サックスの演奏後は、楽器のコンディションを保つために、メンテナンスをきちんとすることが大切です。
忙しくても、片付ける時にスワブをしっかり楽器に通すのは、とても重要。
では、たくさん販売されているスワブの中から、どんなスワブを選べばいいのでしょうか?
そこで今回は、毎日使うのにおすすめのサックススワブ10選をご紹介!
スワブの使い方や洗い方まで、詳しく徹底解説します。
サックススワブとは
サックスの「スワブ」は、大きめの布に長いヒモがついていて、それを楽器に通すことで管内の水分を拭き取れる掃除道具です。
サックスを演奏すると、息の中の水分が管の内側に付着しますよね。
これを放置して楽器ケースに納めると、楽器の水分でキーのタンポが劣化する原因になり、楽器にカビが発生することも。
そうなると演奏に支障がでるだけでなく、体にも良くありません。
木管楽器の片づけは、楽器を分解してスワブも通すとなると忙しいですが、できるだけ毎回スワブを通すようにしましょう。
サックススワブの種類
サックススワブのさまざまな種類のものがあります。
形状で分けると主に下記の2種類のものがあります。
- 「ハンカチ型の布がついたスワブ」
- 「モコモコタイプのスワブ」
掃除するパーツでは下記のように別々で販売されています。
- 楽器本体(ボディ)用
- マウスピース用
- ネック用
大きなボディ用スワブをネックやマウスピースに通すと、詰まることがあるので、パーツにあったスワブを用意しましょう。
またそれぞれ、楽器の種類ごとに商品があります。
- アルトサックス
- テナーサックス
- ソプラノ
- バリトン
違う種類の楽器のスワブでは、楽器内に詰まる恐れがあるので注意して購入しましょう。(対象楽器はスワブの説明に記載あり)
サックススワブにこだわるメリット
水分を効率的にとれる
サックス用スワブはサックスの独特の形に合わせて作られているので、楽器の形状に適したスワブなら水分を効率的にとれます。
サックスのボディはカーブしており、管のベル部分は太く、口元に行くほど細くなっているなど、掃除が難しい形です。
そこでサックス専用スワブを使えば、大きさや形が工夫されているため、効率よく早く片付けができるのです。
スワブを詰まらせるリスクが減る
スワブを使う時に困るのが「楽器内に詰まってしまう」こと。
特に急いで片付けたい時は、早くスワブを通そうとして、詰まることがありますね。
自分でうまく詰まりを取ることもできますが、楽器店に持ち込まないと取れない場合もあります。
きちんとサックスの種類やパーツに合ったサイズと形になっているスワブを使えば、詰まるリスクをかなり減らせますよ。
楽器にトラブルが起きにくい
サックススワブは年々進化しており、より使いやすくなっています。
吸収性が高く、ひっかかりにくいマイクロファイバー素材が使われていたり、ほつれにくい造りになっていたり。
また最近は、詰まった時に反対側に引っ張れるよう、ヒモが2本ついたものも。
できるだけ新しく開発されたサックススワブにこだわれば、楽器にトラブルが起こりにくく、毎日の片付けが楽になるでしょう。
サックススワブの選び方
楽器の種類に合うスワブを選ぶ
サックススワブは楽器のサイズに合うものを使わなければ、きちんと水分を吸い取ることができません。
また楽器のサイズに適さない、大きなスワブを使うと詰まることがあります。
ソプラノ・アルト・テナー・バリトンなど、サックスの種類に合わせて適当なサイズのスワブを用意しましょう。
商品によっては、アルトとテナー両方に使えるスワブなどもありますよ。
楽器本体(ボディ)用と、ネック/マウスピース用をわけて選ぶ
サックスの掃除をする時は、本体とネックやマウスピースなどのパーツに分解し、スワブを通します。
1枚のスワブで全てのパーツに通せれば楽ですが、マウスピースとネックに本体用スワブを通すと、詰まる可能性が大きいです!
あるいは、マウスピースに大きめのスワブを無理に通すと、消耗させたり欠ける一因になることも。
楽器を長持ちさせるために、ボディ用スワブと、ネック/マウスピース用スワブは、分けて選びましょう。
水分の吸収率から選ぶ
スワブというと、ハンカチ型の布タイプがスタンダードですが、モップのようなモコモコタイプもあります。
どちらもしっかり水分を吸ってくれますが、特に管内に水分がたまりやすい人は、モコモコタイプを試してみてもいいでしょう。
ボリュームがあり、ベルの底部分についた水滴もしっかり吸収しますし、タンポの水分も取り除きやすい形状です。
ただしモコモコタイプは使った後、しっかり乾かす必要があります。
サックススワブおすすめ10選
ではサックススワブでおすすめの10選を紹介していきます。
有名メーカーのものから、ちょっと変わった形のもの、お得なセット販売まであるので、見ていきましょう。
YAMAHAクリーニングスワブ SAX(CLSSAX3)
ヤマハのアルト・テナーサックス用スワブです。
超吸水加工のマイクロファイバー素材を使用。
特殊なカット加工で生地が楽器内にひっかかりにくく、両側にヒモがついていて、引っかかっても取り出しやすいのが特徴。
くり返し洗っても吸水力がキープされる上に、速乾性のある生地なので、乾きやすいのも助かりますね。
こちらは楽器のボディ向きなので、マウスピースなどの掃除には、Sサイズを別でお使いください。
VIVACEクリーニングスワブ アルト サクソフォン用
こちらは野中貿易(NONAKA)のオリジナル製品「VIVACE(ヴィヴァーチェ)」クリーニングスワブです。
高級シルクが使われ、楽器内にひっかかりにくいなめらかさ。
高級素材を使っているのに、価格は比較的手に取りやすくなっているのが嬉しいですね。
こちらのスワブも、引き戻しヒモがついているので、詰まった時に対応しやすくなっています。
ANFREEcleaning swab アルトサックス ボディ用スワブ
アンフリーの、モコモコタイプのボディ用スワブ(アルト用)です。
マイクロファイバー製のモコモコとした素材は、吸水性が高くボリュームもあるので、管内の水分をしっかり吸ってくれます。
管の内部に密着するので、軽い汚れも一緒に拭き取れるのが便利。
アルトサックスのサイズに合わせて作られており、無理なく管に通せます。
ヒモの先に重りがついており、取り出しやすい造りです。
サックススワブの使い方
スワブはしっかり広げてから使う
片付ける時はまず、楽器を本体・ネック・マウスピースに分解します。
そしてスワブは使う前にしっかり広げて、楽器の中でかたまりになりにくいよう、ほぐしておくのがポイント。
ヒモのところに団子状の結び目ができていればほどき、詰まりにくく整えましょう。
パーツごとに専用のスワブを通す
スワブはボディにはボディ用の、ネックとマウスピースにはそれ専用のものを、通すようにしましょう。
通し方は、スワブのヒモの先に重りがついているので、重りを管の太い方から入れて、管の細い方から出します。
通すときはできるだけゆっくり、詰まらないよう気をつけてください。
ボディには2~3回通して水分をしっかりとりますが、ネックとマウスピースは1回でも十分です。
(U字管の底部分にかなり水がたまっていたら、最初に楽器を傾けベルから水を出しておいてからスワブを通します。)
スワブは定期的に洗う
使った後のスワブは、ぬれたまま楽器ケースにしまうと、カビの発生の元になり、楽器にも湿気でダメージを与えます。
できればスワブを2枚用意しておき、1枚使ったらそれは洗って干し、もう一枚を洗い替えとして使うのが一番です。
頻繁に洗うのが大変なら、できるだけ短期間で、定期的に洗うようにしましょう。
洗い方の注意点としては、せっけんや洗剤は使わずお水で十分なので、できるだけ手洗いでやさしく洗うことです。
サックススワブが詰まった時の対処法
サックスの手入れでスワブを通す時、よくあるのが「スワブを管内に詰まらせる」ということ(筆者も経験があります…)。
「あれっ?抜けない!!」となっても、焦ってそのままグイグイ引っ張るのは絶対やめましょう!
詰まったと思ったら、まずはすぐに手をスワブから放します。
そして引っ張っていたのと逆向きに、ゆっくりと引いてみてください。
スワブにヒモが反対向きに2本ついているタイプなら、反対方向の引き戻しヒモをやさしく引きます。
それで外れることがありますし、それでも無理なら、それ以上何もせず楽器店へ持参しましょう。
無理せず楽器店に持参すればすぐ取り除けるのですが、無理やり自分で取ろうとすると、かえって修理が大変になってしまいます。
サックススワブの代用品は?
サックススワブが手元にない時に、代用できる物はあるのでしょうか?
基本的には、大きさや管の太さの似た楽器のスワブなら、代用できる場合があります。
例えば、ソプラノサックスとアルトサックスのスワブは、兼用可となっているサイズのものがあるでしょう。
ソプラノやアルトサックスには、クラリネット用スワブの代用もできそうですね。
ただし、ネックやマウスピースに通す時は、サイズによっては詰まる可能性があるので、様子を見ながらゆっくり通しましょう。
サックススワブの自作方法は?
スワブは吸水力がしっかりしている素材を使い、自作する人もいます。
ハンカチの先にヒモをつけて重りを付ける、などの方法で作れますね。
ただし、管を通すときにヒモが切れてしまうと、スワブがとれなくなりますし、ほつれやすい布だと管内でひっかかります。
もし自作するなら丈夫に、すべりのよい素材で手作りしましょう。
まとめ
サックススワブは、ソプラノやバリトンなど楽器の種類別に販売されています。
また細いネックやマウスピースに通すためのスワブは、専用の小さなサイズのスワブが別売りされているもの。
楽器の中で詰まってしまわないよう、楽器のサイズやパーツに合った商品を購入しましょう。
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