トロンボーンは、中低音楽器としてオーケストラや吹奏楽で活躍する楽器です。
ジャズやポップスなどの多くのジャンルで、ハーモニーからメロディラインまで担当できるもの魅力の一つ。
スライドの調整によって音程を取るという楽器の性質上、他の楽器にはない繊細で絶妙な美しいハーモニーを奏でられるという特徴があります。
そんなトロンボーンの豊かな魅力を余すことなく堪能できるのが、トロンボーンアンサンブル曲。
今回の記事ではトロンボーンアンサンブル曲のおすすめ10選をご紹介します。
トロンボーンアンサンブル曲とは
トロンボーンアンサンブル曲は、テナーバストロンボーンまたはテナートロンボーン数本のパートに、バストロンボーンのパートが加わった曲が多く、三重奏・四重奏編成のものが多いです。
トロンボーンの特性を生かした曲が多く、演奏テクニックや魅力が一曲の中に凝縮されているのがトロンボーンアンサンブル曲の特徴です。
また、クラシックに限らず、ジャズ・ポップス・映画音楽と多岐にわたるジャンルで、初心者向けから難易度の高い曲までさまざまな楽譜が発売されています。
トロンボーンアンサンブル曲の選び方
曲の難易度
少人数でのアンサンブルだからこそ、曲選びにおいて難易度は非常に重要です。
アンサンブル曲には、さまざまなテクニックを駆使したものも多く、得手不得手が如実に演奏に表れます。
また、1stから4thまで、それぞれのメンバーの個性が表現される場合も多いです。
パートメンバーの力量と相談し、曲を選ぶことが必要となってきます。
演奏の到達点を考える
楽曲の完成度は、その目的によって変わってきます。
- よりチャレンジングな曲に挑戦し、実力を高めていく
- やや難易度の低い曲を選択し、曲の完成度をより高めていく
- 楽しく演奏することを第一に曲を選ぶ
など、さまざまな到達点を掲げることができますが、トロンボーンアンサンブルの曲選びの際は、まずは到達点を考えて選ぶのがおすすめです。
曲のジャンル
トロンボーンアンサンブルの曲のジャンルは多岐にわたします。
- トロンボーンアンサンブルのために書かれた曲
- オーケストラ原曲からのアレンジ
- 吹奏楽曲のアレンジ
- ポップスの歌モノのアレンジ
などがあげられます。
トロンボーンアンサンブルの曲を演奏する際には、原曲のあるものは参考にしながらイメージ作りをし、曲選びをすることもおすすめです。
演奏シーンを想定
トロンボーンアンサンブルと聞いて思い浮かぶのは、アンサンブルコンテストではないでしょうか。
その他にもコンサートのオープニングアクトや幕間演奏、慰問演奏やイベントへの出演等演奏機会はさまざま。
演奏シーンに合った雰囲気の曲選びはとても大切です。
トロンボーンアンサンブル曲おすすめ10選
Ensemble Publications『「天地創造」より「大いなる御技は成りぬ」』トロンボーン四重奏(ENS406)
フランツ・ヨーゼフ・ハイドン合唱曲の『天地創造』より抜粋曲、トロンボーン四重奏バージョン。
トロンボーンアンサンブルの曲としては非常に有名です。
各パートの難易度はそれほど高いというわけではありませんが、4パートが緻密に掛け合い進行していくため、バランスがとても重要になってくる曲です。
アンサンブルの醍醐味を味わえる一度は演奏してみたい名曲です。
ミュージックエイト『ルパン三世のテーマ』 トロンボーン三重奏(MATB7)
昭和より令和まで続く、モンキーパンチ原作の人気のアニメ「ルパン三世」のテーマ曲のトロンボーン三重奏バージョン。
スウィングジャズ風を基調にしっとりと曲が進行し、途中サビ部分で8ビートへ展開される、意外性が面白いアレンジになっています。
吹奏楽やロックバンド、スカバンドなど過去には多種多様のカバーがされているルパン三世のテーマですが、トロンボーンアンサンブルにもぴったりですね。
YMDミュージック『さんぽ』 トロンボーン四重奏(YMDG-010501E)
言わずと知れたスタジオジブリの名作「となりのトトロ」のオープニングテーマ。
一見難易度が低いように見えますが、特に1stはタンギングや細かいスライドの動きを多用しており基礎的な技術が大切になってくる曲です。
トロンボーンのゆったりとした音色は「となりのトトロ」の世界観にぴったりです。
子供から大人まで、幅広いお客様へ向けての演奏にもってこいの一曲です。
アカデミア・ミュージック『「猫の組曲」より:クラーケン』(ZIP-011)
金管アンサンブルでよく演奏されている、イギリスの作曲家クリス・ヘイゼル氏の有名曲。
ベースを刻むバストロンボーンのイントロが非常に印象深い、陽気な曲です。
伸び伸びとした旋律が優雅に響き、安定して刻まれるリズムが後押しとなり、猫の「クラーケン」が悠々と闊歩する様子が目に浮かぶようです。
WindsScore『レット・イット・ゴー~ありのままで~』トロンボーン四重奏(WSEB-14-019)
ディズニー映画「アナと雪の女王」のテーマソングをトロンボーンアンサンブルにアレンジしたもの。
冒頭部分ではトロンボーンの中低音の深く静かに響かせ、後半に向けてクレッシェンドで盛り上がっていく様が気持ちがよいアレンジです。
主人公エルサの歌声がトロンボーンにぴったりで、エルサの心の動きを強弱や響き響きで表現しているかのようです。
ミュージックエイト『見上げてごらん夜の星を』トロンボーン三重奏(MATB-6)
日本の代表的なヒット曲のアンサンブル。
原曲からすると意外なファンファーレ風のイントロから始まり、徐々しっとりとしたメロディへと入っていきます。
優しいメロディはトロンボーンの温かい音色にぴったりです。
チャリティイベント等でよく歌われる曲なので、レパートリーにしておくと、披露する機会も多いかもしれません。
まとめ
トロンボーンの魅力を遺憾なく発揮できるアンサンブル曲。
アンサンブル曲を通して、トロンボーンという楽器の素晴らしさに気づくこともあるのではないでしょうか。
演奏会やコンテストで演奏するだけでなく、パートの強化練習に取り入れるのもいいかもしれませんね。
ぜひ、今回ご紹介した中に気になるのがあればさまざまなアンサンブル曲にチャレンジしてみてください。
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