ベース用オーバードライブおすすめ10選!歪み好きに人気のエフェクターを厳選!

ベースと言えば一昔前はアン直(ベースを直接アンプに繋げること)が一番という意見が多かった印象ですが、現在ではしっかりとエフェクターボードを組んでいるベーシストも少なくありません。

昔と比べ現在では、数多くのベース用エフェクターが、様々なメーカーから発売されています。

その中にはベース用の歪みエフェクターであるオーバードライブもあるのですが、ギター用とはどのような違いがあるのでしょうか。

この記事ではベース用オーバードライブがギター用とどう違うのかに加え、歪み好きに人気のオーバードライブエフェクターを10選ご紹介していきます。

目次

ベース用オーバードライブとは

ベース用オーバードライブとはその名のとおり、ベース向けに作られたオーバードライブです。

ベース用のエフェクターが今ほど普及していない頃は、ギターのエフェクターを流用する人も多かったのですが、ギター向けに設定されたエフェクターはベースで使用した場合、低音域が削られてしまうなど、そのポテンシャルを十分に活かすことが出来ませんでした。

現在では数多くのメーカーがベース用のエフェクターを数多く発売しているため、ベース独自の低音を極力損なわず、ドライブ感のあるサウンドを出すことが可能となっています。

ベース用とギター用オーバードライブの違い

音の帯域

オーバードライブだけに限りませんが、ベース用のエフェクターはベースの音の帯域に最適化されています。

ベースとギターでは出音の帯域が大きく異なることから、ギター用のエフェクターを使用しても、あくまでギターの帯域にエフェクトがかかることが多いです。

良くある例として、ギターではベースのほどの低い帯域は出ないことから、ベースの低音域ががっつり削られしまう場合や、逆に高音域が強調されすぎて耳に痛いサウンドになってしまうケースもあります。

しかし、ベース用であれば当然ベースの帯域に合わせて設計されていますので、ベースならではの低音域を十分に生かすことが可能。

ただ、あえてギター用のエフェクターを使用するベーシストもいますので、必ずしもベース用でないといけないわけではありません。

音痩せ対策

オーバードライブなど、歪み系のエフェクターを通すと基本的に音痩せという音が細くなったり、ノイズに弱くなるなどのデメリットが発生します。

その対策としてベース用のエフェクターにはBALANCE(またはBLEND)と呼ばれるつまみが搭載されているものが多いです。

このBALANCEやBLENDとは、DRY音(エフェクトのかかっていない音)とWET音(エフェクトのかかった音)の割合を調整できるつまみです。​​

歪ませた音だけでなく、エフェクトのかかっていない原音を混ぜることによりベースの太く芯の通った音を保つことが出来ます。

これにより細くなりがちなドライブサウンドの対策が可能となるのです。

ベース用ディストーションとオーバードライブの違いについて

歪みエフェクターにはオーバードライブの他にディストーションというエフェクターもあります。

どちらも歪み系のエフェクターであることに変わりはありませんが、大きな特徴として歪みの量が異なります。

  • オーバードライブは軽く歪む
  • ディストーションはオーバードライブよりもさらに深く歪む

しかし、歪みの量が多いほどコンプ感が強くなる傾向にあり、その分細かいニュアンスの表現が難しくなります。

そのため、ディストーションはアンサンブルの中に混ぜ合わせるよりも、どちらかといえばソロなどで飛び道具的な使い方をするケースが多いです。

しかし昨今では深く歪むオーバードライブもあれば、比較的歪みの少ないディストーションもあったりしますので、名前だけで判断はしないよう注意が必要です。

ベース用オーバードライブにこだわるメリット

ベースの原音を活かせる

ベース用のオーバードライブは、エフェクトがかかる帯域がロー(低音)寄りになっていたり、BALANCEノブにより好みの割合で原音を混ぜ込むことが可能。

これらの仕様により歪ませた状態でもベース特有の太く芯のある低音ををしっかり生かすことができますので、アンサンブルにおいてもベースの役割を果たすことができます。

DI(LINEOUT)出力が搭載されている

全てのベース用オーバードライブに搭載されているわけではありませんが、ベース用のエフェクターにはDIアウト(またはLINEOUT)​​​と呼ばれる、通常のアウトプットとは異なる出力端子が搭載されているケースがあります。

DIアウトとはエフェクターによって多少仕様が異なりますが、基本的なところではそのエフェクターに入力された音(ドライ音)をそのまま出力することが出来ます。

エフェクターのかかった音とは別に出力できるため、自分のモニター用に使ったり、そのままPAの卓にラインアウトしたりと用途はさまざま。

ライブハウスなどでは元から専用のDI(ダイレクトボックス)が置いてあるところも多いのでDIアウトは必須とまでは言いませんが、搭載されていると何かと便利です。

ベース用オーバードライブの選び方

歪みの量

ベース用のオーバードライブを選ぶ基準の一つとして、これは完全な好みの範囲となりますが、まずは歪みの量で選ぶことになるでしょう。

オーバードライブといっても、歪みの量は機種により様々なので自分がどのくらい歪むエフェクターを求めているかを明確にすることをすすめます。

歪みの量が少ないものだとブースターやバッファとして使うこともでき、汎用性も高いです。

つまみの種類

昨今のエフェクターではつまみの数が多く、事細かにセッティングできる機種もたくさん発売されています。

基本的なものではドライブ(歪み)・TONE(音の明るさ)・LEVEL(音量)の3つが搭載されていますが、その他にもEQ(BASS,MIDDLE、TLEBLE)やBLENDなどが搭載されている機種もあります。

つまみが多い分細かなセッティングが可能となりますので、エフェクターでしっかり音作りをしたい場合はつまみの数も考慮しておくと良いです。

逆にアンプやその他のエフェクターで音作りをおこない、オーバドライブはあくまで味付け程度の感覚で使用するのであれば、そこまで多くのつまみは不要となります。

ベース用オーバードライブおすすめ10選

BOSSBass OverDrive(ODB-3)

国産エフェクターブランドの定番であるBOSS社から発売されているベース用オーバードライブです。

「Red Hot Chili Peppers」のベーシストであるFlea氏が愛用していることでも有名で、彼に影響を受けて導入しているベーシストも多いことでしょう。

歪みの可変域も広く、ディストーション的な使い方からBALANCEも活用することでクリーンブースト的な使い方もでき、かなり汎用性の高い1台です。

BOSSBass Driver(BB-1X)

BOSS社からもう一台、BB-1Xをご紹介します。

同社の独自技術であるMDPと呼ばれる技術により入力された信号を処理することで芯の太いサウンドを可能にしています。

LINEOUT端子も搭載されていることからプリアンプ的な使い方をすることも可能ですので、通常のコンパクトエフェクターに比べると多少値段はあがりますが、そのコスパは最強です。

IbanezBass Tube Screamer(TS9B)

ギターのオーバードライブとして定番となっているIbanez社製TubeScreamerのベース版です。

中音域をしっかりとブーストさせてくれるTubeScreamerはギタリストだけでなく、多くのベーシストにも愛用されてきました。

そんなTubeScreamerに2EQやMIXつまみを搭載し、帯域をベース用にした本機はナチュラルなドライブ感のあるサウンドを可能としてくれます。

ベリンガーBASSOVERDRIVE(OD400)

安価なコンパクトエフェクターを数多く発売しているベリンガー社のオーバードライブエフェクターです。

一番の特徴としてはその値段で、大体5000円前後で購入することが出来るため、かなりコスパの高いエフェクターとなっています。

また、HIGHとLOWの2EQやBALANCEを搭載されていることからかなり使い勝手の良い仕様となっていて、その値段に見合わない高いクオリティを兼ね備えています。

VivieRhinotes -Bass OverDrive-

ハイクオリティなエフェクターに定評のあるVivie社製のベース用オーバードライブです。

400Hzと800Hzの可変域選択を備えた3EQやBrightスイッチの搭載が特徴で、プリアンプ的な使い方からスラップ向けまで様々なジャンルで幅広く対応することが出来ます。

MIXつまみを多めに回してもしっかりベースサウンドを保ってくれることから、しっかりエフェクトを掛けたいけど芯も残したい方にはかなりおすすめです。

VivieOwlMighty II -BassPreamp-

同じくVivie社からOwlMighty IIをご紹介します。

こちらは名前こそプリアンプとなっていますが、DRIVEチャンネルも搭載されているため、オーバードライブペダルとしても使用することが出来ます。

豊富なEQやCOMPも搭載されていることから、これ1台で基本のベースサウンドを完成させることも可能です。

値段は多少張るものの、プリアンプにオーバードライブを兼ね備えていることを考えるとコスパも良い1台となっています。

AGUILAR​AGRO 

ベースアンプの定番であるAGUILAR社から発売されているオーバードライブです。

同社のラックタイプエフェクターであるAGROの回路をそのままペダルにしたもので、小型化されたものの、そのクオリティはしっかり保たれています。

歪みも深めでかなり特徴的なサウンドではありますが、その質の良さにはかなりの定評があります。

Darkglass Electronics​Microtubes(B3K V2)

ベース用エフェクターブランドとして定番化しているDarkglass Electronics社製のオーバードライブエフェクターです。

高音域を中心に歪みがかかることで特徴的なサウンドを生み出しており、幅広いジャンルのベーシストに愛用されています。

基本的なつまみの他にもMIDBOOSTやGRUNTといったつまみが搭載されているため多彩な種類のサウンドを可能としています。

Darkglass Electronics​Vintage Deluxe(V3)

同じくDarkglass Electronics社から発売されているオーバードライブおよびプリアンプエフェクターです。

先ほど紹介したB3Kがかなりドンシャリ寄りなサウンドだったことに対し、このVintageシリーズはしっかりとした中音域が特徴となっています。

多彩なコントロールやDIアウトに加えパラレル(並列)アウトも搭載されていることから万能とも言える1台です。

EBSTHE ULTIMATE

ベーシストであれば知らない人はいないであろうMr.Bigのベーシスト、ビリー・シーン氏のシグネチャーオーバードライブエフェクターです。

基本的なつまみの他に、効く帯域を選択できるCOMPスイッチも搭載されて、裏面のつまみによりその効き具合を調整することもできます。

シグネチャーモデルであることからビリー・シーンのサウンドが再現されているため、彼のサウンドを出したい方には非常におすすめです。

ベース用オーバードライブの使い方

次にベース用オーバードライブの使い方について、各つまみの効果から基本的な繋ぎ方まで解説していきます。

GAIN

歪みの量(深さ)を調整するつまみで右に回すほど、歪みの量が増えていきます。

また、GAINの他にDRIVEと記載されている場合もあります。

エフェクターによって歪みの量の可変域は異なるので、そのエフェクターの特徴を捉えたうえで調整しないといけません。

歪みを上げることにより音量も比例して上がったり、音が細くなる場合がありますので、その場合は後述するLEVELやBLENDのつまみと併せて調整していきます。

EQ

それぞれの音域をカットしたりブーストするつまみです。

ギター用のオーバードライブでは基本的にTONEだけが搭載されているものが多いですが、ベース用の場合、BASS(低音域)やHIGH(高音域)が搭載されているものが多いです。

右に回すほどそれぞれの音域がブーストされていきますが、これも機種によって可変域が異なります。

特にBASSはあまり上げ過ぎると低音が飽和状態になり全体のアンサンブルを崩しかねないので注意が必要です。

LEVEL

音量を調整するもので、右に回すほど音量が上がっていきます。

基本的には音量を調整するだけなのでそこまで使い方で悩むことはありません。

ただ、あまりエフェクターのON/OFFで音量差があるとこちらもアンサンブルを崩しかねないので、ON/OFFそれぞれの音量を確認しながら調整する必要があります。

繋ぎ方

オーバードライブというよりは歪み系のエフェクター全般に言えますが、基本的にはダイナミクス系と呼ばれるコンプレッサーなどの後段に繋ぐことがほとんどです。

しかし人によってはベースの直後に繋いでバッファ的な使い方をする場合もありますので、使用用途によって多少繋ぐ順番は前後することでしょう。

ベース用オーバードライブの代用品は?

ベース用オーバードライブの代用品としてプリアンプが挙げられるでしょう。

プリアンプとは、通常のアンプからプリアンプ部分のみを抜き出したもので、先ほどご紹介したおすすめの中でもオーバードライブとして使えるプリアンプをいくつか紹介しています。

厳密に言えば、プリアンプ部分を抜き出したプリアンプと、歪み部分だけを抜き出したオーバードライブは基本的な用途は異なりますが、プリアンプには歪み回路も搭載されていることがほとんどのため、現在では歪み系のエフェクターとして活用しているベーシストも多いのです。

EQの種類や入出力端子も、シンプルなオーバードライブエフェクターに比べると豊富となっているため使い勝手の部分で言ってもかなり代用できることでしょう。

ベース用オーバードライブの自作方法は?

ベース用オーバードライブはある程度の知識と技術があれば自作は可能です。

オーバードライブのような歪みエフェクターであれば回路も極端に複雑ではないため、自作のハードルもそこまで高くないかと思いますが、実際に発売されているものと同じようなオーバードライブを作ろうと思った場合、同じ部品が手に入らないケースもあります。

別の部品で代用することも可能ではありますが、出音が本家とは異なる可能性が高いです。

そのため、どうしてもそのエフェクターの音が欲しい場合は無理に自作せず、現物を購入することも視野にいれた方が良いでしょう。

まとめ

現在ではかなりの種類のベース用オーバードライブエフェクターが発売されており、ベース用のみを取り扱っているメーカーも増えてきています。

種類が増えるということは選択肢が増える反面、理想の1台に出会うことも難しくなる可能性があります。

しかし、この記事を参考にしていただくことでぜひご自分の理想に合ったベース用オーバードライブに出会えることを願っています。

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