オーボエ教則本おすすめ10選!初心者におすすめの教本から練習曲までご紹介!

オーボエを習得する手段は様々ですが、そのうちの一つに教則本を使うという方法があります。

JDRやノナカ・ミュージックハウスといった楽器店で、棚に並べられているところを目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

オーボエ教則本を使って学ぶことで、比較的手軽に知識を得られますが「どれを選んでいいか分からない」「どういう順番で進めればいいの?」などと戸惑う場面もあるかもしれません。

今回は初心者から上級者までおすすめのオーボエ教則本や選び方、レベルアップに適した練習曲などについてご紹介します。

目次

オーボエ教則本とは

オーボエ教則本とは、オーボエを学ぶ人のために基本的な技術等を順序立てて書き記した書籍のことです。

レベルに応じて様々な形式のものがありますが、多くはテクニックやノウハウを記した文章と、それらを実践するための練習曲などが掲載されています。

初心者用の教則本の場合、楽器各部の名称や運指表といった練習の助けとなる資料が付属していることもあります。

オーボエ教則本を購入するメリット

練習の指針となる

好きな曲をひたすら練習するのも良いですが、オーボエを吹き続けていくうちに、それだけでは行き詰まってくることがあるかもしれません。

教則本を使うことで、基礎的な技術を段階的に磨くことができ、演奏できる曲の幅がさらに広がります。

また「今日はこのページをやろう」と目標立てて進めることができるため、練習にメリハリが生まれます。

手軽にノウハウを知ることができる

教則本には、オーボエに精通した著者が長い年月をかけて獲得した知識や技術の粋が詰まっています。

本来同じものを得ようとすると多大なコストがかかりますが、教則本はわずか数千円ほどでそれらを与えてくれます。

何度も見返すことができるという点から考えても、オーボエを学ぶにあたってコストパフォーマンスに優れた手段の一つといえるでしょう。

良質な資料が得られる

前述した通り、教則本の中には運指表等の資料が付いているものもあります。

インターネットを探せば載っている情報も中にはありますが、やはり書籍として売られているものは見やすさが違います。

また学校での部活動中や自分の所属する団体での練習中など、スマートフォンを使いづらい場面もあるでしょう。

そういった時のためにも、紙媒体の良質な資料を持っていると何かと便利です。

オーボエ教則本の選び方

レベルに合ったものを選ぶ

教則本はそれぞれ、想定している学習者のレベルが異なっています。

楽器を触り始めて間もない初心者から、音大受験を考えているプロ志望まで、ターゲットは様々です。

掲載されているエチュードの難易度が違うのはもちろんのこと、言葉選びや資料、載っている基礎練習のテイストまで変わってきます。

初心者が誤って上級者向けの教則本を購入してしまうと、一ページ目から何を言っているのか分からず挫折してしまう、ということもあるかもしれません。

自分のレベルを把握し、それに合ったものを選んで取り組むことが大切です。

言語に注意して選ぶ

オーボエの教則本の場合、誰もが知っているような有名なものであっても、版によっては翻訳されていないことがあります。

つまり、テクニックのコツや練習曲をさらう際の注意点などが全て英語等の外国語で書かれてしまっているのです。

語学が堪能な方や講師についている方、練習曲だけが目的の方はそれでも問題はないかもしれませんが、「独学で学びたい」と考え教則本を取り入れる場合は日本語で書かれた教則本から選ぶのがおすすめです。

本の作者で選ぶ

オーボエ教則本は多くの場合、著名なオーボエ奏者や指導者によって執筆されているので、憧れているあのオーボエ奏者も、もしかしたら本を出しているかもしれません。

好きな奏者にレッスンをつけてもらうのが自然なことであるように、作者から教則本を選んで練習に取り組むこともまた理に適っているでしょう。

もし教則本の執筆者の中にそういった奏者の名前を見つけたら、手に取ってみてください。

お気に入りの音色に近付くためのヒントが得られるかもしれません。

オーボエのエチュード鉄板3冊

現在に至るまで多種多様なオーボエのエチュードが出版されていますが、中でも定番と言えるのが次にご紹介する3冊のエチュードです。

どれも非常に有名で、多くのオーボエ奏者たちがこれらを使って上達してきました。

コンクールや音楽大学の入学試験などでエチュードが課題とされることは珍しくありませんが、多くの場合この中から出題されます。

そんな鉄板エチュード3冊を難易度別に並べました。

【ペータース社】ヒンケ: 初級オーボエ教本

初心者の方は、まずはヒンケのエチュードから取り組むことをおすすめします。

スラーやスタッカート、レガートといった基本的な技巧について練習曲を通して学ぶことができます。

また、後半には全調スケールとそれぞれの調性を用いた練習曲が掲載されており、調性感覚を養うためにも効果的です。

おすすめはペータース版ですが「日本語の解説が欲しい」という方は全音版の購入をご検討ください。

【検収ご担当者様へ】ちなみに、全音版のURLは以下の通りですhttps://www.amazon.co.jp/ISE-%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%9C%E3%82%A8-%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%9C%E3%82%A8%E5%85%A5%E9%96%80%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E5%9F%BA%E7%A4%8E%E7%B7%B4%E7%BF%92-Collection-International/dp/4115487429/ref=sr_1_2?crid=272O8HYFRJI0M&keywords=%E3%83%92%E3%83%B3%E3%82%B1+%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%9C%E3%82%A8&qid=1684745021&sprefix=hinke+%2Caps%2C205&sr=8-2

【ブライトコップ & ヘルテル社】ヴィーデマン: オーボエのための45の練習曲集

ヒンケを全て終えた中級者の方におすすめのエチュードです。

今まで身に付けた基礎だけでなく、その応用も必要とされるような練習曲が収録されています。

無伴奏曲としてみても完成度の高い魅力的なエチュードが多く、単調な練習が苦手な方でも楽しんで取り組むことができます。

45曲全て終える頃には、自分だけのお気に入りエチュードを見つけられることでしょう。

【ビヨドー出版】フェルリング : 48の練習曲 作品31 (オーボエ教則本)

ヴィーデマンを全てさらい終える頃には、楽器を操作する基礎的な能力がだいぶ身に付いていることでしょう。

そんな方におすすめなのが、フェルリングのエチュードです。

ヴィーデマンより全体的に難易度が高く、吹きこなすためには高いレベルのキー操作や音のコントロール、音楽的素養などが求められます。

音楽大学の入学試験でもよく課題として使われれています。

オーボエ教則本おすすめ10選

ペータース出版ルフト : 24の練習曲 (オーボエ教則本)

ピアノ奏者のための「ハノン」という教本をご存じでしょうか。

指を独立させて滑らかに動かす練習として用いられるものですが、この「ハノン」のオーボエ版ともいうべき教本が「ルフト」です。

音の反復やアルペジオなどの指練習を目的としたエチュードが24曲収録されています。

音楽的な美しさより実用性を重視したエチュードが多いため、少々根気が必要ですがそのぶん効果は絶大です。

ホフマイスター出版パッシン : オーボエの演奏テクニック (オーボエ教則本)

かつてベルリン放送交響楽団でソロ・オーボエ奏者をつとめ、多くの優れた弟子を輩出したことでも知られるギュンター・パッシンらが編纂した教則本です。

バリエーション豊かなスケール練習等が収録されており、基礎的な練習のヒントを多く得ることができます。

特に後半に載っているシュトラウスのオーボエ協奏曲をオマージュしたエチュードは、レガートの練習に大変効果的です。

リコルディ出版サルビアーニ : 練習曲集 第1巻 (オーボエ教則本)

オーボエのためのデュオエチュード集です。

一人で黙々と練習するというよりは、部活や所属団体などで仲間や先生と一緒に取り組むことに適しています。

基礎的なテクニックの定着だけでなく、より良いアンサンブルを作るためにも良い練習となるでしょう。

ちなみに第7曲は映画「リズと青い鳥」にて「みぞれと梨々花のオーボエ練習曲」として使われたことで有名です。

音楽之友社うまくなろう!オーボエ (Band Journal Book)

吹奏楽部の新人部員や指導者・パートリーダーなどを主なターゲットとして展開されている教則本「うまくなろう!シリーズ」のオーボエ版です。

楽器やリードの扱い方から日々の基礎練習、トラブルが起こった際の対処法まで、オーボエを演奏するにあたって必要なありとあらゆる情報を網羅しています。

著者の茂木大輔氏は、かつてNHK交響楽団にて首席オーボエ奏者をつとめていた人物です。

Alphonse Leduc】楽譜 バレー/オーボエ教本 第1巻(【559518/AL20324/48181138/オーボエ教本/輸入楽譜(T))

https://item.rakuten.co.jp/gakufu-nets/f0193723/?scid=af_pc_etc&sc2id=af_113_0_10001868&gclid=CjwKCAjwpayjBhAnEiwA-7enaxfxdkfVBH8eK1yYF9MCE32PzciNr6-uftsKzim5gnP66uHrYZsEahoC-mMQAvD_BwE&icm_cid=18637993114&iasid=wem_icbs_&icm_acid=255-776-8501&icm_agid=

オーボエ奏者のためのスタンダードテキストとして長い間親しまれてきた教本です。

スケールやアーティキュレーションといった基礎練習だけでなく簡単な音楽理論やオーボエに関する総論、リードメイキングについてなど豊富な情報量を誇ります。

英語で書かれている点に注意は必要ですが、初心者から上級者まで幅広くおすすめできる一冊です。

ヤマハミュージックエンタテイメントホールディングスパワーアップ吹奏楽!オーボエ

東京佼成ウインドオーケストラのオーボエ奏者として知られる宮村和宏氏による教則本です。

吹奏楽で初めてオーボエを触るという方に向けて、楽器の持ち方やお手入れの仕方、上達のための効率的な練習方法など基本的なことを中心に解説しています。

部活の備品としてはもちろんのこと、独学でオーボエを演奏してみたいという方にもおすすめです。

全音楽譜出版社新版 朝練オーボエ 毎日の基礎練習30分

朝練の平均的な練習時間である30分間を使って、日課として取り組める課題などが収録された教則本です。

運指の練習法や基礎練習から、ナイフを使わずに自分でできるリードの調整法まで、誰が見ても分かるよう丁寧に記されています。

朝練を頑張る学生さんだけでなく、無駄のない効率的な基礎練習を模索している全ての方にとって良き参考となることでしょう。

PETERSORCHESTER PROBESPIEL -TEST PIECES FOR ORCHESTRAL AUDITIONS

https://item.rakuten.co.jp/nonakamusichouse/138610587/?scid=af_pc_etc&sc2id=af_113_0_10001868&icm_agid=&icm_cid=18637993114&icm_acid=255-776-8501&iasid=wem_icbs_&gclid=CjwKCAjwpayjBhAnEiwA-7ena4Tl6lGCItK1VhF5378jLaW6qFVPsPfVXwTKr_GwQ4fB7ebadhBplxoCl3AQAvD_BwE

いわゆる「オケスタ」と呼ばれる曲集です。

ロッシーニの「絹のはしご」ラヴェルの「クープランの墓」といった、オーケストラの曲中の有名なソロや一般的に難しいとされているパッセージなどが集められています。

アマチュアオーケストラ等でオーボエに親しまれている方や、オーケストラの曲が好きな方におすすめです。

全音楽譜出版社オーボー教則本 梅原美男 著 (全音吹奏楽器教本 2)

「総論」ページが充実している教則本です。

オーボエの成り立ちやリードの作り方だけでなく、初歩的な楽典についても解説されており、読み物として非常に興味深いものとなっています。

ただし「オーボー」「スタカート」など一部表記が古いままとなっている点にはご注意ください。

基礎練習の例等も豊富に掲載されているため、日々の練習のお供にもおすすめです。

ルデュック出版ジレ : 上級オーボエテクニックのための練習 (オーボエ教則本)

近代に入り楽器のメカニズムが複雑化にするにしたがって、オーケストラやソロではより高いテクニックが求められるようになりました。

これに対応できるよう、ジョルジュ・ジレが生徒のために書いたのがこの一連の練習曲です。

かなり難しい内容でさらうには少々覚悟が必要なため、より手ごわいエチュードを探している上級者の方におすすめします。

初心者におすすめの練習曲

星に願いを

1940年のディズニー映画「ピノキオ」の主題歌。

誰もが知っているメロディーである上、指やリズムもさほど難しくないため比較的取り組みやすい曲です。

また初心者の方が手こずりがちな、ハーフフィンガリングの練習にも適しています。

前項でご紹介した「パワーアップ吹奏楽!オーボエ」の著者である宮村和宏氏が監修した「オーボエ ポピュラー&クラシック名曲集」第4曲目に収録されています。

ソラシド・マーチ

https://item.rakuten.co.jp/score/9784877887902/

その名の通り「ソ・ラ・シ・ド」の4音を使って作られた明るい曲です。

メロディラインにはそれ以外の音が出てこないため、オーボエを触り始めて間もない方でも少し練習すれば吹けるようになります。

指にあまり気を使わなくて良いぶん、タンギングやフレーズのとり方に注意を払いながら演奏してみてください。

ルイエ:オーボエソナタ ハ長調

ジャン=バティスト・ルイエによるバロック期のオーボエソナタ。

「ポップスではなくクラシック曲を演奏してみたいけれど、難しい曲はまだ吹けない」という方におすすめです。

特に第1楽章はテンポがゆったりとしており、曲自体もそれほど長くないため、初級者であっても無理なく取り組むことができます。

ちょっとした演奏会や発表会にもぴったりです。

まとめ

オーボエ教本を上手に活用することで、レッスンや家での個人練習をより充実したものにすることができます。

この記事を参考に自分に合った教則本を選んで、今後の課題や演奏のヒントを探してみてください。

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