アナログシンセサイザーは、楽曲制作やライブパフォーマンスで独自のサウンドを出すことが可能。
独特なエグみや、暖かいサウンドメイクができてデジタルシンセサイザーでは表現できないサウンドを生み出すことができるのです。
しかし、アナログシンセサイザーと聞くと何故か敷居が高いイメージがある方も多いのではないでしょうか。
そもそもアナログシンセサイザーってなに?
「アナログシンセサイザーを使いこなせる自信がない」
- 「アナログシンセサイザーは高価な商品しかなさそう」
そこで今回は、アナログシンセサイザーとは何なのかを詳しく説明し、商品選びのポイントもご紹介いたします。
アナログシンセサイザーとは
アナログシンセサイザーは1960年代に登場した電子楽器で、アナログ回路を使用し電圧の調整で音色を変化させることができます。
本来シンセサイザーは全てアナログでしたが、後にデジタルシンセサイザーが登場し比較語として「アナログシンセサイザー」と呼ばれるようになりました。
アナログシンセサイザーはピアノやギターなど様々な音色が出せるわけではなく個性的な音色です。
アナログシンセサイザーにこだわるメリット
デジタルシンセサイザーでは表現できないサウンドメイクができる
シンセサイザーは現在まで進化を続けデジタルのクオリティも高い物ですが、それでもアナログシンセサイザーにしか出せない音があります。
デジタルでも細かい調整をすればアナログ感が出せますが、やはり本物のアナログサウンドの温かみや音圧は表現できません。
ツマミを使用して直感的に操作できる
アナログシンセサイザーはその場の直感でツマミを使い、音を変化させることができます。
操作性が高く、パフォーマンス向上につながります。
音が太く迫力のあるサウンド
アナログシンセサイザーはデジタルと違い電圧を調整して音色を作るので、音が太く迫力があるサウンドになります。
アナログシンセサイザーにこだわるメリット
高価格の商品が多い
アナログシンセサイザーは100万円越えの多く存在するので、高価格なイメージがあるのも仕方ありません。
しかし中には、リーズナブルな価格の商品もあるので後ほどご紹介します。
サウンドメイクしたプリセットが保存できない
古いモデルでサウンドメイクしたプリセットを保存できないモデルがあるので注意が必要です。
とはいえ、現在に至るまでの中にはプリセットを保存できるモデルも存在しますのでご安心ください。
壊れやすい
アナログシンセサイザーのビンテージものは独特な音色で魅力的ですが、鍵盤が破損したり音が出なくなることがあります。
取り扱いには注意を払いながら、大切に使用していきましょう。
アナログシンセサイザーの選び方
アナログシンセサイザーは高価格の商品が多いので、誰もが商品選びに失敗したくないものです。
いくつか確認必須事項があるので、選び方のポイントをご紹介します。
演奏可能な最大同時発音数
ピアノのように同時に音を鳴らすことができるものを「ポリフォニックシンセサイザー」といい、単音演奏のみのものを「モノフォニックシンセサイザー」と言います。
ポリフォニックシンセサイザーの同時発音数はモデルによって異なりますが、4音・8音があります。
商品によって仕様が異なりますのでよく確認しておきましょう。
鍵盤数
シンセサイザーの鍵盤数は価格によって異なりますので、自分の必要鍵盤数を理解して選ぶようにしましょう。
フィルター機能
アナログシンセサイザーの音色調整で重要な機能です。
フィルタータイプが充実すると、サウンドメイクのバリエーションが広がります。
モジュラー機能
オシレーター・フィルター・エンベロープなどの機能をモジュールと言います。
モジュラー機能があればサウンドメイクの幅が大きく広がります。
シーケンサー機能
シーケンサーは自動演奏機能のこと。
音符データを入力することで自動演奏ができ、アイデアの発見とパフォーマンス向上に役にだつ機能です。
アナログシンセサイザーおすすめ10選
選び方のポイントが分かったところで、おすすめのアナログシンセサイザーをご紹介します。
高価格ですが定番のものから、低価格でコスパの良いものもご紹介しますので最後までご覧になってみてください。
KORGコルグ ポリフォニック・アナログ・シンセサイザー(MINILOGUE-XD)
進化した新世代のアナログシンセサイザーです。
マルチな機能が搭載されていて、アナログ・デジタルのハイブリッド音源です。
KORGコルグ アナログ モノフォニック シンセサイザー (MS-20)
35年語り継がれてきた名機「MS-20」の復刻モデルです。
当時のアナログ回路を完全に再現し、自由自在なパッチングが特徴的です。
KORG コルグ モノフォニック アナログ シンセサイザー (monologue BK)
パワフルなモノフォニックシンセサイザーで、強力なサウンドを生み出します。
シーケンサー機能も充実していて、より直感的なサウンドメイクができオリジナリティー溢れる音が手に入ります。
ARTURIA アートリア アナログシンセサイザー (MiniBrute 2)
衝撃的なデビューだったモノフォニックシンセサイザーが、さらに進化して登場しました。
パッチング機能もありエキサイティングなサウンドメイクが実現しました。
MOOGモーグ アナログ・シンセサイザー (GRANDMOTHER)
パッチングをしなくてもすぐに演奏が可能でフロントパネルで際限なく音の探求ができます。
アナログの温もりのある美しさと無限のパワー、そして魔法のような操作性を手にすることができます。
MOOGモーグ アナログ・シンセサイザー (Subsequent 25)
Subsequent 25は現代のサウンドメイクの便利さを取り入れた、2音パラフォニック・アナログ・シンセサイザーです。
MOOGの中で最もコンパクトなモデルで、そのコンパクトボディーからは想像もできないほど豊かなサウンドを生み出します。
Novationノベイション シンセサイザー (Bass Station II)
大人気の「Bass Station」を基本ベースに再設計されたアナログモノフォニックシンセサイザーです。
多機能が搭載でBass Station以上の強力なサウンドを実現しました。
BEHRINGERベリンガー アナログモノフォニック シンセサイザー (MS-1-BK)
32鍵セミウェイトフルサイズキーモデルで、4つの波形を同時ミックス可能です。
MS-1は過去の音を再現したり、次世代の音を創造することができます。
BEHRINGERベリンガー アナログシンセ 4ボイス パラフォニック (POLY D)
信じられないほどの繊細さと、抜群な操作性であらゆるサウンドを表現できます。
過去の誰もが知る偉大なサウンドを蘇らせたり、新しい未来のサウンドも創造し生み出すことができます。
アナログシンセサイザー音作りの基本知識
アナログシンセサイザーの音を出すまでの接続方法は通常のシンセサイザーとあまり変わりませんが、音の作り方が根本的に違うので簡単にご紹介します。
このサウンドメイクがアナログシンセサイザーの醍醐味と言っても過言ではありません。
「VCO・VCF・VCA・LFO・EG」この5つの工程を経て、自分の理想の音色へとサウンドメイクしていきます。
単語だけでは分からないので各工程の役割をご説明します。
VCOとは
VCOの「O」はオシレーターのことです。
「音源波形」とも呼び、音のベースとなるもので波形にはいくつかの種類があります。
- ノコギリ波:ストリングスやブラス、ギターなどに向いていて「ギコギコ」という擬音のイメージ
- 短形波:管楽器やクラリネットに向いていて、歯切れの良い音
- パルス波:ラッパみたいに伸びやかで、突き抜けるような音
- 三角波:オカリナやリコーダーのように優しい音
- サイン波:口笛に近いイメージで、軽い音
VCFとは
VCFの「F」はフィルターのことで、波形から倍音を削る工程です。
- Low Pass Filter:低い倍音のみを通します
- High Pass Filter:高い倍音のみを通します
- Cutoff Frequency:倍音を削る量を決めます
- Resonance:倍音を強調させる箇所を決めて、音にアクセントをつけます
VCAとは
VCAの「A」はアンプのことで、音のボリュームを決めます。
LFOとは
LFOとは音を周期的に変化させて「揺れ」を表現します。
EGとは
EGとは音が出始めてからどのように変化させるかを決める工程です。
- アタック:鍵盤を押したのフィードイン速度を決めます
- ディケイ:鍵盤を押さえ続けて、だんだんと音が小さくなっていく時間を決めます
- サスティン:鍵盤を押さえ続けている間はずっと音が伸び続けるかを決めます
- リリース:鍵盤を離した後、フェードアウトする時間を決めます
まとめ
シンセサイザー奏者なら1度は必ず触れてみたいと思うアナログシンセサイザー。
時代と共に進化していく音も良いですが、やはりシンプルに原音を操作するアナログサウンドに勝るものは無いのかもしれません。
気になっている方は、ぜひ今回ご紹介したアナログシンセサイザーをチェックしてみてくださいね。
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