつけることは正直よくありません。
なぜなら、響きに影響してくるからです。
ピック遣いに慣れるまでは、楽器のことも考えて慎重に扱いましょう。
ピックで締め付けるので指が痛い
ピックは爪の代わりに使用する物なので、指にきちんと固定しないと演奏中に外れてしまいます。
特にアップストロークでは外れる確率が高いため、指に装着するタイプのピックはワンサイズ小さい物を使う必要があります。
そのため、指が痛くなることもあるので、指のこともいたわりながら無理をしないようにしましょう。
ピックの形により奏法が変わってくる
ギターでよく使われる平らな形をしたフラットピックは、楽器に対して爪が90度になるように構えます。
また、親指につけるサムピックは、爪部分が親指の横に来るので手首の角度が通常の構えとは異なります。
各指に装着するフィンガーピックも、付け爪をはめたような状態になるので、手首の使い方が変わりまた違った構えとなるでしょう。
ピックの持ち方や構え方など、それぞれ使いこなすまでに少々時間がかかります。
演奏中に落としてしまうリスクがある
ピックは小さな道具です。演奏時に手が滑って落ちてしまうことはよくあります。
指にはめるタイプのピックも、しっかり固定しないと外れてしまいます。
演奏に集中するだけではなく、こういった点にも気を付ける必要があります。
弦の寿命が短くなる
ソフト素材のピックであれば影響は少ないですが、硬質素材のピックを使い激しい演奏を行うと、弦の特定箇所だけに負担がかかり劣化を早めるおそれがあります。
ピックはしっかりと持つ必要がありますが、力を入れてガリガリと弾いては弦を傷めてしまうので注意しましょう。
ウクレレ用ピックの選び方
ピック選びに大切なことは、「どのような音を出したいか?」「どんなテクニックを使いたいか?」など目的を明確に持つことです。
ピックの種類は多く、素材や形の違ったものがあります。
最初は指の痛みを軽減するためだけのピックが、音の違いを実感できるようになるとより一層ウクレレ演奏を楽しむことができるできるでしょう。
ウクレレ用ピックおすすめ10選
それでは実際に、ウクレレ演奏に適したおすすめのピックをご紹介していきます。
「どのピックを選ぶと良いのかわからない」という方のために、ジャンル別におすすめのウクレレ用ピックをご用意いたしました。
気になるピックがありましたらクリックすることで、そのピックの詳細ページまで移動することができるのでぜひご活用下さい。
- ゆったりとした音楽を個人で楽しみたい:【Wedgie】WUP50S WH ウクレレRubberピック/5.0mm Soft
- グループで演奏する:【Ibanez】フラットピック SOFT 1.2mm BEL18ST12
- 旋律やソロを弾く:【TAB】サムピック Special 2 TP114-MBK×GY
- ロック・ハード系におすすめ:【Jim Dunlop】Tortex Flex Triangle 456 0.50mm
- ジャンルを問わず多彩な演奏をする:【Ibanez】フラットピック SOFT 1.2mm BEL18ST12
- 旋律や細かいフレーズを演奏:親指に【TAB】サムピック Special 2 TP114-MBK×GY&人差し指+中指に【JIM DUNLOP】メタルフィンガーピック 33R.025 Nickel Silver Fingerpicks
TABサムピック Special 2 TP114-MBK×GY
【TAB】サムピック Special 2は、プロのギタリストが口をそろえて褒める史上最高のサムピック。
ウクレレ演奏には、爪部分がメタルでできているTAB Special 2のハードがおすすめです。
柔軟なベルトとジョイントすることにより、自然なたわみが生まれ、多彩な音色を出すことができます。
平らなフラットピックに比べ、サムピックはピックの可動域が大きく鋭角や鈍角に角度をアレンジして演奏することが可能。
そのため、クリアな音から深みのある音色まで創り出すことができるのです。
Ibanezフラットピック SOFT 1.2mm BEL18ST12
アイバニーズ のエラストマー SOFT 1.2は、ギター使用ではソフトになりますがウクレレではハードとして使えます。
厚みは1.2mmが最適で、これより薄くなると使いづらく高度なテクニックが必要となるでしょう。
エラストマーは良反発弾性素材なので弦をよくはじきます。
また、高耐衝撃性があるので弦に当たったときのノイズは小さく、滑らかでしっとりとしたサウンドが得意です。
柔らかなニュアンスも演出できるでしょう。
JIM DUNLOPメタルフィンガーピック 33R.025 Nickel Silver Fingerpicks
フィンガーピックはウクレレソロ向きですが、なかでもメタル製のフィンガーピックは簡単にサイズ調整ができるのでおすすめです。
Jim Dunlop 33R.025 Nickel Silver Fingerpicksは、カリカリと1本1本の音が立ち、メロディーを際立たせるのに向いています。
フィンガーピックには大・中・小とサイズが決まったプラスチック製もありますが、自分の指にフィットしたピックを選ぶのは非常に難しいです。
注意したい点は、フィンガーピックは硬質素材でできており、爪部分も長いためウクレレボディーを傷つけやすいという点。
ギター演奏で使用するときよりも、ピックを指の奥に押し込み爪部分が短くなるように持ったほうがよいでしょう。
Jim DunlopTortex Flex Triangle 456 0.50mm
Jim Dunlop Tortex Flex Triangle 0.5ミリは丈夫なフレキシブルナイロン素材でできており、エラストマーより硬い音が出ます。
弦に当たったときのノイズもしっかり聞こえ、ギター寄りのハードな音色を出すことができます。
0.5ミリと薄いですが、硬さがありコシがあって扱いやすいでしょう。
ロックなどのハードな高速ストロークに向いておりパワフルな音が出せます。
サイレントピックSP-3
サイレントピックSP-3は、薄いプラスチックでできており、3箇所のくりぬきがしなりを生み、響きを消すことなく音量を抑えてくれます。
しっかりとサスティーンが残るため、コード練習にもおすすめ。
しかし、サイレントピックではメロディー演奏はできないため、ストローク専用・コード練習用のピックとなります。
Ibanez新素材エラストマー SOFT Triangle shape2.2mm BEL4ST22
Ibanez新素材エラストマー SOFT Triangle shape2.2mm BEL4ST22は、【Ibanez】フラットピック SOFT 1.2mm BEL18ST12の分厚いタイプになります。
同じ素材・形状でできていますが、厚みが違うだけで音が驚くほど違ってきます。
太い弦であってもしっかりと引っ掛かるので、豊かな音色を出すことが可能です。
ただ、厚みがある分コントロールは難しく、速いストローク奏法には向いていません。
IbanezShaped pick for Bassist 丸型 (BK)
IbanezのShaped pick for Bassistはポリアセタールという密度の高いプラスチック素材でつくられており、少し重さがあります。
リコーダーに使われている素材といえばお分かりでしょうか。
摩耗に強い素材なので耐久性があり、アイバニーズ0.8ミリラウンドは、この丸い形状で弦をしっかりと捉え太い音を出します。
【Ibanez】新素材エラストマー SOFT Triangle shape2.2mm BEL4ST22よりも高音域が得意です。
ただし、弦との接点が多くノイズが出てしまうでしょう。
WedgieWUP50S WH ウクレレRubberピック/5.0mm Soft
0.5mmのピックと比べるとWedgie ウクレレRubber5.0ミリ Softは、10倍の厚みになります。
弦のノイズもほとんどなく、曇ったとても柔らかい音になりますが、音量は出ません。
Wedgie Rubbersは指を持つところが凹んでいるので、滑り落ちる心配がなく、ピックを握る力が最小限で済みます。
Ibanezx JTC THE PLAYERS PICK JTC1R
IbanezのJTC1Rは、やや弾力性のある新素材コポリエステルの表面に滑り止めとなるラバー加工がしてあります。
滑りにくいグリップが特徴のピックで、2.5ミリの極厚タイプ。
ウクレレに使用するとハードとなりますが、爪で弾くときと似た音色が出るので、クリアな音色が欲しいときにおすすめです。
また、先端が細く鋭角になっているので、速いテンポの曲にも適しています。
Jim dunlopJazz I Nylon Pick Round 1.10mm
【Jim dunlop】Jazz I Nylon Pick Round 1.10mmは、ウクレレ演奏に非常におすすめです。
ナイロンでできており「JAZZⅠ」は、このシリーズの中では一番薄くウクレレに適しています。
厚さ1.1ミリと厚みは、ややありますが軽やかでストロークコントロールが得意です。
番外編本鼈甲のピック
本鼈甲(べっこう)は、爪の素材に近く自然で豊かな音が出せます。
ジャンルを問わず、一つは持っておきたいおすすめのピックです。
番外編Wedgie Rubbers Hard5.0
Wedgie Rubbersは使いやすく人気商品ですが、販売終了しているお店が多いため入手困難であるピックです。
もしも、手頃な値段で見つけた場合にはすぐに購入することをおすすめします。
Wedgie Rubbers ハード5.0は、前述のWedgie Rubbers ソフトとまったく形状は同じですがゴムの硬さが違います。
厚みのあるゴムなので、輪郭のない温かい音を出し、弦のタッチノイズはほとんどありません。
ソフトタイプより高音域が立ちます。
ウクレレのピッキング方法
ピックの使い方は、サムピック・フラットピック・フィンガーピック、それぞれ爪が付いている向きが違うので持ち方や奏法が変わります。
サムピック
サンピックのピッキング方法は、親指を巻いた先に爪の向きが来るのでウクレレを構えた場合、もっとも自然なかたちで演奏できます。
注意点は、爪が長いので弦の奥まで深く入れると引っ掛かってしまうため、ピックを浅く入れることを心がけましょう。
フラットピック(ギター用)
ギター用フラットピックは、一番楽器を痛めるリスクの高いピックです。
親指と人差し指でピックを握るときに、ピックを深く握り、爪部分の突出が浅くなるように持ちましょう。
いつものように楽器を構えると、ピックの当たる位置が1、2フレットほど手前にきますが、それが正しいポジションなので無理して手を伸ばさないように心掛けてください。
ピックの角度は楽器に対して90度が原則で、これによりアップ・ダウン両ストロークがスムーズにいき高速ストロークに対応できます。
力強いロック系の曲の場合は、肘から先を回転させるようにしてリストをきかせる。
また、シャッフルやバンプなど激しく飛ばしたいときは、手首を使わず肘の回転を利用しましょう。
4本の弦を同時に捉え、シャッとした音を出した後すぐにパームミュートをかける。
このようなカッティング奏法では、手の平が回転しないように楽器と平行した向きになるよう注意しましょう。
フィンガーピック
フィンガーピックは、指と同じ方向にピックの爪が向きます。
こちらもギター用ピックですと爪が長いので、指の奥深くに装着する必要があります。
カット可能な素材であれば、爪切りやヤスリなどで短くしてオリジナルな形に仕上げるのもよいでしょう。
フィンガーピックは外れないようにしっかりと装着するのがコツです。
ウクレレ用ピックの代用品は?
クレジットカードのような硬質プラスチック
ピックの代用品には、クレジットカードのように硬いプラスチック製カードが使えます。
バッグ・クロージャー
出先で「ピックがない!忘れてきた…でも今すぐ必要!」というときには、食パンなどに付いているバッグ・クロージャー(ビニールバックの口を締める小さな四角いプラスチック)でも代用品として使えます。
こちらは、カッティングが雑なために弦を傷つける恐れがあるので、くれぐれも多用は避けたほうがよいでしょう。
木製アイスクリームスプーン
とっさの代用品なら、木製アイスクリームスプーンなども使えます。
耐久性はありませんが、数回の使用なら可能でしょう。
ウクレレ用ピックの自作方法は?
フエルトや硬質レザーなどでピックを自作することはできますが、よい音を創り出すという意味ではあまりおすすめできません。
なぜなら、フエルトは摩擦に弱く、レザーは湿度に弱いからです。
市販のフエルトピックは機械圧縮加工がされており、レザー製品も湿度に対応できるように表面加工がしてあります。
自作ピックでおすすめできるのは、硬質で弾力のある素材です。
例えば、カッティングボードや綿棒ケースのふたのような硬質プラスチックは素材として向いています。
硬質プラスチック製品は100均ショップで多く扱われていますので、好みの硬さを選び好きな形に切って自作するのもよいでしょう。
くれぐれもカット面は鋭利な状態になるので、ネイル用の細かいヤスリ等で滑らかに仕上げてください。
まとめ
ウクレレは、数個のコードを覚えるだけで曲が弾けてしまうという、入門しやすい楽器です。
レベルに合わせてコードの数を増やしていくと、弾ける曲も多くなっていきます。さらにピックを使用すれば、テクニックの幅は広がり、充実度が増すのではないでしょうか。
ピックのモデルチェンジは激しく、数年で入手困難となる場合も多々あります。
お気に入りのピックを見つけたら複数個購入するようおすすめします。
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