フォークギター弦おすすめ10選!弦の素材は?ナイロン弦はだめなの?

フォークギター本来の響きを邪魔せず、よりいいサウンドを生み出すためには弦選びが重要です。

フォークギターで使用する弦は、主に銅などでできたブロンズやフォスファーブロンズですが、他にもナイロンやシルクを使用した指に優しい弦などもあります。

弾きやすさや音色などで選ぶ弦は異なるため、特徴を知っておくことで選びやすくなるでしょう。

本記事では、フォークギター弦の基礎知識や選び方、おすすめの弦などもご紹介しています。

目次

フォークギター弦とは

フォークギターの弦は、ギターを始める際に必要不可欠なギター用品です。

フォークギターをはじめとするアコースティックギターは、銅・亜鉛などでできた弦を張って弾くことで、その振動をボディに共鳴させてギターを鳴らします。

後程詳しく解説しますが、フォークギターで使用するスチール弦の素材には大きく分けて、ブロンズ・フォスファーブロンズの2種類です。

また、特殊技術によって弦にコーティングを施したコーティング弦や、何も施されていないノンコーティング弦などもあります。

他にも、フォークギターに張ることができるナイロン弦やコンパウンド弦などもあるので、特徴を知っておくと購入する際に何を買えばいいのか悩みも少なくなるでしょう。

フォークギターにナイロン弦はだめなの?

フォークギターにクラシックギターで使用するナイロン弦を張ることは可能です。

フォークギターは主にスチール弦といわれる素材を用いますが、好みによってナイロン弦を使用する方もいます。

ナイロン弦をフォークギターに張る方は、スチール弦だと指が痛くなってしまうことや、柔らかい音色が好きといった理由で選ぶ方が多いです。

ただし、フォークギターにナイロン弦を使用する場合には、ボールエンド付のフォークギター用ナイロン弦を購入しましょう。

フォークギターはブリッジピンを差し込んで弦を張るため、弦がブリッジピンをすり抜けていかないようにボールエンドがついています。

ナイロン弦を使用する前は、必ずフォークギター用であるかを確認しましょう。

フォークギター弦にこだわるメリット

自分が出したい音の理想に近づける

様々な弦を知っておくことで自分好みの音や楽曲のイメージなど、出したい音の理想に近づきやすくなるメリットがあります。

というのも同じ型のフォークギターを使用しても、弦が違うだけで音色は異なるからです。

アルペジオできらびやかな音を出したい、ストロークの際に力強い音を出したいなど、技術の他に弦も大きな役割を担っています。

特徴を知ることで選びやすくなる

弦の特徴を知っておくメリットは、何を選べばいいか選びやすくなる点です。

例えば、弦の値段は1セット1000円以下の安いものから2000円台のものまであり、適当に購入してしまうと長い目で見たときに費用がかかりすぎてしまうことがあります。

コスパの問題以外にも、弾きやすさや音など、どの素材や弦の太さがいいのか知っておくことは大変重要です。

フォークギター弦の選び方

素材で選ぶ

落ち着いた中低音が心地いい80/20ブロンズ

フォスファーブロンズよりも安価なので、初心者から経験者まで幅広く愛されている80/20ブロンズ。

ストローク中心に弾く方や、フォークギター本来の落ち着きある音が出したい方は80/20ブロンズがおすすめです。

銅80%:亜鉛20%の割合でできた弦で、中音~低音がよく出るので弾き語りでストロークの曲をよく演奏する方や、ブルースなどの中低音を出したい方に多く選ばれています。

ただし、ノンコーティングのブロンズ弦は劣化が少々早い点を覚えておきましょう。

繊細できらびやかなフォスファーブロンズ

アルペジオ奏法をよく使う方やソロを弾く方は、フォスファーブロンズがおすすめです。

銅・スズ・リンでできた弦で、繊細できらびやかなサウンドが出るため、アルペジオでも音がよく映えます。

リンを含むことにより80/20ブロンズよりも多少錆びにくい特徴をもっていますが、ブロンズ弦に比べると若干値段は高くなることが多いです。

錆びにくく耐久性に優れたコーティング弦

コーティング弦は耐腐食加工などを施した弦をさし、錆びにくく、比較的耐久性のある弦をいいます。

現在では研究や技術も進み、ノンコーティング弦と比べても引けを取らないほど音がよくなっているコーティング弦。

メーカーによって加工の方法やコーティング剤も異なるので、音の響きが異なります。

手汗による錆びが気になる方や、なるべく長持ちさせたい方におすすめです。

指への負担が減るコンパウンド弦

巻弦の芯にシルク、もしくはそれに似た合成繊維を使用した柔らかい弦をさします。

指が痛い方や長時間練習をしたい方、ポロポロと優しい音を奏でたい方におすすめ。

ただし、柔らかい弦なので定期的に交換する必要がありそうです。

また、スチール弦と比べ音の伸びはあまりよくないので、ストロークよりもアルペジオをよく弾く方に向いているでしょう。

優しい音色のフォークギター用ナイロン弦

ナイロン弦は優しく温かい響きなので、クラシックギターのような温かい音色が好きな方におすすめです。

ナイロンでできた柔らかい弦なので、指が痛くて練習できないという方にも向いています。

最初のうちは弦が伸びやすく、チューニングが外れてしまうので1回1回確認しましょう。

また、先ほども触れたように、フォークギターで使う場合には必ずフォークギター用ナイロン弦を購入し使用してください。

自分に合うゲージを知る

細くて押さえやすいエクストラライト

ゲージの中で1番細く弾きやすいエクストラライトは、初心者や速弾き、チョーキングなどの細かい技法を行いたい方におすすめです。

ただし、弦が細いため音の大きさは弱く、繊細になります。

とにかくパワーのある音を出したい方には不向きといえますが、繊細な音が好きな方や細かいテクニックを練習したい方に向いているでしょう。

初心者であれば、まずはエクストラライトゲージから始めて徐々に太さを変えていくのもひとつの手です。

ライトに移行する前におすすめなカスタムライト

エクストラライトとライトの中間で、エクストラライトゲージだと少し物足りない方に向いています。

エクストラライトよりも低音がはっきりしており、ライトよりも弦が細いので押さえやすいゲージです。

アルペジオなどの繊細な演奏に合っていますが、ストロークでも十分なサウンドが出るでしょう。

エクストラライトかライトで迷っている方は、カスタムライトを試してみるのもおすすめです。

音のバランスがいい定番のライト

フォークギターを購入した際にライトゲージを張っていることが多く、初心者でも1度は弾いたことのある方もいるのではないでしょうか。

高音から低音まで音のバランスがよく、ギター経験者の多くが使用しているゲージです。

アルペジオからストロークまで対応できるため、ライブを行う方やレコーディングなどで音のバランスにこだわりたい方に向いています。

どっしりとした音が出せるミディアム

ライトよりもゲージが太く、しっかりと鳴るのでバンドなどでパワーのある音を出したい方におすすめです。

ライトゲージと比べると特に低音がはっきりとしてくるので、音の深みがあり、低音を強調させたい方に向いています。

ただし、細いゲージよりも押さえづらいため、初めて弾くときは少々弾きづらいでしょう。

初心者の場合、エクストラライトかライトゲージから始めて、弾ける楽しさを知った後に少しずつゲージを変えていく方がおすすめです。

フォークギター弦おすすめ10選

D’AddarioPhosphor Bronze Light(EJ16)

フォークギターの弦で迷っている方は、D’AddarioのEJ16がおすすめ。

フォスファーブロンズらしい高音のきらびやかさと、低音の深みがバランスのいいフォークギター弦の定番です。

老舗弦メーカーD’AddarioのEJ16は初心者からプロまで使われており、人気の弦ということもあって、楽器店での取り扱いも多いので買いやすい面もあります。

ヤマハスーパーライトゲージ フォークギター用セット弦(FS550)

できるだけ費用を抑えたい方におすすめなのがヤマハのFS550。

手に取りやすい価格であることから初心者に人気の弦で、優しく明るい響きが特徴的です。

錆びやすいといった声も聞きますが、押さえやすさや音色、値段の安さでみたら十分なコストパフォーマンスの弦といえます。

コンパウンド弦も販売しているので、併せてチェックしてみるのもいいでしょう。

ERNIE BALLEARTHWOOD 80/20 BRONZE LIGHT

アルペジオなどのフィンガーピッキングを中心に演奏する方は、ERNIE BALLのブロンズ弦もおすすめです。

音の輪郭がはっきりとしており、音の残響や伸びが心地いいのでフィンガーピッキングはもちろん、ストロークでもよく映えます。

比較的価格も安いので、ライブやレコーディングを行う方の強い味方といえるでしょう。

Breezy RidgeJOHN PEARSE(200L)

ライブやレコーディングを中心に音質のいい弦をお探しなら、JOHN PEARSEがおすすめ。

ブロンズらしい落ち着きある音と弦を張った時の柔軟さが特徴的です。

きらびやかな音色が苦手な方にもおすすめできる弦といえます。

価格は他と比べて少々高いですが、音の深みや演奏のしやすさで納得のいく商品です。

C.F.MartinDARCO 92/8 Phospher Bronze(D220)

できるだけ低価格で品質もいい弦をお探しなら、DARCOのD220がおすすめです。

フォスファーブロンズですがローからハイまでの音のバランスがよく、ギラギラした鳴りのない落ち着きがある弦。

低価格なため、フォスファーブロンズの明るい音が好きだけどギラギラした音色が苦手、という方はお試しで張ってみるのもいいでしょう。

ElixirNANOWEBコーティング 80/20 BRONZE Extra Light(#11002)

できるだけ長く同じ弦を使って演奏したい方は、ElixirのNANOWEBコーティングがおすすめです。

コーティング弦ながらノンコーティング弦のような力強さときらびやかさを併せ持った世界中で愛されている弦。

価格は少々高くなりますが、特殊技術による寿命の長さや音の安定感など、多くのメリットを感じられるでしょう。

MARTINAUTHENTIC ACOUSTIC LIFESPAN 2.0(MA540T)

明るい音が好きな方やフィンガーノイズを演奏で取り入れたい方は、MARTINのLIFESPANがおすすめです。

全体のバランスがとてもよく、ノンコーティングのような音色と優しく暖かな音を楽しむことができます。

Elixirとはまた異なった技術でコーティングされており、コーティング弦を色々と試したい方にもおすすめです。

CleartonePHOSPHOR BRONZE LIGHT

力強く、深みのあるサウンドを出したい方は、Cleartoneがおすすめです。

本商品はEMPコーティングという特許製法で施されており、1ミクロン以下のコーティングによってギター本来のパワーを衰えさせません。

音色はギラギラというよりも落ち着いた明るさがあり、ストロークやアルペジオなど幅広い演奏で使えるでしょう。

MARTINAUTHENTIC ACOUSTIC Superior Performance Silk&Steel(MA130)

指の負担を減らすコンパウンド弦をお探しなら、MARTINのSilk&Steelがおすすめです。

芯線をシルクで包んだことで弦が柔らかく、ギターの練習で指が痛い方におすすめしたい商品。

MARTINらしい音の鮮やかさや音質の高さからリピーターも多く、初めてコンパウンド弦を利用するのであれば、ここから始めてみるのがおすすめです。

D’Addario80/20 Bronze Clear Nylon Trebles(EJ33)

フォークギターにナイロン弦を張って演奏したいとお考えなら、D’Addarioのナイロン弦がおすすめです。

高品質なナイロンを使用しており、ナイロン弦らしい暖かみのあるサウンドが特徴的。

ナイロン弦は張りたての時に安定しにくい特徴がありますが、本商品は1~2週間程度で安定したという声もあり、評価の高い弦です。

フォークギター弦の張り方

ステップ1:古い弦をはずす

フォークギターを抱えた状態で見たとき、6~4弦はペグを右回りでゆるめ、3~1弦はペグを左回りにゆるめます。

弦の張りがなく、だるだるの状態になったらブリッジピンを1つずつ抜いていきます。

少々硬いのでサウンドホールに手をいれ、下から指で押してあげると抜きやすいです。

ブリッジピンが抜けたら古い弦をとりましょう。

古い弦の捨て方は、各自治体でご確認ください。

ステップ2:ギターをケアする

ギターから弦をはずしたら、このタイミングでギターのケアをしましょう。

弦が張っている状態だと掃除しにくい部分もあるため、このタイミングでボディやネックなどをクロスで拭くと全体的にケアできます。

汚れが気になる方は、ギター専用のオイルで拭いてあげるとよりきれいになるのでおすすめ。

オイルで拭くときは特に汚れている指板やフレットを中心に磨いてあげましょう。

ステップ3:ボールエンドに沿って弦を曲げる

新しい弦を開封し、ボールエンドという輪っかの部分を横向きに少し曲げておきます。

少し曲げて、交換時にボールエンドが引っ掛けやすくするためです。

この時、1~6弦が混同して張り間違えをしないように注意しましょう。

また、全弦を一挙にやってしまうと、弦が曲がったり邪魔になり扱いにくくなるので、ステップ3~ステップ5まで、6弦・5弦・4弦…と1弦ずつやることをおすすめします。

ステップ4:弦をブリッジに入れ、ブリッジピンを差し込む

先程曲げたボールエンド側をブリッジの穴に通し、輪っかが横向きになるようブリッジピンで固定しましょう。

このとき片手は弦を引っ張りつつ、もう片方の手でブリッジピンをグイっと押します。

ブリッジピンから手を放しても、弦を引っ張ったときにブリッジピンがしっかり固定されていれば成功です。

ボールエンドが引っ掛かっているのはブリッジピンの先端ではなく付け根なので、何度やってもピンが浮いてしまう方は、しっかりブリッジピンの付け根あたりで引っ掛かっているか確認しましょう。

ステップ5:弦を軽く引っ張りながら6弦からペグを少しずつ回す

弦をペグの穴に通し、まっすぐに引っ張ります。

ナットに親指を置き、弦を押さえたらその指を1フレットずらしましょう。

これは巻いたときに余りがあるほうが、弦が切れにくく、巻きやすくなるためです。

太いゲージの6~4弦は1フレット分、細いゲージの3~1弦は2フレットほどずらすと切れにくくなります。

弦のゆとりができたら古い弦をとった際の逆回しにペグを回しましょう。

6~4弦はペグを左回り、3~1弦はペグを右回りに回します。

ステップ6:チューニングと弦カット

6~1弦まで弦を張れたら、チューニングをします。

新しい弦の場合、チューニングが狂いやすいので2~3回確認しましょう。

チューニングが安定したらペグ側の余った部分をカットします。

カットする際、長すぎると指などを怪我する危険性や、短すぎてもペグから抜けてしまうこともあるので、大体1cmのところでカットしてあげるといいでしょう。

人によってはあえて残している方もいるので、カットするかしないかは好みにお任せします。

まとめ

弦を取り扱うメーカーによってこだわりはそれぞれなので、その特徴を知ることで自分に合ったフォークギター弦を見つけることができるでしょう。

初めてフォークギターを演奏する方は1つの弦にこだわらず、最初のうちは色々と試してみることをおすすめします。

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