ベーシストにとって、エレキベースはまさに「相棒」。
そんな相棒とも言える存在を衝撃やあらゆるものから守ってくれるのがベースケースです。
今回はベースケースの中でも、エレキベースをしっかりと守ってくれるハードケースに焦点を当て、ベース用ハードケースの選び方や、持ち運びに便利な背負えるタイプのケースまでご紹介していきます。
エレキベース用ハードケースとは
エレキベースを持ち運ぶためのケースは大きく分けて下記の種類のものがあります。
- ソフトケース
- ギグバッグ
- ハードケース
今回ご紹介するハードケースは、最も頑丈なものに相当します。ハードケースはその頑丈さゆえ運搬や保管用などに適しており、高価格帯の純正ケースとして使用されることも。
価格はリーズナブルなものでだいたい1万円少しからで、高価なものだと10万円を超えるものまで存在します。
エレキベース用ハードケースを使うメリット
傷や衝撃から守ってくれる
やはりハードケースを使う一番のメリットはその「頑丈さ」です。
エレキベースはそのサイズと重さゆえ、持ち運びの際気づかないうちにどこかにぶつけてしまった、なんてことも存在します。
そんなときにハードケースにしまっていれば、ちょっとやそっとの衝撃で中のエレキベースが傷つくことはほとんどありませんので安心です。
エレキベースを良い状態で保存しやすい
またエレキベースを少しでもキレイな状態で保存したいのであれば、ハードケース一択になるでしょう。
ハードケースはソフトケースなどに比べて密閉性が高く、急激な温度や湿度の変化から守ってくれることも。
更に良い状態でエレキベースを保管したい場合には、湿度調整剤を一緒に入れることをおすすめします。
高級感がある
高級エレキベースの純正ケースとしても使われるだけあり、やはり見た目の高級感もピカイチ。
多くのハードケースがレザー調などのシックな見た目をしているため、良いエレキベースを入れればより高級感が増して見えるというもの。
頑丈さだけでなく見た目も格好つくのがハードケースの素晴らしいところです。
エレキベース用ハードケースを使うデメリット
とにかく重い
基本的に「ハードケースは重い!」 とにかく重いです。
エレキベースだけで大抵4kg前後あるのに、ハードケースもほとんど4kg以上なので合わせて8kg以上はします。
かなりの重さになるので長距離の運搬の際は楽器専用のキャリーカートで運ぶことをおすすめします。
持ち運びづらい
更にエレキベース用のハードケースは基本背負う形では無いため、運ぶときは取っ手で持ち運ぶしかありません。
ほとんどのハードケースは取っ手がひとつのため、目的地にたどり着く頃には手の感覚が失われかけるなんてことも。
どうしてもしんどい場合はセミハードケースという軽量型の持ち運び易い「準ハードケース」のようなものも存在します。
値段が張る
ハードケースの場合は安くても大抵1万円台から、頑丈なものや機能性が高いものだと2万円以上するものがほとんどです。
ソフトケースやギグケースだと1万円以下で手に入る物も多いので、何の用途でケースを使用するのかよく考えてから購入するとよいですね。
エレキベース用ハードケースの選び方
素材
エレキベース用のハードケースは「木製」か「ABS樹脂製」のものが主流です。
違いは「丈夫さ」と「値段」。
木製のものは樹脂製に比べて経年劣化などしやすい分、安価に手に入るものが多いです。
対してABS樹脂製のハードケースは少々高価ですが、耐衝撃性にも優れたものが多く存在します。
形
ハードケースには「エレキベース型」のものと薄い長方形の「スクエア型」のタイプが存在します。
個人的にはエレキベース型のものは比較的まだ手でも持ち運びやすく、電車等にも混雑していなければ持ち込みやすい印象です。
スクエア型のタイプは安定した状態を保ちやすいため、運搬や保管用に適していると言えます。
内部の造り
また、ハードケースは内部のクッションが仕切りのような形をしている「多機種対応型」とジャズベース・プレシジョンベースや特定のエレキベースに特化した「専用型」が存在します。
エレキベースが完全にフィットした状態で安定して持ち運びたいのなら「専用型」、様々なエレキベースを入れ替えて使いたい場合などは「多機種対応型」をおすすめします。
TSAロックがついているか
また、海外への持ち運びや配送に用いる際は「TSAロック」という専用の鍵が付いたケースが必要となります。
これがない場合最悪中身確認のため無理やりケースを開けられ、鍵が壊れてしまう可能性もあるので注意しましょう。
エレキベース用ハードケースおすすめ10選
まずはハードケースの大定番。
エレキベースメーカーとしても世界を牽引するFenderのハードケースです。
シンプルながらも高級感に溢れ、端にキラリと光るメーカーロゴがバンドマン心をくすぐります。
Fenderのエレキベースをお持ちの方もそうでない方も、ぜひ一度手にしていただきたい一品です。
KCエレキベース用 ハードケース(EB-130)
比較的リーズナブルなハードケースをお探しの方にはコチラ。
重さはある程度ありますが1万ちょっとで手に入り、一般的な4弦のジャズベース・プレシジョンベースであれば収納可能とのこと。
見た目もレザー調で高級感があり、コストパフォーマンスに優れた一品です。
GATORエレキベース用 ハードケース(GC-BASS-S)
こちらはABS樹脂製のエレキベース用ハードケース。
木製と比べると少し高価ですが、その分強度も増すので車での運搬や日常の保管用にオススメ。
ネック部分も少々ゆとりを持って設計されているようなので、型番によっては5弦ベースでも収納できたという人も。
SKBTSA認可ロック(1SKB-FB4)
続いてはNASAや米軍も使用するハードケースメーカー「SKB」より出ているエレキベース専用のハードケース。
アメリカなどの代表的な組織が使用するだけあり衝撃にも強く、それでいてなんと4.75kgという軽さを誇ります。
ショルダーは付いていませんが、箱型ではなくエレキベース型なので持ち運びも比較的し易い一品。
PLAYTECHベース用ハードケース(EBHD-T)
こちらはちょっと珍しいプレシジョンベース向けのハードケース。
バイオリンケースのような形をとりながら比較的コンパクトで、こちらも取り回しやすい印象を受けます。
しかしケースを立てて使用する場合、ボディエンドあたりに止め金具があり安定しないようですので、横にして置くか常に手で支える必要があります。
GATORBASSベース用 ハードケース(GW-JM)
個人的に一番心惹かれたのがこちらのGATORのGW-JM。
明るめのカラーリングで性別問わず持ちやすく、重さも4.94kgと比較的軽めなのがありがたいところ。
真鍮製の金具や高級感にあふれるブルーベルベットの内装が施され、持ち運ぶのにテンションが上がりそうなハードケースです。
TKLプレベ、ジャズベ用ハードケース(TKL8836)
Gibsonを筆頭とする多くの世界的メーカーにケースを提供してきた「TKL」のエレキベース用ハードケースです。
高クオリティで少量生産のため値段はある程度張りますが、その分使用感や強度は一流のもの。
大切なエレキベースを入れるのであれば、候補としてぜひ考えていただきたい一品です。
SKBベース用ハードケース(3I-5014-OP)
なんとこちらは防水機能・キャスター付きの万能ハードケース。
超高強度のポリプロピレン共重合樹脂とインジェクション成型を使用し、ミリタリーグレードの強度を誇ります。
「これは絶対に傷つけたくない」という一本におすすめのハードケースです。
SKBプレシジョン/ジャズベース用セミハードケース(1SKB-SCFB4)
こちらはハードケースの中でも比較的持ち運びに特化したセミハードケースです。
強度はハードケースに比べると劣りますが、やはり楽器を背負って運べるという利便性の高さが魅力。
エレキベースをなるべく安全に持ち歩きたいけれど、どうしてもハードケースが難しい場合はこちらのケースもおすすめです。
KCエレキベース用 セミハードケース(SHB-130)
こちらも背負えるタイプのセミハードケースです。
セミハードケースながらも1万円ちょっとという圧倒的なリーズナブルさで、約3.3kgという軽さも魅力のひとつ。
「なるべくリーズナブルに済ませたいけれど、ソフトケースやギグバッグでは不安」という方にもってこいの一品です。
エレキベース用ハードケースの使い方
どこかへ配送する
業者に依頼してどこかへエレキベースを送る際は、ハードケースを使用することを強くお勧めします。
いくら配送業者が細心の注意を払ってくれたとしても、運搬している最中の衝撃や事故は防ぎきれないものです。
後から後悔したくないのであれば問答無用でハードケースを使いましょう。
車で運搬する
また、車などに乗せて運ぶ際もハードケースに入れて持ち運べるととても安心。
ハードケースであればトランクなどにも積みやすく、万が一急ブレーキをかけるようなことがあってもソフトケースに比べると安心感は桁違いです。
保管する
そして頑丈なハードケースはソフトケースやギグバッグに比べると密閉性が高く、環境を一定に保ちやすいので日頃の保管用としても適しています。
ただし、しばらく開けないとカビの温床となってしまったりするので、月に一度くらいは開けて空気を入れ替えましょう。
エレキベース用ハードケースを選ぶ際の注意点は?
エレキベース用ハードケースの中には、メーカーやシリーズのエレキベースサイズ専用で作られているものも多く存在します。
また5弦以上の多弦ベースの場合もそれ専用のものを選ばないと入らないことが多いです。
購入する際にはケースの仕様や自分のエレキベースのサイズをよく調べてから購入するようにしましょう。
エレキベース用ハードケースの代用品は?
「なるべく安全にエレキベースを持ち歩きたいけれどどうしてもハードケースが用意できない!」
そんなときは、ソフトケースとダンボールなどなるべく頑丈で大きめの箱があれば代用することもできるでしょう。
ポイントはダンボールの中でエレキベースが少しでも動かないようにすること。
隙間という隙間に緩衝材を詰め、万一多少の衝撃がかかっても中のベースに衝撃が伝わらないようにすることが大切です。
とはいえ強度はハードケースの比ではありませんので、可能な限りきちんとしたハードケースをご用意することをおすすめします。
エレキベース用ハードケースの自作方法は?
ネット上には木材や金具等を使用して、ハードケースを自作したという強者も。
ただし専用の加工道具や知識が無いと自作はかなりハードルが高く、万が一の時のためにも既製品を購入した方が安心してエレキベースを入れることができますね。
まとめ
大切なエレキベースをガッチリと守ってくれる力強い味方「ハードケース」。
用途にあったハードケースを上手く選ぶことができれば、エレキベースを安心して持ち運ぶことが出来ますよね。
大切なエレキベースを守ってくれるハードケースを選ぶ際には、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
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