ピアノ教本を使って練習するならどの順番?難易度別に教本と練習曲を紹介!

ピアノ教本選びはピアノを習う上で1番大事なことの一つです。

難易度や年齢に合わせて教本を選び、自分の成長に最適な練習とレッスンプログラムを組むことの重要性は、昔から世界中で提唱され続けています。

現在では、レッスンの柱として名高いハノン・ブルグミュラー・バッハなどの伝統的な教本に加え、時代の変化と共に多種多様な教本が出版されるようになり、より広角な視点から上達を促す練習やレッスンも可能になりました。

そんな多くの教本から、今、日本で人気のある教本、またヨーロッパのピアノ教育の場で好まれて使われている教本などについてもご紹介していきます。

独学でピアノを学んでいる方や、生徒さんに教えているピアノ講師の方はぜひこの記事を参考に、ピアノ教本を購入していてくださいね。

目次

ピアノ教本とは?

ピアノ教本をみながらピアノを弾く女性

ピアノ教本とは、ピアノ教則本の略称で、ピアノを習う上での「教科書」のようなもの。

教本は、使う人の難易度も順番も熟考されて編集されているので、無理なく習得していくことができて、上達への道を自然に作ってくれます。

スポーツでも語学でも、基礎の段階で間違えて習ってしまうと伸び悩むことがよくありますが、実はピアノを習う上でも同様で、基礎をおろそかにしたり習う順番を間違えたりすると「伸び悩み」が起こってしまいます。

習得すべきことが不十分だったり順序立っていないと、上達に必要な「積み重ね」が出来なくなってしまうのです。

初級教本の役割

初級者用のピアノ教本では、まず「ドの鍵盤はどこにある?」から始まり、指や腕の使い方・姿勢・楽譜の読み方・記号や用語など、ゆっくり時間をかけて習っていきます。

中級教本の役割

中級者用の教本では初心者レベルを応用させ、より複雑なコンビネーションが用いられ、上級者レベルに移行するための新テクニックも次々に追加されていきます。

また、さまざまな時代の作曲家や形式・スタイル・音色などの弾き分けが集中的に学んでいけるのも、中級者レベルからの教本です。

上級教本の役割

上級者用の教本では、クラシック音楽を演奏する上での表現の真髄「規則と作曲家の意思を守りながらの自由」を最大限にパフォーマンスできるよう、テクニック・ボリューム・音色パレットをどんどん増やしていきます。

教本もクロスオーバー的に組み合わせたりしながら、自分らしい個性溢れる演奏技術を徐々に身に付けていきましょう。

ピアノ教本を練習に用いるメリット

正しい順番で習うことができる

ピアノ教本は、習得するのに簡単な曲、短めな曲から緩やかにスタートします。

その後、新しいテクニックが徐々に出現して曲も長くなっていきますが、教本では上達の過程がスムーズになるように「習得するべきことの順番」や「曲の順番」が考えられています。

ですので、選曲をあれこれ迷って時間を無駄にすることがないのも、教本を使う大きなメリットです。

それぞれに合ったペースが作れる

人には誰しも「得意なこと」と「苦手なこと」がありますが、それは動作・考え方・感じ方・聴き方など、驚くほどさまざま。

例えば、新しいことを習うのが大好きで得意な人もいれば、尻込みしてしまう人もいますよね。

繰り返し練習しても上手くいかないと、大人でも子供でも落ち込んでしまいます。

ですから、ピアノを演奏する本人に合った無理のないペースで学べることがとても大事なのです。

教本を使うとそれぞれのペース作りが楽に出来るという点も、私が教本をお勧めする理由です。

確実に上達していける

ピアノの上達とは、「果てしなく上に伸びる階段を一段ずつ作っては上る」という作業の繰り返しです。

初めてピアノを習う人もリスタートする人も、学ぶべきことを正しい順番と正しいタイミングで確実にマスターしていくこと。

それがとても大事になります。

ピアノ教本は、階段を一段ずつ上がるように編集されていますので「学びの積み重ね」が確実な上達につながっていきます。

達成感が生まれる

ピアノの前で笑顔になる女の子

特に初心者用のピアノ教本は、緩やかな速度で新しいことも無理なく学んでいけるように編集されています。

始めはマスターするまでの時間も短くて済むよう、小さな曲が続くので短期間に幾つもの曲が仕上がりどんどん先に進めます。

すると、ピアノの練習をしていくうちに達成感が生まれて自信も持てるようになり、モチベーションもアップして表情が生き生きしてくるのがわかります。

ピアノ講師である筆者はそのことを「上達のループ」と言っていますが、このループも私が生徒さんに教本を使う重要なメリットです。

相乗効果が期待できる

教本を組み合わせることにより、テクニック・音楽性・楽典(形式、音楽史も含む)というレッスンの3大原則を、同時に学ぶことができます。

これは目標までの長い道のりを、まんべんなくバランス良く学べる非常に良い方法なのです。

例えば中級者・上級者レベルの練習には、バッハに代表されるバロックから近代まで、そしてエチュードやテクニックの教本を組み合わせると、より総合的な学びが可能になります。

教本の最適な組み合わせは、受験・留学・コンクールを目指す生徒さんにも素晴らしい効果をもたらすでしょう。

オーダーメイドレッスンが可能になる

「年齢」「性格」普段の生活の中での「得手」「不得手」「習得の速度」「職業」「可能な練習時間」「目標」「夢」なども考慮に入れて教本を選ぶことにより、最適な練習やレッスンメニューを組むことができます。

現在購入できるピアノの教本の種類を考えますと、その組み合わせは無限と言ってもいいほど。

まさに「オーダーメイドレッスンの時代がやってきた」と言えるでしょう。

ピアノ教本を練習に用いるデメリット

好きな曲が練習できない

教本をメインに練習やレッスンが進められていくと、「自分の好きな曲や弾きたい曲が弾けない」ということが度々起こります。

ピアノ教室での話を例にだすと、先生は「早く上達させてあげたい!」と願う親心で、苦手な曲にもトライさせるのですが、そんな状態が続くと生徒さんはガッカリしますよね。

「自分の弾きたい曲が弾けない!」という気持ちが強過ぎて、それが精神的なストレスになったりジレンマに陥ったりしないよう、注意することも忘れてはいけません。

ですからピアノの練習には「音を楽しむ=音楽」ということも、必要不可欠なのです。

教本は「遠回り」なような気がする

特に初心者(大人)のせっかちさんにありがちなのですが、「こんなゆっくりなペースでやっていて、いつかスラスラ弾けるようになるの?」なんて悩む人も結構いらっしゃいます。

大人になるといろいろなことを大急ぎでクリアしたり、仕上げなければいけないので、ピアノの上達のペースが「あり得ないほど遅い!」なんて感じてしまうんですね。

私も大人の生徒さんから「先生、何かもっと早く上達するようなトリックや秘策はありませんか?」と聞かれたことがありました。

難易度によっては地味で長い道のりに感じられる

先ほどの「遠回り」と少し似ていますが、特に初級を卒業したレベルからの時期、まだまだ先が長く感じられることが多いように思います。

中級者・上級者を目指して乗り越えなければいけない新しい学びも、その時期に次々と出てきます。

表現豊かなパフォーマンスはまだ少し難しい時期ですから、初級レベルを終えて中級レベルに到達しようする頃、息切れしてしまうのかなと思います。

中級者レベル近辺で挫折してしまう人が多いのは、そんなことも原因の一つかもしれません。

ピアノ教本の選び方

ピアノ教本を選ぶ際は、下記のことを意識して選ぶのがおすすめです。

  • 難易度
  • 年齢
  • 進行速度
  • 曲調
  • 目標・ポテンシャル

それぞれについて詳しくご説明していきます。

難易度

ピアノ教本選びでまず1番最初にしなければいけないことは、自分自身(生徒さん)の正確なレベルを知り、見極めるということ。

それによって、難易度に合った教本を選ぶことが出来るからです。

また教本を何冊か組み合わせることにより、ちょっと定めにくいレベルであったとしても、難易度に幅を持たせて調整することが可能となります。

年齢

大人・中高生・小学生・幼稚園以下などというざっくりしたグループ分けではなく、小学生も低学年・中学年・高学年とか、また上達のスピードがとてもゆっくりになる思春期・反抗期も考慮に入れましょう。

大人も年代によってコーディネーション能力に差がありますので、教本でアプローチを変えてみると良いでしょう。

進行速度

ピアノ教本は、大抵どの教本でも最初の導入部分では習得が簡単な曲が並んでいるのですが、その優しいレベルに何曲も留まって復習させてくれる教本と、途中から驚くほどハイスピードに変化していく教本があります。

ピアノを演奏している方々それぞれに、可能な練習時間や意欲・目標などに違いがありますよね。

ですから、その人に適した進行速度でピアノ教本を選ぶことにより、無理がなく練習できるようになります。

ピアノを楽しみながら慣れ親しんでくためには、無理が生じてスピードダウンさせるよりも、無理なく伸びてスピードアップしていく方がおすすめです。

曲調

昨今では、アメリカやヨーロッパなどの国際色豊かな教本も日本で数多く出版されています。

昔は初心者用のピアノ教本と言えば「赤いバイエル」「黄色いバイエル」がほとんどだったという時代も長かったのですが、今では本当に多種多様な教本から選ぶことができるようになりました。

中には「日本の子どもには少し馴染みがないな」という曲が多く入った教本もあったり、クラシックよりもポップス、ロック調の曲が多めに入っていたりという教本もあります。

自分(生徒さん)の曲調の好みも考慮にいれて教本選びに繋げると、練習のモチベーションを保つのに役立ってくれると思います。

目標・ポテンシャル

ピアノ教本を選ぶにあたって、自分自身(生徒さん)の今のレベル、現状を見極めるのがまず大事だとご説明しましたが、実はそれと同時に未知数のもの、ゴール地点を見ようとすることも大切です。

ピアノを練習する上で、目標・可能性・潜在能力・将来の可能性などのポテンシャルも考慮して教本選びをしていけば、これからのピアノ人生で見えてくる風景もきっと素晴らしいものになっていくことでしょう。

初心者がピアノ教本を使って練習するならどの順番?

初心者がピアノ教本を使って練習するなら下記の順番がおすすめです。

【ヤマハ】みんなのオルガン・ピアノの本(GTP01100753)

5才くらいから小学校低学年までにピアノを始めるのに、適している教本です。

ミドルCポジションから始まりますが、わりと早い段階でト音記号とヘ音記号の音符が学べるのも良いですね。

親しみやすい曲が多く、指使いやリズムなどが系統的に学べるように構成されています。

1、2巻の後、【ドレミ楽譜出版社】の「ともだちピアノC-1」(DO0F33)に移行するのも良い方法かもしれません。

【全音楽譜出版社】トンプソン小さな手のためのピアノ教本(JAN4511005065759)

小さな手の届く範囲でも弾けるように配慮されたトンプソンの導入編とも言える教本です。

「小さな手のための合奏教本」も補助教材として使うと、親や先生との二重奏ができて、リズムを正確に守ること練習になります。

二重奏は、伴奏を聴き慣れることでハーモニー感覚を自然に育てることができるので、ピアノ講師である筆者もとてもお勧めしています。

トンプソンの次のレベルの「現代ピアノ教本」(JAN4511005112125)からはクラシック音楽の特色が色濃く、クラシックピアノの基礎作りに強い教本として定評があります。

クラシックテイストの曲が好みの方には最適です。

【ヤマハ】グローバー・ピアノ教本Vol.1(GTP01094113)

グローバーピアノ教本には〈導入編〉もあり、導入編から始めることもできますが、初心者でもやや年長の生徒さんの場合には、この教本から始めることも可能です。

楽しい作品、フレーズ感重視の美しい練習曲が特徴で、ニュアンスの基礎・和声・コードネームなどの基本も学べます。

グローバーと共に人気のある教本が【東音企画】のバスティン・ピアノ・ベーシックス ピアノ(ピアノのおけいこ) (WP201J)です。

バスティンは、コードネームの基礎も学べ、曲調はポップスやロック寄りのものも多くありますので、クラシックテイストだけではつまらないという方も楽しく学べるでしょう。

先生との連弾も仕上がりが楽しく聴き映えもするので、バスティン教本シリーズの人気が高いのもうなづけます。

初級者から中級者への移行期にピアノ教本を使って練習するならどの順番?

【全音楽譜出版社】バッハ:アンナ・マクダレーナのためのクラヴィーア小曲集(ISBN-10:4111050719)

インベンションに入る前、まずはバッハに慣れるために使う定番の曲集です。

子どもに限らず、バッハを知ってもらうために大人の方にもおすすめの教本です。

この小曲集は難易度が幅広く、初級から中級に移行するごく初期から使えます。

【学研プラス児童・幼児事業部音楽事業室】新編こどものハノン上・下(ISBN-10:4051516865)

大人用のハノンを子ども用にアレンジした教本。

大人のハノンが長過ぎるとか、右手と左手の距離が離れすぎているという子どもには、子ども用のハノンが良いでしょう。

ただしハノンはただ速く弾けば良いわけではないので、本当の効果を狙うのであれば「どのように」練習するかが重要なポイントになります。

【ヘンレ社】バッハ:インベンションとシンフォニアから二声のインベンション( ISBN-10:4636044770)

アンナ・マクダレーナのためのクラヴィーア小曲集に続くのが、インベンションの二声です。

インベンションの二声は、ポリフォニーを聴き分けながら弾く練習でもあるので、最初から順番に弾く必要はありません。

ポリフォニーを聞き分け易い曲から、徐々に取り組んでいくと良いでしょう。

【全音楽譜出版社】全訳ハノンピアノ教本(JAN:4511005112699)

ピアノ上級者やプロのピアニストも使っているハノンピアノ教本。

ハノンは「ピアニストのバイブル」と言ってもいい教本です。

ただし弾き方、指の使い方などに注意しないと練習の効果がないだけでなく、ただ指を運動させているだけになってしまい、かえって逆効果の場合もあります。

【音楽之友社】ウィーン原典版130 ブルグミュラー25の練習曲 作品100(401300)

練習曲といっても一曲ずつ題名が付けられていて、その題名に合ったニュアンスの表現が学べます。

強弱のバランスや加減も繊細になり、速度の変化や間の取り方も習得していきます。

ブルグミュラー25の練習曲は、今でも教本の名作中の名作と言っても過言ではありません。

また一曲ごとに、異なるテクニックのコンビネーションを求められるので、ハノンで培ったテクニックを十分に活用することができます。

【全音楽譜出版社】ザ・リトルピシュナ48の基礎練習曲集(JAN:4511005055644)

ハノンがハ長調で基礎練習が展開されるのと対照的に、全課題が半音ずつ上昇して始めの調に達する基礎練習なので、黒鍵の苦手な動きにも自然に慣れていきます。

ハノンだけではどうして足りないという部分を補ってくれる教本でもあり、黒鍵が多く使われるロマン派からの曲を弾くのにもとても役立ちます。

中級に向けての準備、プレ中級者の練習として、個人的にとてもお勧めしたい1冊です。

ただし、最初のうちは黒鍵への移動が不慣れなため、速い速度で弾くとタッチが崩れてしまいます。

手を黒鍵のポジションにきちんと移動させてから弾くようにしましょう。

中級者がピアノ教本を使って練習するならどの順番?

【全音楽譜出版社】全訳ハノンピアノ教本(JAN:4511005112699)

ハノンは中級者にとって、マストアイテムになります。

集中して澱みなく弾けること、ハ長調から自由に移調して弾けることなど、更にレベルアップさせて練習してください。

【全音楽譜出版社】ブルグミュラー:18の練習曲Op.109(JAN:4511005069375)

ブルグミュラー25の練習曲に続く練習曲集で、より高度で変化に富んだテクニックのコンビネーションと、豊かな表現力を養うことができます。

25の練習曲は、ハノンで学んだテクニックの応用から始まり、速度や間・強弱のバリエーション・コンビネーションも徐々に複雑になっていくのですが、25の練習曲の後半で導入され18の練習曲に続く新しいことがあります。

それは、表現したい情景やその変化によって音色を幾つも変えること。

その要素が更に求められ、ソフトぺダルなども繊細に使って弾くことを学ぶのが18の練習曲です。

「音色・強弱・テンポや間のパレット」が、どんどん中身を増やせるように頑張って練習しましょう。

 【全音楽譜出版社】 ブルグミュラー:12の練習曲Op.105 (JAN:4511005069085)

著:近藤 たか子, 編さん:全音楽譜出版社出版部

ブルグミュラー25の練習曲と18の練習曲は一曲ずつタイトルが付けられていましたが、12の練習曲にはもうタイトルはついていません。

オクターブの練習などショパンのエチュードでも必要な、更に高レベルの曲で求められるテクニックが学んでいけます。

ブルグミュラーの練習曲で習得したものは全て次のレベルの曲に繋がっていきますので、私は必ずと言っていいほどレッスンに取り入れるようにしています。

【ヘンレ社】バッハ:インベンションとシンフォニアから二声と三声のインベンション( ISBN-10:4636044770)

インベンションの三声と平均律の難易度を比べると、三声の方が難しいものもあるくらいなので、中級者の時に三声をやっておくと平均律も無理なく弾けます。

けれども三声を飛ばして二声から平均律に直行してしまうと、ポリフォニーの理解と聞き分けが不十分過ぎるため、平均律を弾きこなすのが難しいと感じてしまうことがよくあります。

ですから三声もやっておくことを、私は是非お勧めします。

【ヘンレ社】シューベルト:楽興の時(ISBN-10:4636056345)

シューベルトの澄んだ音色、美しいメロディを柔らかく彩る和音や伴奏の動き、ハーモニーの繊細な変化など、テクニックと共に高度な音楽表現も求められる曲です。

上級者で弾くことになる長いソナタなどの基礎作りにもなり、ヨーロッパのピアノ教育ではマストとされている曲です。

上級者がピアノ教本を使って練習するならどの順番?

【全音楽譜出版社】ブラームス:51の練習曲(JAN:4511005112910)

ロマン派時代の代表的な練習曲集で、ブラームスの作品だけではなく、シューマン・ショパン・リストなどを弾くのにも役に立ちます。

私のミュンヘンの音大時代、レッスン曲としてピシュナと共に定番でした。

【全音楽譜出版社】クラマー=ビューロー:60の練習曲(JAN:4511005112484)

著:ハンス フォン ビューロー, 編集:ハンス フォン ビューロー, 翻訳:石黒 修三

クラマー=ビューローの練習曲は、忍耐力が必要にはなりまうが、実はいろいろな曲で応用出来るテクニックが目白押しという、とてもメリットの高い教本です。

後々さまざまな時代の曲でオールマイティに役に立つので、チェレンジしてみると良いかもしれません。

【ヘンレ社】バッハ:平均律クラヴィーア曲集 第1巻、第2巻(ISBN -10:4636031601)

バッハの平均律は、ドイツの音楽大学でのレッスンマスト曲集です。

楽譜を購入する時に気をつけて欲しいのが、スラーが記入されていないものを買うこと。

なぜなら、スラーはバッハが記入したものではないからです。

それから運指にも気をつけるといいですね。

書かれている運指が、必ずしも自分の手の大きさや指の長さに合っているわけではないので、お買い求めになる時には必ずチェックしてみてください。

平均律も在学中ずっとマスト曲でしたが、イギリス組曲・フランス組曲も同じくマスト曲で、組曲を弾いておくとトッカータなどにもとても役に立ちます。

【全音楽譜出版社】ショパン:エチュード(エキエル版)(JAN:4511005110770)

著:ヤン・エキエル、パヴェウ・カミンスキ 校訂/加藤一郎 日本語版監修

ショパンのエチュードもドイツの音楽大学ではマスト、です。

ほぼ全曲網羅させられ、その中で自分が最も得意とする数曲を選んで受験やコンクールなどに使います。

またショパンのエチュードに加え、リストのエチュードもレパートリーに入れるよう指導されます。

上級者レベルでは、とにかくいろいろな時代のいろいろな作曲家を練習してみましょう。

こだわりを持たず挑戦することで、自分がずっと弾いていきたい作曲家を自然と見つけられるようになっていくはずです。

【シンコーミュージック】ジャズハノン-ジャズピアノの基礎知識とその練習(JSBN-104401013131)

上級者でもプロでも、今まで通りハノンの練習が欠かせないのはもちろんですが、現代曲の譜読みに役立つのがジャズハノンです。

毎日練習しなくても構いませんが、1週間に何回か練習すると有益な上級者向けのピアノ教本になります。

まとめ

ピアノ教本というと、誰もが思い浮かべるのがバイエル・ハノン・ツェルニー・ブルグミュラー・バッハなどでしょうか。

それらの教本が、今も昔もピアノ教育を基礎から支えてくれているのは、言うまでもありません。

喜ばしいことに、昨今では世界各国で多種多様のピアノ教本が出版されてより多くのニーズに、より細やかに応えられるようになりました。

皆さんが好きな曲だけを弾いて楽しむのも良いと思いますが、「着々と上達していきたい」「無駄なく習得したい」という方は、今回ご紹介したピアノ教本を練習に使われることをおすすめします。

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