サックス奏者なら誰もが使用する教本。
しかし教本といえども、目的や求めるものなど、さまざまな理由で使用する教本が変わってきます。
また、始めたばかりだからという理由で、教本を購入するのに躊躇うこともあるでしょう。
教本は、サックスを始めたばかりの初心者から上級者、プロに至るまで、多くの方が通ってくる道です。
- サックスを始めたばかりでどの教本を購入したらいいのかわからない
- 演奏をより追求していきたい
- コスパよく実力を上げたい方
そんな方におすすめのサックス教本を、初心者向けから上級者向けまで10選紹介していきます。
サックス教本とは
サックス教本とは、エチュード・練習曲のことです。
例えば、ピアノだと「バイエル」や「カノン」、数学だと「ワーク」と呼ばれているもの。
吹奏楽を始めたばかりの小学生・中学生・高校生などの学生から、趣味でサックスを始めた方、強いてはプロと呼ばれる方まで、多くの方が様々な用途で使用し、スキルを磨いてきたのがサックス教本なのです。
講師に習っている方でも、教本の購入を勧められるのではないでしょうか。
それは、講師もまた教本を利用し、スキルを上げてきたからです。
音の出し方や運指が載っている教本もあれば、楽譜だけが載っていて指の動きや跳躍の練習など、技術を磨く教本もあるので目的に合わせて教本を購入しましょう。
では、実際にどのようにして選んでいけば良いのかについてまとめていきます。
サックス教本の選び方
サックス教本の選び方を、初心者・中級者・上級者でわけてご説明していきます。
初心者向け
サックス初心者の方は、音階と運指が載っている教本を選びましょう。
楽器を始めたばかりで「何から始めたらいいかわからない」「少し吹けるようになったが、もう少しできるようにしたい」といった方が当てはまります。
曲を演奏するにあたり、♭(フラット)や♯(シャープ)などが出てくる曲が増えてきます。
まずは運指をしっかりと覚えていくことで、少し難しいと感じる曲でも、安心できるようになるのです。
また、リズム練習が含まれる教本を選び、いくつかのリズムパターンに慣れることで音符を見た時にすぐ対応できるようになっていきます。
中級者向け
サックス中級者は、テンポが比較的ゆっくりかつ、音数が多く曲に近い教本がおすすめです。
「基本の運指も、リズムも対応できるようになった」といった方が当てはまります。
曲に近い教本を選ぶことで、演奏する体力がついたり楽しく練習できだけでなく、音楽的な表現が身につくようになります。
この段階を踏むことで、得意・不得意を認識できるので新しい楽しさを見つけることもできるでしょう。
上級者向け
サックス上級者は、跳躍が激しい、表現方法が細やか、臨時記号も増えている教本を選びましょう。
「ある程度曲は吹けるので、サックスをより追求していきたい」という方におすすめです。
ここまで来ると、流行りの曲は当たり前のように演奏できるのではないでしょうか。
簡単な教本では物足りなさを感じたり、プロの演奏を聴いて、真似してみたいと思う方もいらっしゃるでしょう。
同じf(フォルテ)やスラーでも、楽曲によって表現方法は異なってくるので、自身が表現したい音楽が演奏できるようになるのが上級者の段階です。
サックス教本おすすめ10選!
サックス教本を初心者向け・中級者向け・上級者向けにわけてご紹介していきます。
気になる教本がある場合は、商品名をクリックすると詳細ページへ移動するので利用してみてください。
ドレミ出版サクソフォーン教本 管楽器メゾットシリーズ
サックスがどのような楽器なのか、楽器の組み立て方、奏法、運指表、よく耳にする楽曲を使用した練習などが全て記載されているのがこの教本の特徴です。
音符やリズム、アーティキュレーションなどに考慮されており、楽器を始めたばかりの初心者におすすめの教本となっております。
音楽之友社サクソフォーンのためのトレーニングブック
音階や分散和音などがメインの教本で、初心者から上級者まで使えるだけでなく、コスパよく技術向上につながる、全てのサックス奏者に永く愛されている教本です。
サックスが苦手とされる分散和音に加え、トリルなどの運指も掲載されています。早いパッセージが出てきても、これさえあれば安心です。
ルデュック社音階とアルペジオ 第1巻
題の通り、音階とアルペジオ(分散和音)がメインとなっている、初心者向けの教本です。
先程のものと比べると、音階に取る時間が長くなっており、新しく音階練習をしたい方、より効率的に基礎練習をしたい方におすすめです。
こちらも全調掲載されています。
ビヨドウ社ラクール:サクソフォンのための50の易しく斬新的な練習曲 第1巻
音階に慣れてきたらおすすめしたいのが、こちらの教本です。
いわゆるエチュードというものの定番で、音色の追求や、強弱変化への対応が身につく練習曲が多く詰まっており、こちらも人気の教本です。
初めての練習曲として、非常に充実しているため、初心者向けといえます。
ルデュック社クローゼ:25の日課練習
この教本は指の練習として最適で、臨時記号やアーティキュレーションは難易度が低めで、初心者から中級者向けです。
音符だけみると、16部音符が多く、テンポも速いので挫折しがちですが、できるテンポで練習するだけでも効果が発揮されます。
ルデュック社ブレマン:サクソフォンのための20の旋律的練習曲 第1巻
比較的落ち着いたテンポでありながら、繰り返す旋律が多く、1曲3P分と少々ボリュームのある中級者向けの練習曲です。
リズミに特徴があり、3連符から8分音符など、細やかな旋律の流れに注意することで、体力とリズム感が身につきます。
ルデュック社ベルビギエ:サクソフォンのための18の練習曲
跳躍が多く、アーティキュレーションが細かくなっているのが特徴で、中級者から上級者向けの教本です。
クローゼやブレマンと比較すると上級者向けですが、跳躍が苦手な方、苦手を克服したい方にはおすすめです。
ブレスの位置も工夫されており、息の使い方も学べます。
ルデュック社テルシャック:サクソフォンのための日課練習曲
先程の教本、ベルビギエよりも少し難しくなった練習曲で、上級者向けとなっています。
調号が多く、読譜力が鍛えられるので、調号や初見が苦手な方、クラシックを主に演奏される方におすすめです。
ルデュック社フェルリング:サクソフォンのための48の練習曲
高難易度の練習曲です。
落ち着いた楽曲と、快速な楽曲が交互に書かれており、2曲で1つと捉えて練習します。音楽大学の課題曲ともなるような練習曲ですので、上記の教本では物足りない方や、さらなる技量を求める上級者におすすめです。
アルソ出版株式会社Perfect Scale for Saxophone vol.1 Basic
この教本は、サックスをより自由に扱うためのスケール本となっています。
練習の方法、注意点に加え、練習パターンも掲載されており、サックスの教本では新しいながらも、初心者から上級者まで長く利用できる人気の1冊です。
サックス教本の使い方
スケールやリズムの教本
スケール(音階)がメインの教本は、練習の最初に取り入れましょう。
ロングトーンの後に行うと効果が高まります。
全調スケールは運指や、♯(シャープ)♭(フラット)を覚えるのに特に重要です。
スケールに慣れることで、曲を演奏する際にスラスラ吹けるコツにも繋がりますし、スケールをさまざまなリズムパターンで練習するのもおすすめです。
楽曲の教本
ご自身にあった楽曲がメインのサックス教本を選べましたら、スケールの後に取り組むのが上達への近道です。
ここで注意したいのが、音はもちろんのこと、強弱やアーティキュレーションです。
p(ピアノ)やf(フォルテ)、スラーやスタッカート、これらに気を付けて演奏することで、曲想に合わせて演奏する技術が身に付きます。
特にサックスではpが重要になるので、優しい音色のp、悲しい音色のpなど、音色を変えて演奏することも意識してみるとより良い演奏につながります。
練習曲をメインに練習したり、その他の楽曲のクオリティを高めるために日々のルーティーンとして取り組むのも良いでしょう。
まとめ
教本は使用者のレベルや用途にあったものを選ぶことが、効率よく練習を進める上で重要になってきます。
1冊あれば長期に渡り使用できるだけでなく、楽曲を演奏する基本的な技術や表現方法を学ぶことができるとともに、練習曲に取り組むことで、より自らが求める演奏に近づけることができます。
ぜひ、今回紹介した内容を教本購入の参考にしてみてください。
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