小学校や中学校で誰もが演奏する、リコーダー。
童謡や民謡をみんなで一緒に練習した記憶が懐かしく、大人になってからもう一度始めようと考える人もいるのではないでしょうか。
大人になって趣味として始めるなら、木製のリコーダーがおすすめですよ。
この記事ではリコーダーの種類や選び方を解説し、有名メーカーから人気のリコーダーを10選ご紹介いたします。
木製リコーダーとは
実はリコーダーは歴史が長く、奥深い楽器です。
そもそもリコーダーは、中世のヨーロッパで誕生した木製の楽器。
教会で声楽などと一緒に演奏されていたようです。
小学校で手にするリコーダーは、扱いやすさを考慮して開発された樹脂製のもの。
木製と樹脂製とでは音色の深みが違うので、趣味として選ぶなら木製リコーダーがおすすめですよ。
吹奏楽やオーケストラと同じように、リコーダーアンサンブル楽団は多数存在するので仲間と一緒に楽しむことができます。
本格的に始めるとなると、実は難易度の高いリコーダー。
練習を始めれば夢中になることでしょう。
木製リコーダーにこだわるメリット
豊かな音色を楽しめる
木製リコーダーは木を振動させて音を鳴らす楽器です。
使われている木材の硬さの違いによって音色が変わり、さまざまな表情を持つのが特徴。
同じ音色になりがちな樹脂製のリコーダーでは、音色の変化は楽しめませんよね。
木製リコーダーの材質にこだわれば、お気に入りの音色で演奏を楽しめますよ。
豊富なラインナップからお気に入りを見つけられる
木製リコーダーには、使われている木材やトーンホールの配置・大きさなどの違いでさまざまな種類が存在します。
微妙な違いで音色が左右されるので、木製リコーダー選びにはこだわりたいところ。
豊富なラインナップから自分だけのリコーダーを見つけられるのも、木製リコーダーの面白いところです。
1点ものになる
素材に木が使われているので、すべての木製リコーダーがほかにはない1点ものということになります。
木は生き物ですから、使うごとに変化していき角が取れた柔らかい音色になることも。
使う人によって違った音色が楽しめて、世界に1つだけの楽器が育つところが木製リコーダーの醍醐味です。
木製リコーダーにこだわるデメリット
値段が高い
木製リコーダーを選ぶときに1番ネックになるのは値段でしょう。
樹脂製リコーダーは手頃な価格で手に入るので、価格に驚く人も多いのではないでしょうか。
製造に使われる木材には希少なものも多く、価格が高騰しているのが実情です。
しかし、木製リコーダーにしか出せない音色があるので、本格的に始めるなら挑戦して損はないはずです。
長時間吹けない
木製リコーダーは吹いているうちに水気を吸って音が鳴りにくくなります。
そのため、長時間の演奏に耐えられないのがデメリット。
楽器メーカーのヤマハでは、新品の使い始め1週間は15分ほどの練習に留めることをおすすめしていますよ。
樹脂製のリコーダーを用意して、交互に練習するなどの工夫が必要ですね。
壊れやすい
価格が手ごろで壊れにくかった樹脂リコーダーと違い、高価なのに壊れやすいのが木製リコーダーです。
木材を自然の形どおり縦方向にカットして使っているので、衝撃に弱いのもうなずけます。
こだわって高価なリコーダーを購入しても扱いに困っては意味がありませんから、大事にできるかよく考えて購入しましょうね。
木製リコーダーの選び方
人気の有名メーカーから選ぶ
リコーダーを本格的に始めるなら、有名メーカーの楽器をチェックしてみましょう。
リコーダーは歴史が長い楽器なので、プロで愛用者が多いのは海外のブランド。
ドイツのモーレンハウエルやメック、スイスのキュングなどが有名ですよ。
日本のメーカーで代表的なのは、タケヤマ、スズキ、ヤマハです。
各メーカーでこだわりのリコーダーを展開していますので、お気に入りの1本を探してみましょう。
運指で選ぶ
小学校で習うソプラノリコーダーの指使いは、簡易的なジャーマン式(ドイツ式)と呼ぶものです。
実は、ソプラノ以外の音階のリコーダーには少し違った運指が採用されています。
バロック式(イギリス式)といって、ソプラノでいうファの運指がジャーマン式と異なるのが特徴です。
ジャーマン式は全てふさいだ運指を下から1本ずつ離していくと、1音ずつ音階が上がりますよね。
一方でバロック式は、ファの音は全部ふさいで右手の中指だけ離す運指。
リコーダーを本格的に演奏したいなら、持ち替えのしやすいバロック式がおすすめですよ。
材質で選ぶ
木製リコーダーの音色を左右するのが木材です。
どんな木材があるのか、特徴を確認してみましょう。
硬い木材
硬い木材は重量があるぶん、はっきりとした音色になるのがポイント。
世界的に希少な木材も多く、硬いぶん加工にコストがかることも。
そのため、高級リコーダーに多く使われています。
代表的な木材は以下の通りです。
- ヨーロピアンボックスウッド(つげ)
- ローズウッド
- オリーブ
- グラナディラ
柔らかい木材
柔らかい木材は、軽やかな音色や優しい音色を表現したいときによく合います。
比較的価格が安いのもポイント。
代表的な木材は以下の通りです。
- メイプル(楓)
- ペアー(洋梨)
- ラジリアンボックスウッド
木製リコーダーおすすめ10選
それでは、有名メーカーを中心に人気の木製リコーダーをご紹介いたします。
KUNG(キュング)マルシアス アルト
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キュングは初心者からプロまで愛用するスイスのメーカーです。
マルシアスはキュングのなかでも上位モデルの位置づけ。
こちらの楽器は硬い木材のオリーブが使われていて、軽やかながらも温かみのある音色が特徴です。
音量も大きめなのでソロでの演奏にも向いていますよ。
KUNG(キュング)マルシアス ソプラノリコーダー
1303 https://item.rakuten.co.jp/shimokura-gakki/kung_1303/?scid=s_kwa_pla_unpaid_211319&srsltid=Ad5pg_HCpDeTesfYyDyd6H8whiOUg8WnxWH0pri798eACmtSGkwlsgIyUGY
高額な木製リコーダーが多いなか、安価な楽器をお探しの人におすすめです。
口元の吹き込み口が太めのつくりで、楽器を吹きなれていない人でも力まずに音を鳴らせる設計です。
木材はチェリーを使用。
柔らかい木材ですが少し抵抗感があり、はっきりした音色が特徴です。
モーレンハウエル デンナーエディション ソプラノリコーダー
ドイツの伝統的な老舗リコーダーメーカーの、モーレンハウエル。
デンナーエディションはとても人気なシリーズです。
柔らかい木材のカステロボックスウッドを使用しており、クリアで柔らかい音色が楽しめますよ。
反応が良いので、ソロだけでなくアンサンブルでも愛用者の多いモデルです。
モーレンハウエルデンナーエディション アルトリコーダー
同じモーレンハウエルの木製リコーダーですが、こちらで使われているのは硬い木材のグラナディラ。
オーボエやクラリネットでも使用される木材で、吹くときの抵抗感があるのでやや上級者向き。
吹きこなせば、メリハリのあるサウンドを楽しめますよ。
メックロッテンブルグ アルトリコーダー
4308https://item.rakuten.co.jp/auc-gakkiplaza/10000346/
メックは、ドイツにある世界的に人気なリコーダーメーカーです。
こちらのモデルは高級家具などにも使用されているローズウッドを採用し、力強く美しい音色が特徴。
ローズウッドは近年の生産量の低下で価格が高騰しているのが難点ですが、演奏者の動きに沿ったレスポンスが期待できる優秀な木材です。
メック ソプラノリコーダー
1210https://item.rakuten.co.jp/miyaji-onlineshop/kg21-1155/
メックが学習用として展開する入門モデルで、比較的安価に手に入ります。
木材は柔らかく発音しやすいメイプルを使用し、伸びがよく美しい音色が響きます。
木製リコーダーに挑戦してみたいけれど、価格面が気になる人には検討してもらいたい1点です。
SUZUKI(スズキ) バロックピッチ アルトリコーダー (SRA-2101)
スズキは1954年創業で、浜松市に本社を置く老舗楽器メーカーです。
こちらのモデルは素材に高級木材のヨーロッパ黄楊(ツゲ)を使い、細身ながらも芯のある音色が魅力的ですよ。
バロックピッチとは、近年のピッチよりやや低めの古楽曲向けのピッチのこと。
民謡や教会音楽に挑戦したい場合は候補に入れてみてくださいね。
SUZUKI(スズキ)モダンピッチ ソプラノリコーダー (SRS-1021)
こちらはバロック時代のリコーダーを忠実に再現したモデル。
音程は現代音楽に合わせたモダンピッチです。木材は将棋の駒などに使われる御蔵島黄楊(ミクラジマツゲ)を使用。
高級木材の1つであるヨーロッパツゲとほぼ同じ性質で、硬めの材質のためはっきりとした音色が特徴です。
TAKEYAMA(竹山)ソプラノリコーダー
TS442Rhttps://item.rakuten.co.jp/shimokura-gakki/tak_os442/https://www.amazon.co.jp/Takeyama-%E3%82%BF%E3%82%B1%E3%83%A4%E3%83%9E-%E6%9C%A8%E8%A3%BD%E3%83%AA%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%80%E3%83%BC-%E3%83%A2%E3%83%80%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%83%E3%83%81-TS442BB/dp/B00OSYVUMQ
タケヤマは大阪にある楽器工房です。
もともとはボビンを製造しており、木材を回転させながら加工する技術に長けていたためリコーダーの製造を始めました。
こちらの楽器はブラジルツゲを使用。柔らかな音色ながらも低音から高音までクリアに響きます。
ヤマハソプラノリコーダー
YRS62https://www.amazon.co.jp/%E3%83%A4%E3%83%9E%E3%83%8FYamaha%E3%83%A4%E3%83%9E%E3%83%8F%E3%82%BD%E3%83%97%E3%83%A9%E3%83%8E%E3%83%AA%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%80%E3%83%BC%EF%BC%88%E6%9C%A8%E8%A3%BD%E3%83%BB%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%82%A6%E3%83%83%E3%83%89%EF%BC%89YRS-62/dp/B000RVZPDY
有名楽器メーカーのヤマハでも木製リコーダーを取り扱っています。
こちらの商品は力強いながらも澄んだ音色が特徴。
高価になりがちな木製リコーダーですが、比較的安価でクオリティの高い楽器が手に入るのもうれしいポイントです。
木製リコーダーに初めて挑戦する人にも試してもらいたい1点です。
木製リコーダー白と黒との違い
小学校で使っていた樹脂製リコーダーって、黒い本体で接続部分が白くデザインされているものが多いですよね。
どんな意味があるのか、気になっている人もいるのではないでしょうか。
これは、ヨーロッパで歴史の長いリコーダーが王様や貴族に使われていたころの趣向によるものです。
高価なものを好んだ貴族たちは、木製のリコーダーの接続部分を象牙で作らせたり、時には全てを象牙で作らせたりして楽しんだようです。
現在の白黒のデザインは、当時の高級リコーダーを真似たものだったのです。
まとめ
木製リコーダーの特徴と選び方を解説し、有名メーカーの人気モデルをご紹介しました。
木製リコーダーを吹きこなすには相応の練習が必要ですので、新しい趣味をお探しの人にはピッタリですよ。
自分だけの木製リコーダーに出会って、いつもの暮らしに胸が高鳴る感覚を添えてくださいね。
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