リコーダーを演奏するとき、楽器を安定させ、より美しい音色を出すために重宝されているリコーダー指かけ。
この記事では、指かけを使うことで得られるメリットや選び方、実際の取り付け方などを踏まえ、おすすめの商品をご紹介します。
これからリコーダーを趣味として初めてみたいという方も、上達に悩んでいて今よりも安定した音色を出したい方も、こちらの記事を参考に、自分に最適なリコーダー指かけをお選びください。
リコーダー指かけとは
リコーダー指かけとは、右手親指の上に配置し、楽器を安定して持つために使用する部品を指します。
演奏する際に重心が安定するため、綺麗な音色を奏でる効果があります。
力の小さい小学生や、演奏に慣れていない初心者だけでなく、安定した音色を奏でたり、運指が早い曲でも重心がブレないよう、ベテランやプロにも重宝されているのです。
リコーダー指かけを使うメリット
音程が安定する
リコーダー指かけを使用することで、演奏時の音程が安定しやすくなるというメリットがあります。
持つときに重心となる右手親指の負荷が軽減されるため、より軽い力でリコーダーの位置を一定に保つことが可能に。
楽器を持つ力が比較的弱い子どもや、リコーダー初心者でも音程を安定させることができて非常に便利です。
手指を置く位置が正確になる
重心が安定することによって、トーンホールを押さえるポジションの正確性が上がります。
指かけで右手親指を置くところが決まるため、自然と他の指の位置も設定でき、毎回同じポジションで楽器を支えられるようになるのです。
指の位置が正確になると、指の動きが激しい曲を演奏する時も楽器がブレにくくなるため、指かけは初心者だけでなくベテランの演奏家にも愛用されています。
机に置いた時に転がらない
演奏には直接関係ありませんが、指かけがあることで、机に平置きしても横に転がらないというメリットも。
リコーダーは基本的に円筒形で、横に転がると机からはみ出て落下する場合がありますが、指かけがストッパーのような役割を果たすことで、楽器が転がらずに済むのです。
大事な楽器が転がって床に落ちるのを防ぐのにも一役買っています。
リコーダー指かけの選び方
装着のタイプで選ぶ
指かけには、リコーダーの形に沿って装着するタイプと、テープなどで本体に貼るタイプとがあります。
装着するタイプは本体への着脱が簡単で、後から位置を微調整することができたり、不要な場合には外したりすることが可能。
一方、テープで貼るタイプは、本体にしっかりと固定されるため、ホールを押さえるポジションを正確に保ちたい場合に適しています。
素材で選ぶ
素材の違いも、リコーダー指かけを選ぶ上での重要なポイント。
一般的なのは樹脂やプラスチックで、取り付けやすく、安価なものが多いため手軽に試すことができます。
一方、木製や象牙でできたものなど高級な仕様もあり、樹脂やプラスチックに比べて手に馴染みやすいため、リコーダー上級者やプロの方に好まれます。
手に馴染む形を選ぶ
リコーダー指かけが手に馴染むかや、持ちやすく感じるかどうかも視野に入れておくとよいでしょう。
特にリコーダーを長時間練習する方や、アルト以上の重量があるものを扱う場合は、指かけを支える右手親指が痛くならない形のものを選ぶと、快適に演奏ができます。
リコーダー指かけおすすめ5選
トヤマ楽器製造AULOSソプラノ シンフォニー リコーダー用指かけ(502B/503B用)
■ワンタッチ指かけの特長
指の位置を正確に定め、リコーダーをしっかり支えることにより、ぐんぐん上達できま...
1954年から続く老舗楽器メーカーで作られた樹脂製の指かけです。
創業時からリコーダーを主力製品としており、学生の頃にこのメーカーのリコーダーを使った方も多いのではないでしょうか。
ワンタッチで装着でき、着脱が楽なため初心者の方でも簡単に取り付けることができます。
価格もお手頃で、劣化した場合の買い替えとしても重宝されます。
全音プラスチック リコーダー用指かけ ソプラノ用
●手首の負担を軽減:フック部分の形状をクラリネットなどと同様のものにしました。親指の角度を自由に決められることで、手首への負担...
前述と同じく、ワンタッチで取り付けができるプラスチック製の指かけです。
右手親指で支えるフックの部分が広く作られているため、指にかかる負荷が少なく、手首も疲れにくい仕様です。
こちらも90年以上続く音楽メーカーで製作されていますが、200円以下で購入できるため、非常にコストパフォーマンスのよい商品です。
ヤマハABS樹脂リコーダー用指かけ(ZD779300)
両面テープが付いており、リコーダーの側面に接着するタイプの商品です。
ぴったりと接着できるため、ワンタッチで取り付けるタイプだと指かけがズレやすいという方に適しています。
サイズが小さく、舞台に立った時でも客席から目立ちにくいため、人前で演奏する機会のある方に好まれています。
トヤマ楽器製造AULOSバスリコーダー用指かけ(533B用)
■ワンタッチ指かけの特長
指の位置を正確に定め、リコーダーをしっかり支えることにより、ぐんぐん上達できます。
...
前述したAULOSのバスリコーダー用指かけです。
同シリーズにはアルト、テナー、バスとリコーダーの大きさに沿ってサイズ展開があるため、本体にぴったりと合う型を選ぶことができます。
今回は黒色のみ紹介しましたが、茶色や白色などカラー展開もあり、お持ちの楽器に馴染む色を選ぶと良いでしょう。
リコーダー指かけの使い方
リコーダーを綺麗に拭く
リコーダー指かけを取り付ける前に、リコーダーの表面を綺麗にしましょう。
柔らかい布で表面についている水分や油分を拭きとることで、指かけが固定されやすくなるため、演奏する際に位置がズレてしまうのを防ぐ効果があります。
プラスチック製のリコーダーであればアルコール綿での消毒も可能ですが、木製リコーダーの場合は表面を傷めてしまうことがあるため乾いた布で拭くのがおすすめです。
リコーダー指かけをセットする
リコーダーの軸に装着するタイプの場合は、再細部よりスライドさせてセットします。
最初にリコーダー下部の一番細い右手小指を置くホールの位置に取り付けます。
その後、右手人差し指と中指を置くホールの中間あたりの裏側まで徐々にスライド。
一度演奏するように楽器を構え、右手親指で支える形で持った時により指運びしやすい位置に微調整すれば完了です。
粘着テープで付けるタイプの場合は、人差し指と中指を置くホールの中間の裏側に直接貼りますが、付け直しが難しいため先に構えてみて、印をしながら付けると良いでしょう。
定期的に付け替える
リコーダーを長時間練習するうちに、リコーダー指かけの位置がズレていないか確認しましょう。
装着するタイプは微調整が簡単ですが、上や下に少しずつ動いてしまい、徐々に緩まります。
粘着テープで付けるタイプも、粘着力の低下とともに徐々に位置がズレたり剥がれ落ちたりする可能性があります。
構えた時に手が疲れると感じた際や、ホールをふさぐ指の位置が合わず音程が安定しない時などは、指かけの買い替えを検討するのもひとつの手です。
リコーダー指かけの代用品は?
指サックを使う方法
リコーダーを持つ手を安定させる手段として、事務作業用の指サックを使う方法があります。
右手親指に付けることで、指サックが滑り止めの役割を果たし、右手の指を離すことが多い曲でも安定した音が出せるのです。
特にプラスチック製のリコーダーは、手が汗で滑りやすく、運指が速い曲だと音が上ずったり、息が漏れたりする可能性が高くなります。
リコーダー指かけが無く、出したい音がうまく出ない場合は、指サックなど滑り止めになる道具を使ってみましょう。
演奏補助シールを使う方法
リコーダーのホールが十分に押さえられず、低い音がうまく出せない場合には、専用の演奏補助シールを使用する方法もあります。
シールによりリコーダー本体のホールよりも穴が小さくなるため、指が小さな方でも塞ぎやすく、より軽い力で演奏できるように。
現在販売されているものはソプラノリコーダー専用ですが、アルトやテナーなどホールが大きい場合はシールの穴の幅を広げることで使用可能です。
【アイディア・パーク】ふえピタ ソプラノリコーダー用演奏補助シール
リコーダー指かけの自作方法は?
木片を削って作る
木製や象牙製の指かけは高価なものが多く、手に馴染む素材で金額を抑えたい場合には、自分で木片を削って作る方法があります。
ホームセンターなどで、柔らかく加工しやすい10㎜角、長さ20~30㎜ほどの木材を手に入れ、カッターナイフや彫刻刀を使って丸みのある直角三角柱の形に削ります。
接着面も、リコーダー本体のカーブに合わせるために、紙やすりなどを使って本体に当てながら削りましょう。
形が整ったら、フェルト等であて布をし木工用ボンドで接着させるか、厚みのある両面テープを使ってセットします。
自分に合う好みの形で製作でき、手に馴染んで楽器により愛着が湧くため、こだわりの逸品を求める方は挑戦してみてください。
まとめ
リコーダー指かけは、楽器を持つ手を安定させ、一定に保たれた音程や楽器全体に息が通った美しい音色を生み出すための、非常に便利な道具です。
初心者の方からプロの方まで、自分に合った指かけを選定し、リコーダーの奥深さを楽しんでくださいね。
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