ピアノは習い事として昔から定番とも言えますが、長く続けていけたら高校生になるころにはさまざまな曲が弾けるようになります。
日々練習したものを披露する場として、晴れのステージである発表会がありますが、高校生ともなると日々の生活も忙しく、まとまった練習時間を取るのが難しい現状もあるようです。
そこで、高校生がピアノ発表会で弾く曲としてどんな曲がふさわしく聴き映えするのか、また選び方やおすすめの曲をご紹介します。
今回ご紹介する内容を読むことで、スムーズに曲決めを行い、練習にも励んでピアノ発表会に臨んいただけますと幸いです。
高校生がピアノ発表会で弾く曲の選び方
弾きやすくて聴き映えするものを選ぶ
高校生ともなると、日々の勉強や試験、部活など多忙な毎日を送っています。
その中でピアノ発表会に出るとなると、忙しい合間を縫って練習していくことになりますね。
そのため、弾きやすく、でも聴き映えのする曲を選ぶことをおすすめします。
難しい曲でなくても、ステージで聴き映えするものはあるので、ぜひ探してみましょう。
クラシック以外の曲も探してみる
これは先生が「クラシック以外の曲でもいい」と認めてくださった場合になります。
例えばディズニーの曲を上級者向けにアレンジにしたものは、華やかで聴きごたえも十分です。
よく知られている曲を、いつもと違った雰囲気で聴けるのは新鮮で、聴いているお客さんも楽しいですね。
テクニカルな技術を披露できるのも、長年培ってきた技術をもつ高校生ならでは。
様々なアレンジの楽譜も出版されているので、もし良かったら候補の1曲に考えてみましょう。
高校生がピアノ発表会で弾く曲おすすめ15選
ウィーン原典版/ミュラー編モーツァルト: フランスの歌「ああ、お母さん聞いて」による12の変奏曲 ハ長調 KV 265「きらきら星変奏曲」(978-4636051346)
童謡でおなじみの「きらきらぼし」ですが、元々はフランス民謡だったメロディーを、モーツァルトが12の変奏曲にしました。
変奏曲とは、最初のテーマが奏法や拍子を変えて作られたもので、この曲も進むにつれ見事な変奏が繰り広げられます。
変奏の中には速いパッセージや、技巧的に難しい箇所もありますが、メロディー自体は同じものが出てくるのでとらえやすい曲です。
ヘンレ社ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ 第8番 ハ短調 Op.13 「悲愴」Gertsch & ペライア編(978-4636060218)
ベートーヴェンの“悲愴”ソナタは第1~3楽章のどれを弾いても、それぞれに良さがあります。
1・3楽章は男性的な力強さがあり、男子高校生が弾いたら重厚感があるでしょう。
2楽章は美しく抒情的なメロディーで、どちらかというと女性的です。
また2・3楽章を組み合わせて弾くのも、曲想の違いを表現できるのでおすすめです。
ヘンレ社ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ 第14番 嬰ハ短調 Op.27‐2 「月光」/Perahia,Gertsch編(978-4636054002)
こちらはベートーヴェンの“月光”ソナタで、先ほどの“悲愴”と“熱情”ソナタを合わせて三大ソナタと呼ばれています。
発表会で弾くなら3楽章がカッコよく、聴き映えがするでしょう。
「夜の湖」を思わせる1楽章も美しく人気がありますね。
2楽章の軽快な雰囲気も素敵で、こちらも楽章を組み合わせて演奏するのもおすすめです。
全音楽譜出版社ショパン 「ノクターン」Op.9-2他 ピアノアルバム (978-4111100101)
ショパンのノクターンは、繊細な音使いが魅力的で、特にこのOp.9-2は広く知られている美しい曲です。
一見、右手は音数が多く難しそうですが、左手は同じハーモニーを繰り返す箇所もあり、さほど難易度は高くありません。
またこの曲集は、ショパンのワルツやマズルカ、バラードやエチュードなども入っており、とてもお得な1冊と言えるでしょう。
まずはショパンの入門として購入し、深く勉強したい曲は原典版を購入するのもいいですね。
ヘンレ社/原典版シューベルト「即興曲」 変ホ長調 Op.90‐2(978-4636032147)
右手のメロディーが華麗に動き回るこちらの曲は、華やかでもとても人気があります。
指回りが良く、テクニックに自信のある方におすすめです。
中間部で盛り上がるところもあり、構成的にも発表会にぴったりでしょう。
ヘンレ社/原典版シューマン: 幻想小曲集より「飛翔」 他 Op.12(978-4636000429)
「飛翔」は、カッコよく聴き映えがするので、発表会で人気の1曲です。
テンポも速く難しそうですが、聴いている印象ほど難しいわけではありません。
またこの曲集に入っている曲で、「夜に」もダイナミックな曲想が発表会にぴったりです。
「夢のもつれ」も右手が鮮やかに動き回り、テクニックに自信のある方におすすめです。
全音楽譜出版社№308 「ため息」リスト (全音ピアノピース)(978-4119113080)
リストの「ため息」はある程度の技術も必要な曲で、高校生が挑戦するのにちょうどいい曲ではないでしょうか。
曲は、流麗で美しく、いつか弾くことが出来たら…と憧れている人も多い曲です。
またご紹介したピアノピースは、1曲から手頃な値段で購入することができるので、とても便利ですね。
ハンナ社「アラベスク」 実用版 ドビュッシー ピアノ作品全集1(978-4883641659)
ドビュッシーのアラベスクは第1・2番がありますが、どちらも印象派の美しい響きを持ちながら、親しみやすい曲です。
1番がよく弾かれますが、2番も軽やかで愛らしい雰囲気がおすすめです。
またこの版は、著者の中井正子さんによりペダリングや指使いなどが丁寧に書かれており、学習者にとって勉強になるでしょう。
全音楽譜出版社ドビュッシー ピアノアルバムより「雨の庭」他 解説付(978-4111601004)
「雨の庭」もドビュッシーならではの色彩感があり、幻想的で美しい曲です。
音の数が多く難しそうに聴こえますが、それほど難易度が高いわけではありません。
この曲集は他にも「月の光」「亜麻色の髪の乙女」や「水の反映」など、ドビュッシーの人気曲が収められています。
発表会では数曲を組み合わせて演奏するのもいいですね。
ヤマハミュージックエンタテイメントホールディングスラフマニノフ : ピアノ作品集 第2巻 前奏曲集より「鐘」 日本語ライセンス版(978-4636952735)
ラフマニノフのピアノ曲でも人気の「鐘」は、重厚な低音域から始まり、和音によるカデンツ的なモチーフが繰り返されます。
右手は常に和音をつかむため、手の大きい男子高校生が弾くと、パワーもあり聴き映えがするでしょう。
ドラマティックな展開もあるこの曲は、発表会でも人気の1曲です。
全音楽譜出版社No.583 プーランク「エディット・ピアフを讃えて」 (全音ピアノピース)(978-4119115831)
フランスの作曲家プーランクの、切なく哀愁を感じるメロディーがとても美しい1曲です。
その美しさは古い映画音楽のようで、一度聴いたら忘れられない魅力があります。
技巧的には難しくなく、少し背伸びをした雰囲気に挑戦したい高校生にいかがでしょうか。
全音楽譜出版社シベリウスピアノアルバムより「樅の木」(978-4111604104)
北欧フィンランドの作曲家シベリウスによって作られた「樅(もみ)の木」。
短い曲ですが、美しく繊細なハーモニーと中間部のドラマティックさは魅了されるものがあり、発表会にもおすすめです。
厳しい寒さの中で春を待つ「樅の木」に、想いをはせて演奏したい1曲です。
全音楽譜出版社グリーグピアノ名曲集 (1)より「トロルドハウゲンの婚礼の日」 (978-4111255214)
グリーグも北欧ノルウェーの作曲家で、「トロルドハウゲンの婚礼の日」は「抒情小曲集」の中でも人気の曲です。
グリーグが結婚の際、妻ニーナに贈ったこの曲は、婚礼の儀式をイメージした曲とされています。
リズムに乗って演奏される最初の場面から、中間部は少し雰囲気が変わりメロディーを上手に歌い込んで弾けるといいですね。
ヤマハミュージックエンタテイメントホールディングス】ピアノソロ JAZZアレンジで弾く ディズニー・セレクション【CD付より「星に願いを」他 (中上級)( 978-4636101874)
ディズニーの曲がジャズアレンジになった1冊です。
どの曲もよく知られていますが、特に人気の高い「星に願いを」は、ジャズならではのおしゃれなアレンジになっています。
またこの曲集にはCDも付くため、リズムや雰囲気などを聴き取るのにとても役立つでしょう。
ケイ・エム・ピーピアノピース 久石譲より「人生のメリーゴーランド」他 (978-4773222968)
ジブリ作品などを手掛ける久石譲さんのピアノピースです。
「人生のメリーゴーランド」が有名ですが、CMにも使われている「Spring」「Oriental Wind」も収められ、どれも素敵な曲です。
耳にしたことのある曲で弾きやすく、またお客さんも楽しんで聴けるのではないでしょうか。
まとめ
発表会で小さいころから自分の憧れだった曲を弾けるのも、高校生まで続けたからこそでしょう。
また高校生が上手に演奏してくれたら、小さい生徒さんはそれが目標や励みとなります。
聴いて憧れを持ってもらえるような曲を選んで、素敵に演奏したいですね。
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