ミュートとはその名の通り、管楽器の音を小さくする装置でトロンボーンのミュートはベルに装着して使用します。
- ストレートミュート
- カップミュート
- プランジャーミュート
- ハーマンミュート
など種類が沢山あり、用途によってミュートを使い分けます。
今回はその中から、おすすめのトロンボーンカップミュート10選をご紹介します。
併せて、トロンボーンカップミュートが手に入らない場合の代用品もご紹介するので参考にしてみてください。
トロンボーンカップミュートとは
トロンボーンカップミュートとは、まっすぐなトロンボーンストレートミュートにお椀型の皿のようなものを加えたものです。
実は、ミュートは単純に音を小さくするというだけでなく、そのミュートの種類によって音色が異なります。
一番メジャーなトロンボーンストレートミュートが金属のキーンとした音なのに対し、トロンボーンカップミュートは少しこもったような音がするのが特徴です。
皿状の部分とベルの間には隙間があり、鳴った音を跳ね返し、こもった音になります。
皿状の部分は取り外しが可能な物も多く、外すとトロンボーンストレートミュートとして使用することも可能です。
トロンボーンカップミュートにこだわるメリット
演奏できる曲の幅が広がる
楽曲の中でカップミュート使用の指示が書かれていることは、曲のジャンルを問わず多くあります。
しっかりこだわって選んだトロンボーンカップミュートを持っていれば、いざ指示の入った曲を演奏するときにも慌てずに済みますね。
トロンボーンカップミュートにより、演奏できる楽曲の幅が広がるとも言えます。
トロンボーンカップミュートを使用するストレスを減らす
トロンボーンカップミュートを使用するということは、いつも通りの何も装着しない状態と比較して、ストレスが発生するものです。
荷物が増えること、急いで装着するということ、吹いた感覚が変わることなど。
トロンボーンカップミュートを利用することによって、通常の演奏に変化を伴います。
しっかりとこだわって製品を選び、少しでもこれらのストレスを減らしてください。
音色を変えて楽しむことができる
こもったような音色にするのがトロンボーンカップミュートの特徴ですから、普段とは違う音色をこだわりのトロンボーンカップミュートで楽しんでみてください。
個人練習やパート練習にトロンボーンカップミュートを装着した状態での練習も組み込んで、少し変化をつけるのも楽しいかもしれません。
こだわって選んだトロンボーンカップミュートの音色を楽しむと共に、あらかじめ、ミュート装着状態での演奏の感覚をつかんでおけます。
トロンボーンカップミュートの選び方
音色
トロンボーンカップミュートの材質や形状はメーカーによってさまざま。
トロンボーンカップミュートを利用する目的は同じでも、材質や形状によって音色がかなり違います。
それぞれのメーカーの特徴を比較し、自分の演奏する曲のジャンルや、パート仲間との音色の兼ね合い等検討してみてください。
自分好みの音質の出せるトロンボーンカップミュートを選び、装着したときの演奏が楽しくなると良いですね。
着脱のしやすさ
楽譜の中で「cup mute」の指示は休符の合間などにされる事が多いですが、着脱の時間がそれほど取れないこともあります。
また、ミュートをしっかり装着できないと、ベルから落ちる危険も。
ベルから落ちてしまうと、ミュートが破損する危険に加え、演奏中に落下音が響き渡り楽曲に影響を与えてしまいかねません。
自分にとって着脱しやすい製品を選び、スムーズに演奏したいものです。
吹奏感
ミュートを装着すると、何も無い状態で演奏するのと比較し、ミュートの抵抗を感じることがあります。
抵抗があると、吹き方も少し変わります。
それにより、変な吹き癖がついてしまって、ミュートを解放したときにアンブシュアが崩れてしまったりしては大変ですよね。
自分の演奏に合った吹奏感のものを選んでください。
トロンボーンカップミュートおすすめ10選
New Stone Lined ニューストンライン テナートロンボーン・カップミュート (152)
1935年アメリカで創業の伝統あるメーカー、ニューストンラインのトロンボーンカップミュート。
ジャズ界から吹奏楽まで多方面のトロンボーン奏者に愛用されている、定番の製品です。
素材はニューストンラインオリジナルの、軽くて丈夫なファイバー素材です。
低価格で安定した高品質の製品は、幅広いプレイヤーが利用しやすいですね。
New Stone Lined ニューストンラインテナートロンボーン ミュート ミカ( 154)
同じくニューストンラインから同じファイバー製のミュートですが、ミカミュートというタイプのトロンボーンカップミュート。
カップの内側にフエルト素材が張ってあり、縁の部分はラバー製です。
前述のカップミュートと比較して、木管と混じり合いやすい温かみのある音色が特徴的。
The Wallace Collection Mute ウォレスコレクション ミュート トロンボーン用 アジャスタブルカップ アルミ (TWC-411)
スコットランドで手作りされており、その品質が高いことでしられるメーカーウォルスコレクション。
ヨーロッパで金管バンドを主として注目のブランドです。
アルミ製でカップを外すことができ、カップを外せばストレートミュートとして使用することが可能。
金属製のしっかりとしたストレートミュートも欲しいとき、一本購入すれば両方兼ねているので便利です。
Tom Crown トムクラウン カップミュート テナートロンボーン用 オールアルミ
オーケストラ、吹奏楽などクラシックジャンルを中心に世界中で愛用されている製品。
華やかな音色が特徴的で、大きな音も鳴らしやすく作られています。
全体がアルミ製で軽量なタイプ。
Denis Wick デニスウィック ミュート テナートロンボーン用 カップ(5529)
ロンドン交響楽団の名物奏者であるデニス・ウィック氏が立ち上げた金管楽器用のアクセサリーブランドのトロンボーンカップミュート。
柔らかい音色ながら、音色がはっきりしているのが特徴的です。
ストレートの部分は木材で、カップ部分にはアルミニウムが使用されています。
カップの距離を調整可能なので、曲に応じて変更できます。
Soulo サウロ Trumpet & Trombone Mutes Trombone Fiber (SM7738)
ファイバー製で非常に軽量なタイプのトロンボーンカップミュート。
抵抗感も少なく、安定したピッチで演奏できます。
こちらもカップの距離は調整可能で、コルクもしっかりしているので、着脱しやすく落とす心配を減らせます。
全体が黒一色なので、装着した見栄えもかっこいいです。
YUPON ユポン テナートロンボーン用カップミュート(yupon-cup-ttb)
ミュート作りに特化した、創業40年以上になる日本のメーカーです。
「ヴァルカナイズドファイバー」という木材パルプなどを使用した軽い素材でできています。
日本のメーカーらしく、細部にこだわり抜いた作りになっています。
楽器に接続する部分のコルクが移動できる珍しいタイプで、様々な大きさのベルに対応可能です。
TrumCor トランコル テナートロンボーン・カップミュート (trumcor-cup-ttb)
比較的あたらしいメーカーの製品です。
ファイバーと木製の板を併せて作られており軽量で、他の楽器と混じり合いやすい、暖かな音色が特徴的。
装着時の違和感が少なく、高音から低音までピッチも取りやすい製品です。
Jo-Ral ジョーラルミュートテナートロンボーン バステナートロンボーン カップミュート アジャスタブル アルミ(TRB6S)
30年以上に渡り、世界中のプレイヤーに愛用されているメーカー。
全体がアルミ製で、低音から高音まで、まんべん無く鳴ることをテストで確認されているそうです。
また、耐久性の高いコルクが使用されており、乾燥したり崩れたりしにくい工夫がなされています。
EMO エモハッシュハッシュミュート(Hush-Hush mute)aS(エー・エス)テナー・テナーバストロンボーン用
全体がプラスティック製の、練習用(プラクティスミュート)としても使えるカップミュート。
トロンボーンカップミュートとしては珍しい青、白、赤の鮮やかな配色も特徴的です。
音色はプラスティック製特有の軽い音色です。
有名なトロンボーン奏者、バート・ファン・リール氏が使用していたことが有名です。
トロンボーンカップミュートの使い方
カップミュート指示のある曲で使用する
クラシックからジャズ、ポップスと幅広いジャンルの曲の中でカップミュートが指示されることが多々あります。
曲中にインパクトを与える役割のトロンボーンカップミュートは、かならず作曲者の何らかの意図のもと、指示されているのです。
楽曲中で正しく、楽譜の指定通りの音を出すためにトロンボーンカップミュートを使います。
楽譜には「cup mute」と記されており、「open」で外します。
消音器として
トロンボーンカップミュートの本来の目的とは外れてしまいますが、こもった音が出せるという特性上、消音の役割を果たすことができます。
練習用のミュート(プラクティスミュート)というものも、発売していますが、手に入らない場合には、短時間の練習にカップミュートを利用するのも良いかもしれません。
ただし、前述のとおり、吹奏感は装着していないときとは異なるので、変な癖がつかないよう注意が必要ですね。
トロンボーンカップミュートの代用品は?
トロンボーンカップミュートが急に必要になったり、購入できない場合など、代用品になるものと自作方法をご紹介します。
市販の物と比較し、音質が悪くなることは否めませんが、緊急時にはこれでしのげるかもしれません。
まず、一番有名で簡単な方法としてはラーメンカップを代用品にする方法で、ラーメンカップを左手で持ち、ベルに押しつけて使います。
スライドがあるので、この方法は少々持ちにくく、吹きにくいですが、取りあえずは音をこもらせるというトロンボーンカップミュートの役割を果たせるでしょう。
もう少し凝った形で自作する方法は、ペットボトル又は、ボトルタイプのアルミ缶やスチール感などにコルクを接着材で貼り付け、先の部分にラーメンのカップを貼り付けます。
ベルのサイズに合ったボトルや、ラーメンカップを探して試してみてください。
まとめ
様々なジャンルの楽曲の中で指定されることの多い、トロンボーンのカップミュート。
お気に入りのトロンボーンカップミュートを用意しておくと、より演奏の幅が広がりますね。
ご紹介した製品の中から、ぜひお気に入りの一品を選んでみてください。
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