サックスチューナーおすすめ12選!チューニングのやり方も徹底解説!

演奏に欠かせないアイテム、サックスチューナー。

個人で練習するときはもちろん、合奏やアンサンブルでは必需品です。

サックスを含む管楽器全般に言えることですが、楽器の音程は思った以上に安定しないもので、吹く人が音程を理解して調整する必要があります。

音程を調整するには、普段からサックスチューナーを使ってトレーニングすることが大切です。

この記事では、サックスのチューニングのやり方と練習方法を詳しく解説し、おすすめのサックスチューナーを12選ご紹介いたします。

目次

サックスチューナーとは

サックスチューナーとは、おもにサックスの調律をする(音の高さを合わせる)ときに使うメーターのことです。

デジタル式のものが主流で、液晶画面に表示されたメーターで、自分の出す音の高さが基準音からどのくらいずれているのかを確認することができます。

チューニング機能の他にも、基準音を再生したり、メトロノームが使えるなど、練習するのに便利な機能が複数ついたアイテムもあります。

また、メーターに針を使った昔ながらのチューナーはデジタル式より反応が良く、オーケストラなどのより高度な演奏に参加する方に愛用者が多いです。

形状はカード型とクリップ型があり、カード型は譜面台などに置いて使うのに対し、クリップ型は直接楽器のベルに取り付けることができるので、より正確な音を拾うことができます。

サックスチューナーを使うメリット

音程を合わせる練習ができる

サックスチューナーを使う最大の目的は、音程の合わせ方を身につけることです。

サックスはセッティングや演奏の環境、アンブシュア(口の形)で簡単に音程が変化する楽器です。

ひとりで演奏を楽しむ分には、少し音程がずれていても問題ないかもしれませんが、他の演奏者と合奏する場合はそうはいきません。

音程が合わないと、音同士がぶつかり合いワンワンワンと波打って聞こえます。

音楽を楽しむはずが、なんとも言えない気持ち悪い演奏に仕上がってしまいます。

大事なのはまとまりのある音や美しいハーモニーを作ることなので、サックスチューナーを使って耳を鍛え、音程を合わせられるように練習をしましょう。

楽器と自分の癖が分かる

チューニングというと、チューナーに向かって基準の音を出し、メーターの針が中央に合うようにマウスピースなどの締め具合を調整するのが一般的です。

しかしサックスなどの管楽器の場合、チューニングの音を基準に合わせても、他の音階の音が基準どおりに鳴るとは限りません。

これは、演奏者の吹き方の癖やサックス本体の性質、演奏環境によるものです。

例えば、高音域に苦手意識がある方がアンブシュアに力を入れてしまうと、音程も高くなりやすいです。

そうした演奏者の癖はサックスにも移り、音階によって音程が合わない音が出てきます。

また、室温によっても音程は簡単に変化します。

夏場はサックスが温まり音程が高くなりますし、反対に、冬場は低くなります。

サックスチューナーを使って練習すれば、音程が変化する要因に沿った対策を考えて、演奏に生かすことができるのです。

サックスチューナーを使うデメリット

吹き方の変な癖がつく

サックスチューナーの使い方を間違えると、変な吹き方が身についてしまうこともあります。

メーターの針を中央に合わせようと、不自然なアンブシュアを作るようでは、いい演奏につながりません。

繰り返すようですが、チューニングは合奏やアンサンブルでまとまりのある音程、ハーモニーを作ることが目的で、必ずしも音程を正しい基準に合わせるものではありません。

無理にアンブシュアを変えて調整するのではなく、他の奏者の音程と折り合いをつけて、綺麗なハーモニーを作る練習をしましょう。

サックスチューナーの選び方

管楽器対応品を選ぶ

サックスチューナーを探していると、大きく2種類あることに気がつくと思います。

サックスなどの管楽器で使用するチューナーと、ギターやベースなどの弦楽器奏者が使用するチューナーです。

サックスなどの管楽器で使用するチューナーは、クロマチック・チューナーと言います。

クロマチックとは半音階という意味で、管楽器で使う1オクターブの音階すべてに使用できるものです。

ギター・ベース用のチューナーは、弦を押さえない音にだけ反応するように作られています。

ギター・ベースを演奏する方には扱いやすいチューナーではありますが、サックスには使えませんので注意しましょう。

機能で選ぶ

サックスチューナーを購入するときには、機能面にも注目してください。

チューニング機能の他に、メトロノーム・基準音の再生・録音機能がついたものもあります。

基準音の再生機能が付いていると、耳を使った練習ができるので便利です。

多機能サックスチューナーはその分価格も高くなりますので、どのような使い方をしたいかによって選びましょう。

見た目で選ぶ

サックスチューナーはデザインもさまざまです。

スマートフォンほどの大きさのカードタイプや、楽器のベルに取り付けるクリップタイプなどの形状の違いのほか、かわいいキャラクターがついているサックスチューナーもあるので、お好みによって選んでみてください。

サックスチューナーおすすめ12選

それでは、実用的でおすすめなサックスチューナーを12選ご紹介したいと思います。

ヤマハTDM-700GM

大手楽器メーカーのヤマハから、定番のサックスチューナーをご紹介いたします。

チューナーとメトロノームが同時に使えるので、音程を確認しながらリズムの練習をすることができます。

また、基準音を再生する耳を使ったチューニングのやり方にも適しています。

サックスのベルに取り付けて使うマイクが付属しているのも嬉しいポイント。

これひとつで個人練習が完了するありがたいアイテムです。

ヤマハ クリップオン チューナー(TD-38L)

チューナー本体を直接サックスのベルに取り付けて使う、軽量小型サックスチューナーです。

PIEZO(ピエゾ)モードといって、サックスの振動を拾ってチューニングをするタイプですので、置き型のチューナーに比べて精度が高いのがポイント。

置き型のように離して使うことはできませんので、ご注意ください。

チューニング機能だけに特化したミニマムな見た目も好印象です。

ヤマハクロマチックチューナー (TD-19BK)

こちらもシンプルにチューニング機能だけを備えたサックスチューナーです。

ピッチの設定機能がついていて、基準のピッチが変わっても対応できます。

大きな画面で見やすいのも大事なポイント。

余計な機能は必要ないので価格を抑えたいという方にはおすすめです。

ヤマハTDM-75R

チューニング機能とメトロノームの他に録音機能も付いた、多機能サックスチューナーです。

録音した自分の演奏を再生しながら、チューニングもできる面白いアイテムです。

また、練習中の曲をUSBで本体に取り込んで再生する機能まで備えた、他にはないサックスチューナーです。

コルグ(CA-2)

コルグは日本を代表する電子楽器メーカーで、シンセサイザーなどを製造しています。

こちらのサックスチューナーはスタンダードモデルです。

コンパクトなサイズ感ながらも大きな画面で、ピッチのずれを分かりやすく表示してくれます。

白と黄のバイカラーが可愛らしいのですが、200時間連続使用できる本格派。

チューニング機能だけを備えて価格を抑えた、手に取りやすいアイテムです。

コルグ(CA-50)

こちらは先ほどのCA-2の標準機能の他に、基準音の再生機能(サウンドアウト・モード)を備えたモデルです。

耳で聞いてイメージしたうえでチューニングできるので、本番を意識したトレーニングが可能です。

譜面台にチューナーを置いても滑り落ちにくいデザインで、練習中にチューナーを落下させるストレスからも開放されます。

コルグTM-60

チューニング機能とメトロノームが使える、コルグの定番人気のサックスチューナーです。

鳴らした自分の音を感知して、もっとも近い音を再生してくれるサウンドバックモードが特徴的。

耳を使ったトレーニングが効率よく行えます。

コルグSlimpitch(SLM-1CM)

スリムピッチは、小さな見た目と見やすいカラーディスプレイがポイントです。

置き型のチューナーだと譜面をめくるときに邪魔になりがちですが、こちらはマグネットで譜面台の下に固定できる優れもの。

クリップマイクもついていて、小さいながらも機能は十分なサックスチューナーです。

セイコーメトロノーム&チューナー(STH200K)

腕時計で有名なセイコーからもサックスチューナーが販売されています。

基本のチューニング機能の他、メトロノーム機能も備えている使いやすいアイテム。

メトロノームの音は大音量なので、大部屋での個人練習中にメトロノームの音を見失わずに済みます。

譜面台に置くのではなく、本体に入ったスリットを差し込むことで固定するので、譜面をめくるときのストレスもありません。

単4電池1本で動くのも経済的で嬉しいですね。

セイコー(SMP100)

デジタル表示のチューナーが多い中、こちらはより正確なアナログの針を使ったプロ仕様のサックスチューナーです。

基準音の再生とメトロノーム機能も搭載しています。

メトロノームはビートの種類が豊富で、楽譜のフレーズを細分化して練習するのに便利です。

前面についている大きなスピーカーで、基準音もはっきりと聞き取れます。

セイコー(STH100)

セイコーのチューナーの中でも丸みをおびた可愛らしい見た目で、学生に人気のアイテムです。

絵柄のついた操作ボタンが、初心者にもわかりやすいので嬉しいですね。

チューニング、メトロノーム機能の他にストップウォッチ機能がついているのが他にはないポイント。

演奏タイムを測るのに便利です。

また、本体裏の上部には譜面台にひっかけて固定するチルトスタンドがついていて、スムーズな譜めくりが可能です。

セイコー(STH50)

基本のチューニング機能の他に、メトロノーム機能も搭載したシンプルデザインのサックスチューナーです。

付属のマイクは、折れや捻じれによる破損が起きにくいように改良された最新型。

薄型なので荷物を軽くしたい方にはおすすめです。

サックスチューナーを使ったチューニングのやり方

それでは、サックスのチューニングのやり方と、サックスチューナーを使った効果的な練習方法をご紹介いたします。

基本のチューニング

①チューナーの設定をする

チューニングを始める前に、サックスチューナーのピッチを演奏団体の基準に合わせます。

吹奏楽では442Hz(ヘルツ)が主流ですが、季節によって夏場は440Hzにするなど、変更する団体もあるようです。

この数値が高いほど、演奏が華やかではっきりしたものになります。

各団体で基準を決めているはずなので、確認してみましょう。

ここが他の演奏者と違うと、チューニングの意味がありませんので要注意です。

②B♭(べー)の音を出して針が中央になるようにマウスピースを抜き差しする

まずはチューニングの基準の音となるB♭をチューナーで合わせます。

ソプラノサックスとテナーサックスは真ん中のドの音、アルトサックスとバリトンサックスはオクターブキイを押したソの音を出して合わせてください。

ここで調節したマウスピースの位置は、もう動かさないようにしてくださいね。

ここまでで、練習の準備は完了です。

耳で音程を合わせる練習

ここからは、耳で音程を合わせる練習を解説します。

①合わせたい音をチューナーで再生し、集中して聞く(ここが重要です)

②音を止めた状態で、聞いた音程をイメージしてサックスを吹く

③チューナーをつけて基準とどの位離れているのか確認する

音階によって音程のずれ方が違いますので、自分のイメージする音をだすには、アンブシュアをどのような形にすれば良いのか確認してください。

合わせたい音が楽譜にあれば、ここで調整した方法を楽譜に書き込んで、演奏中に再現できるようにします。

この手順のほかに、音を再生したままサックスを吹いて、メーターを見ないで音程を合わせていく方法もおすすめです。

これらの練習を繰り返すことで、音程を聞き分ける力と調整する力が鍛えられます。

合奏やアンサンブルの練習で音程を合わせたり、ハーモニーを作るときに役に立ちます。

サックスチューナーの代用品は?

サックスチューナーが手元にない場合は、他のもので代用しましょう。

用意するものは、基準音を出す楽器と耳です。

ハーモニーディレクターやピアノで基準音を出してよく聞き、サックスを吹いて合わせます。

合奏やアンサンブルの練習でしたら、一人だけサックスチューナーを使いチューニングをし、基準の音を吹いてもらい、他の人が合わせる方法でチューニングをします。

普段から正しい音程を意識して聞き、覚えていれば、音程のずれにもすぐに気がつきます。

本番のステージではチューナーは使えませんので、耳を使うチューニングのやり方も普段から取り入れて、音程を合わせる力を養ってください。

まとめ

サックスの演奏には、音程を聞く力が大事だとお分かりいただけたと思います。

実は、合奏やアンサンブルの練習で1番時間がかかるのは、この音程を合わせたり、ハーモニーを作る作業です。

サックスチューナーを使った練習は地味なものですが、効果的なチューニングのやり方を実践すれば、確実に演奏に生きてきます。

楽器や吹き方の癖を知り、他の演奏者と歩みよりながらハーモニーを作れば、サックスの演奏がより面白く気持ちの良いものになるでしょう。

サックスチューナーを味方に付けて耳を鍛え、より深く音楽を楽しみましょう。

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