バリトンサックスは、吹奏楽やジャズ、サックス4重奏など様々な演奏スタイルで活躍する楽器です。
サックスの中でも大きなサイズであるバリトンサックスは、長時間演奏すると肩こりを引き起こすこともあります。
そのため、バリトンサックスには必須アイテムがいくつかありますが、その中でも重要な「ストラップ」のおすすめアイテムをご紹介します。
ショルダータイプなどストラップのタイプについても説明しますので、メリット・デメリットを理解して、自分に合ったものを見つけてみてください。
バリトンサックス用ストラップとは
初めにストラップについてご説明すると、「サックスを首からぶら下げ、演奏をサポートするための道具」のことを指します。
サックスは、ストラップと手の力(厳密に言うと親指の力)で楽器を支えて演奏をします。
そのためストラップは、サックス奏者にとってなくてはならない道具のひとつなのです。
更に、バリトンサックスは、サックスの中でも大きな楽器なので、ストラップの存在は欠かせません。
ストラップは、楽器の大きさによって長さが異なり、楽器が大きいほど長くなります。
したがって、バリトンサックス用ストラップは、ソプラノサックスやアルトサックス用のストラップに比べ、長さの長いものになるのです。
バリトンサックス用ストラップにこだわるメリット
疲労感が軽減する
アルトサックスやテナーサックスに比べて、バリトンサックスは重量があります。
そのため、長時間続けて演奏すると、首に負担がかかるので、肩こりの原因となり日常生活でも疲れやすくなります。
疲労感を少しでも軽減するには、バリトンサックス用ストラップを使用することが有効です。
疲労感が軽減することで、練習効率も良くなるので、一石二鳥ですね。
呼吸がしやすくなる
バリトンサックスは、低音域が魅力的な楽器です。
その魅力を引き出すためには、低音を鳴らすための充分な肺活量が必要になってきます。
ストラップの形状によって、首の負担が大きくなり、呼吸がしにくくなります。
自分の肺活量を活かし、楽器を上達させるためにも、バリトンサックス用ストラップを使用することがカギとなるのです。
バリトンサックス用ストラップの選び方
バリトンサックス用ストラップには、様々な形状や材質があります。
購入するときには、これらのメリットとデメリットを把握して自分に合ったものを見つけましょう。
今回は、選択するポイントを3つに分けてご説明します。
ストラップの形状
ネックタイプ
ネックタイプは、名前の通り、首にかけて使用する形状です。
安価なものが多く、装着が簡単であり、初心者でもすぐに使えるようになります。
楽器を購入すると、ストラップが付属で入っていることがほとんどですが、基本的にネックタイプのものとなっています。
一方で、首で楽器を支えることになるので、負担が大きく、疲労感を感じやすくなります。
ネックタイプでも、負担を軽減するために、パットがついている商品もありますので、ネックタイプを選ぶ際にはできるだけパットがついていた方が良いです。
ショルダータイプ
ショルダータイプは、肩にかけて使用する形状です。
片方の肩にかけるタイプと両方の肩にかけるタイプの2つがあります。
首に負担がかからないため、呼吸がしやすくなるといったメリットがあります。
デメリットとして、肩に負担がかかるので演奏時の姿勢に影響が出る人もいます。
特に片方の肩にかけるタイプでは、左右のバランスが悪くなり、体の歪みが生じることが多いです。
ハーネスタイプ
ハーネスタイプは、上半身を全て使って支える形状です。
肩や首への負担が分散されるので、小柄な方でも楽に演奏しやすいといった特徴があります。
しかし、装着に手間がかかるので、慣れるまでに時間がかかり、時間がないときにはストレスになる可能性があります。
特に立って演奏する機会が多い方には、負担が分散できるハーネスタイプがおすすめです。
ストラップのフック:形状
ストラップのフックとは、楽器を引っかける部分になります。
フックには以下の2つのタイプがあります。
S字・かぎ型
このタイプは、引っかけるだけで装着が完了するものです。
装着が簡単な反面、演奏中に外れやすくなっています。
気づかずにフックから楽器が外れていると、楽器の落下に繋がるので、十分に注意が必要です。
休憩中に楽器を膝の上に置くことがあると思います。
このときにフックが外れる場合が多いので、練習を再開する際には確認してから楽器をかまえるようにしましょう。
スナップ
スナップタイプは、留め具がついているため、取り付けた後にしっかりと固定されます。
そのため、楽器が落下する可能性が少ないので、安心して演奏することができます。
フックから外れているか確認することを忘れそうな人には、おすすめできるタイプです。
S字・かぎ型タイプに比べ、デメリットがないことからも、できるだけスナップタイプを選ぶことをおすすめします。
ストラップのフック:材質
ストラップのフックの素材は主に「プラスチック製」と「金属製」の2種類あります。
それぞれのメリットとデメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット | |
プラスチック製 | 軽量 楽器を傷つける心配がない | 劣化が早いので破損することがある |
金属製 | 強度があり、破損の心配が少ない | サックスのメッキが剥がれる可能性がある |
購入のときには、楽器に傷がつくことを避けるか、突然のフックの破損を避けるかどちらかを選ぶ必要があります。
突然のフックの破損は、楽器が落下する恐れにも繋がるので、そのようなリスクも考えた上で検討してみてください。
バリトンサックス用ストラップおすすめ10選
ヤマハサックスストラップ(SSDX2)
ネックタイプのストラップですが、樹脂ボーンの入ったネックパットを使用していることから、首の締め付けを和らげてくれる商品です。
フリーサイズなので、全てのサックスに対応可能ですが、重量が増すほど、締めつけがきつくなります。
バリトンサックスだけでなく、持ち替えをする演奏者にとって便利なアイテムです。
- フック:S字・かぎ型
- ストラップ:ネックタイプ
Alomejorサックスネックストラップ(B083ZXKY4K)

ユニークな模様が特徴的なストラップです。
スナップタイプのフックであり、プラスチック製なので楽器を落としたり、傷つける心配がない点が利点となります。
首に当たる部分のパットがついていますが、やや薄めなので痛いと感じる方もいるようです。
- フック:スナップ
- ストラップ:ネックタイプ
morytrade サックス ストラップ(B07K6Y66J3)

プレートがついていることから、ネックタイプでも首が締め付けられにくくなっている点が特徴的なストラップです。
金具が金色なので、デザイン性的にも人気な商品となっています。
首に当たる部分がレザーでできていることから夏は汗を吸収せず、べたつくことがデメリットとしてあげられます。
また、フック部分が金属なので楽器を傷つける可能性もあります。
- フック:スナップ
- ストラップ:ショルダータイプ
バードストラップサックスストラップ(BSN-AW)

左右別々に入れられたパットが負担を軽減するストラップになります。
更にプレートがついていることから、首が締まりにくく、快適に演奏できるため、人気な商品となっています。
スナップ部分が金属でできているので、楽器が傷つきやすいですが、付属のビニールチューブを使用することで少しカバーすることができます。
体系に合わせたサイズ展開がされているので、自分に合ったサイズを選択しましょう。
- フック:スナップ
- ストラップ:ショルダータイプ
breathtakingLithePremiumII Lサイズ ブラック サックスストラップ(B07KF3R1NQ)

サックスのストラップと言えばコレと言えるほど有名な商品です。
ショルダータイプの両肩にかけるタイプのストラップです。
姿勢補強のためのバランスやフロントバーがあることにより、首のゆとりを確保し、正しい姿勢で演奏を行うことが出来ます。
プロの演奏者でも使用している方が多いですが、それなりに高価な商品です。
フロントバーを左右対称になるように調節しないと、姿勢が崩れる要因になりますが、この調節が難しいと感じる方もいます。
- フック:スナップ又はS字・かぎ型
- ストラップ:ショルダータイプ
BGHARNESS(ハーネス) ストラップ アルト/テナー/バリトン サクソフォーン サイズ(S41M)

上半身全体で支えられるように作られたハーネスタイプのストラップです。
楽器の重さを分散するため、4カ所の調節が可能となります。
細かく調整できる利点にがありますが、その分、高さの調節に手間がかかります。
また、肩パットがついていない分、肩に負担がかかりやすくなっています。
- フック:S字・かぎ型
- ストラップ:ハーネスタイプ
ネオテックソフト・ハーネス・ストラップ (B0002E1NPA)
ハーネスタイプのストラップになりますが、デザインがシンプルな点から、装着が分かりやすいという特徴があります。
肩パットが分厚く、しっかりと固定されるので、マーチングバンドなど動いて演奏する方におすすめできる商品です。
しかし、肩パット以外の紐が細いため、食い込んで痛いと感じる方もいるようです。
- フック:スナップ
- ストラップ:ハーネスタイプ
Adorenceサックスハーネスストラップ(B092YNQYFF)

ハーネスタイプのストラップは高いですが、初心者でもお手頃な値段のストラップです。
肩パットに十分な厚みがあることから、身体への負担が小さい特徴があります。
一方で、高さの調節が複雑である点や、少しずつ下がってくる場合があるので、動いて演奏する場合にはあまりおすすめできません。
初心者の練習用として利用するアイテムとしては大変おすすめできる商品です。
- フック:スナップ
- ストラップ:ハーネスタイプ
バリトンサックス用ストラップの使い方
着用方法はタイプによって異なる
バリトンサックス用ストラップは、タイプによって着用方法が変わります。
会社によっては独自に着用方法を説明していることがありますので、ホームページなどで確認しましょう。
誤った着用方法をすると、負担の軽減に繋がらない可能性があるので、注意してください。
革のスラップは事前準備が必要
ストラップに限らず、革製品を購入した人は、経験があると思いますが、新品の革はとても硬いです。
そのため、革が使われているストラップは、初めによく手でもみ、柔らかくしてから使用しましょう。
一手間ですが、事前に準備しておくと、身体に馴染み、使いやすくなります。
バリトンサックス用ストラップの自作方法は?
バリトン用ストラップのほとんどが無地の黒または他の単色が多く、デザイン性は地味なものが多いです。
そのため、「自分の好みに合ったデザインにしたい。」と思う方は、自作することもあります。
自作する人の中には、パーツを組み合わせてカスタマイズする方と、既製品をデコレーションする方の2つに分かれます。
パーツを組み合わせてカスタマイズする
ネックタイプを自作することが多いです。
やはり、ショルダータイプやハーネスタイプだとパーツが多くなり、自作することが難しいので、挑戦する方がいないようです。
そのため、今回は、ネックタイプのカスタマイズのご紹介になります。
カスタマイズに必要な材料
カスタマイズのパーツは、主に以下の5つの材料が必要になります。
- パット・・・肩や首に直接当たるパーツ
- プレート・・・紐の長さを調節するパーツ
- ブレード・・・紐
- フック・・・楽器を固定するパーツ
- クリンチ・・・留め具
それぞれ、素材や色が異なるので、自分の好きなものを選択しましょう。
組み立て方
- フックを紐に固定する。
- プレートを紐に通し、固定する。
- 紐に留め具であるクリンチを通す。
- パットの穴が空いている部分に紐を通し、固定する。
- パットが紐から外れないように、紐に通した留め具をパットの方に持っていき、ネジを締めて固定する。
- 組み立てたパーツに緩みが無いか確認する。
15~20分ほどで組み立てることが可能となります。
最後の確認は、入念に行い、未然に楽器の落下等からの事故を防ぐようにしましょう。
既製品をデコレーションする
「ネックタイプではなく、他のタイプで自作したい。」という方には、既製品をデコレーションするのがおすすめになります。
装飾をする際には、スプレーでステンシルをする方やシールを貼る方が多いです。
簡単なものはシールですが、剥がれやすいため、長期間保たせたい方には、ステンシルに挑戦してみてはいかがでしょうか。
しかし、自作するにはそれなりに値段がしたり、あまり装飾作業が得意ではない方もいらっしゃると思います。
今後、既製品においても様々なデザインが出ることを期待したいですね。
まとめ
バリトンサックスを演奏するための必須アイテムである「ストラップ」。
自分にあったストラップが見つかると、更に練習が楽しくなり、上達にも繋がります。
演奏技術に大きく関係する道具なので、それぞれのメリット・デメリットを参考に自分の好みにあったものを探してみてくださいね。
売れ筋ランキングも
チェックしよう!