「スネアドラムを買ってみたい!」と思っている方はきっと今、充実した音楽活動をされていることでしょう。
ただ、スネアドラムを買いたいと思っても下記の様な疑問が尽きないのではないでしょうか。
- おすすめのスネアドラムが知りたい
- どんなスネアドラムを買ったらいいのか分からない
- 初めての一台で絶対に失敗したくない
- せっかく買うなら一生使える良いスネアドラムが欲しい
そんな方々に、今回はドラム歴15年の筆者がおすすめのスネアドラムを厳選してご紹介します。
「ドラム初心者だし、まだマイスネアを買うなんて早いかな?」と思っている方にも、スネアドラムがあると沢山のメリットがあることをお伝えします。
マイスネアを選ぶ判断基準までしっかりご説明しながら、スネアドラムを購入したいと思っているドラマーさんにおすすめのスネアから、はじめてのマイスネアにおすすめの定番スネアドラムまでご紹介します。
スネアドラムとは
スネアドラムとは、金属や木材で成形された胴体(シェル)にプラスチック製の皮(ヘッド)を両面に張り、フープで固定された太鼓です。
裏面のヘッドにはスナッピーという響き線がついており、これがスネアドラムらしい音を奏でることに一役買っています。
スネアドラムの中で最も音色の変化が大きいのが、胴体であるシェルの部分です。
シェルの部分の材質や深さなどでもスネアドラムの音色は変化するので、スネアドラムというだけで一括りの音色とすることはできません。
スネアの音が変われば、2拍目4拍目のバックビートや、フィルインなどでロールをした際の印象がガラッと変わり、演奏全体の雰囲気も変わってしまうほど。
だからこそ、自分のやりたい音楽に合わせたスネアドラムを納得いくまで試して選ぶことをおすすめします。
自分のスネアドラムにこだわるメリット
自分のスネアドラムにこだわるメリットは、大きく5つあります。
- どこの現場でも安定した音が出せる
- モチベーションが上がる
- チューニングを覚えられる
- 自分でカスタマイズできる
- 楽器の特性を知る事で現場への対応力が上がる
どこの現場でも安定した音が出せる
スタジオやライブハウスで用意されているスネアももちろんありますが、その用意されたスネアの音が自分の演奏にマッチするかは別問題です。
あらかじめバンド練習などでスネアを持ち込み、作り込んでおくことで演奏前に少しチューニングをするだけで日頃慣れ親しんだ音で演奏することが可能になります。
スネアドラムの音はノリを担うバックビートを奏でることが多いため、スネアの音が安定することで、ノリやバンドの雰囲気が安定したものになります。
安定した音は、お客さんや一緒に音を鳴らすメンバーなどに安心感を与えるので、マイスネアを持つメリットは計り知れません。
モチベーションが上がる
スネアドラムを購入するということは、決して安い買い物とはいえません。
選ぶ段階でよく吟味して、自分がイメージする一台と出会ってから購入することになるでしょう。
その音をいつでも自分が演奏できるとなれば、間違いなく練習やライブへのモチベーションが上がります。
そして自分が愛情を注いだ分だけスネアも応えてくれる傾向にあります。
特に木胴スネアなどのよく手入れされた、経年変化の音に拘り尽くされた音作りを加えると、叩くだけで満足感を感じて幸せな気持ちになれることも。
スネアドラムと一緒に成長できる1台を見つければ、それはきっとあなたの良きパートナーとなることでしょう。
チューニングを覚えられる
ドラムのチューニングは弦楽器のように正解がありません。
一般的にテンションボルトを締めればピッチは高く、ボルトを緩めればピッチは低くなりますが、これだけで音作りは終わりません。
スネアの残響音の処理や、表ヘッドと裏ヘッドのバランス、ミュート等、さまざまな要因でスネアの音色が決まるからです。
だからこそ、スネアドラムを所有することで、複雑なチューニングを自分の肌感で体感できることは何よりの強みになるといえるでしょう。
最初はうまくいかないことも多いですが、徐々に慣れていくことで、太鼓の特性を把握できるようになります。
最終的にはドラムセット全体の音作りができる、そんなドラマーへの第一歩がスネアのチューニングであり、マイスネアを持つ最大のメリットと言っても良いでしょう。
自分でカスタマイズできる
音作りという点で言えばチューニングと同じですが、スネアの音色はチューニングのみで決まるわけではありません。
例えば表面ヘッド、裏面ヘッドを初期装備されているものから変えるだけでも音は変化します。
また、スナッピーも多様な製品が存在するので、いろいろ試してみることで、自分の理想の音に近づけることが可能。
もっと大掛かりなカスタマイズで言えば、テンションボルトが差し込まれているラグを交換するのもありです。
また、木胴スネアなんかに穴を開けると、そこから空気と音が漏れ、サスティーンの短い抜けの良い音に変化することもあります。
初心者の方はまずはヘッドの交換から入り、その音の違いを感じることから始めてみましょう。
スネアのパーツは無限の組み合わせがあるので迷ってしまいますが、試行錯誤すればきっとマイスネアと相性の良い付属品が見つかります。
楽器の特性を知る事で現場への対応力が上がる
スネアドラム1台でも、ある程度オールマイティーに対応できるスネアもありますが、現場によっては微妙な音の違いが気になってしまうこともあるでしょう。
もし複数のスネアを持ち、それぞれの特性をしっかりと理解できれば、場面に沿ったスネアを使い分けることが可能です。
例えば温かみのある曲を演奏するという場合は木胴スネアを低めにチューニングしてみたり、攻撃的な演奏が求められる時は金属胴スネアを高めの音に設定してみたり。
さまざまな場面に対応できるようになれば、それだけ重宝されるドラマーに近付きます。
複数持ちはハードルが高いかもしれませんが、木胴と金属胴それぞれ1台持っておくだけでも随分楽器への理解が深まるので、ぜひ検討してみてください。
自分のスネアドラムにこだわるデメリット
自分のスネアドラムにこだわるデメリットは、下記の2つのことが考えられます。
- 改造しすぎると取り返しがつかなくなる
- 管理が煩雑
- 自宅での練習が困難
改造しすぎると取り返しがつかなくなる
特に木胴のスネアで多いのですが、スネアドラムのシェルに大きな穴を開ける加工をすることもあります。
シェルに穴を開けると空気と音がそこから漏れ、サスティーンの短い、アタック感のある気持ちの良い音を鳴らしてくれるでしょう。
但し、シェルに穴を空けてしまえば、取り返しがつきません。
「狙った音にならなかった…」なんてことにならないよう、加工は慎重に行うのが得策です。
また、テンションボルトを差し込むラグも交換可能ですが、購入段階ではとても強固にボルト締めされています。
無理矢理ネジを外したりするとシェルにヒビが入ったり、歪んだりする可能性も。
ですので、大掛かりな交換や加工は、しっかりと楽器屋さんなどで説明を受けてから慎重に判断してください。
管理が煩雑
スネアドラムは14インチのサイズが多いですが、いざ購入し、自宅へ持ち帰ると思ってるより大きいと感じられるかもしれません。
ですので、置き場の確保が必要となりますが、この置き場にも注意が必要です。
特に木胴スネアは湿気や温度変化が木に影響を及ぼします。
その経年変化が味となる場合もありますが、雑に置けば音が劣化することにも…。
ですので、なるべく風通しの良く乾燥していて、温度変化の少ない場所の確保が必要です。
金属胴のスネアも錆などが出てきますし、チューニングも気候による影響を受けますが、初心者のうちは、比較的音の変化が少ない金属胴を選ぶことをおすすめします。
自宅での練習が困難
スネアドラムを購入されたらとても嬉しくなり、ついつい自宅でも叩いてみたくなりますよね。
とはいえ、スネアドラムは小さな音で叩いても、「こんなに音が大きいのか…」と思うほど音にパワーがあります。
ですのでマイスネアを購入されたからといって、自宅に防音室でもない限り演奏することはできませんし、演奏しようものなら近隣からの苦情は必至です。
マイスネアで演奏したい気持ちは分かりますが、その気持ちはスタジオで存分にぶつけましょう。
スネアドラムの選び方
スネアドラムの選び方は、下記の6つのことが重要になります。
- 口径の大きさ
- 深さ
- シェルの材質
- シェルの構造の違い
- ラグの数
- フープの形状
口径の大きさ
スネアドラムの口径は打面の大きさを指しインチ表記で表され、10インチ・13インチ・15インチなどさまざまな口径の大きさのスネアドラムがあります。
初心者の方は「どの口径がいいの?」と悩んでしまうと思いますが、まず14インチの中から選ぶのがおすすめです。
その理由は、スタンダードな大きさを知ることで、今後の別の口径のスネドラムを叩いた際により違いが分かるからです。
- スネアドラムの口径が大きい:音量は大きく、音程は低くなる
- スネアドラムの口径が小さい:音量は小さく、音程は上がる
深さ
スネアドラムの深さに関してもインチ表記で表され、5インチ〜5.5インチが標準。
他には6.5インチほどの「深胴」と呼ばれるものや、3〜4インチほどの「ピッコロ」と呼ばれるスネアなど、深さもさまざまです。
初めて購入される方は、5インチほどのスネアを基準に色々試してみることで1個の判断基準の下に選ぶことができるでしょう。
- 浅胴:サスティーンが短い。叩いた時の反応がよくキレの良い音になるが、音量は小さくなる
- 深胴:サスティーンが豊富。音圧があり、音量が大きくミュートが必要な場合もある
シェルの材質
スネアドラムのサウンドの中心を担うのが、「シェル」と呼ばれる、いわばスネアの胴体部分です。
その材質の違いが大きくサウンドに影響を与えますが、大きく分けると木胴と金属胴の2つに分けられます。
- 木胴:ジャズなどの柔らかく落ち着いた雰囲気の演奏におすすめ。
- 金属胴:ロックやメタルにおすすめ。硬質でパワーがあり、煌びやかなサウンド。
他には、アルミ材やアクリル材といった金属、木胴以外のスネアドラムもあるので、さまざまなシェルを叩いて比較してお気に入りをみつけましょう。
シェルの構造の違い
木胴スネアに限った話にはなりますが、シェルの構造の違いも音に影響してきます。
大きく分けると、合板が使われているものと、単板が使用されているものに分けられます。
- 合板:板数が多くなると硬質でキレの良い音に。板数が少ないと丸みを帯びた包み込むような音。
- 単板:反応が非常に早く、大音量で鳴りがよくて上品な音。豊かなサスティーンが特徴。
ラグの数
テンションボルトを差し込むラグの数によってもスネアドラムの音の違いは現れます。
主にスネアドラムのラグ数は、8テンション(8ヶ所)のものと10テンション(10ヶ所)の2種類です。
- 8テンション:楽器本来の鳴りを活かした、音量の大きくヌケの良いサウンド。
- 10テンション:倍音が抑えられ、タイトで硬質な音がする傾向。ロックなどに向いている。
マニアックな部分になりますが、ぜひその違いにも注目してスネアドラムを選んでみると良いでしょう。
フープの形状
ヘッドを固定するスネアドラムの縁部分である、フープの形状によっても音の違いが現れます。
大きく分けるとプレスフープ・ダイキャストフープ・ウッドフープの3種類です。
- プレスフープ:スネア本来の鳴りを活かした抜けの良い、開放感のある音。
- ダイキャストフープ:タイトでアタックが強く、派手な音に仕上がるのでロックやメタルにおすすめ。
- ウッドフープ:温かみがあり包み込むような音でありながらも、音が埋もれにくい。
スネアドラムのおすすめ21選
まずはスネアドラムを知るための最適な1台になりそうなスネアをご紹介し、その後は音楽のジャンル別にご紹介していきます。
気になるスネアドラムをクリックすると、説明箇所まで移動することができます。
Pearlコンサート・スネアドラム スタンダード・スチール SS1455
サイズは14インチ×5.5インチで、スチール製のシェルを採用したスタンダードを銘打ったモデル。
8テンション仕様であり、薄めのフープを使用していること、そしてシェルを1mm厚に仕上げることで、音抜けの良い、パワフルなサウンドを実現しています。
初心者向けのエントリーモデルとしても隙の無い仕様なので、まず最初の一台にはうってつけのスネアドラムです。
Pearlピッコロ スネアドラム M1330 No.383 ネイチャーワインレッド
深さが3インチと非常に浅い、いわゆる「ピッコロ」と呼ばれるスネアドラムです。
大きさも13インチとやや小さめに設定されています。
音量は出にくいですが、サスティーンが短く、乾いたキレの良いサウンドを出してくれるので、パーカッシブにも使える1台です。
小さめのピッコロスネアということで、ハイピッチな音色を奏でることから、メインはもちろん、サブスネアとしても重宝するスネアドラム。
値段も比較的安価であることから、13インチ、そしてピッコロスネアを理解するという意味では非常にコスパの良い、持っておいて損はないスネアドラムです。
TAMAそうる透 プロデュース スネアドラム 14″X5.5″ スティール 1.0mm
日本のトップドラマー、そうる透氏がプロデュースしたスネアドラム。
スティール製のシェル、プレスフープ、口径14インチで深さ5.5インチのスタンダードなモデルに仕上がっています。
特徴はシェルの折り返し部分にシリコンを充填することで、余分な倍音を抑えながらもスティールの高域を活かし、締まりの良い音を奏でる点です。
「コスパも非常に良好で、安価で良い音が出るスネアを作りたい」という業界のことをも考えてプロデュースした本人の意思が伝わってくるスネアドラム。
最初の一台として自信を持っておすすめできるスネアドラムです。
YAMAHASBS1455 スネアドラム/Stage Custom Birch (ヤマハ)
木胴スネアを初めて購入されるという人にもおすすめ出来る、コストパフォーマンスに優れたスネアドラムです。
中低域が強調されるバーチ材のみで構成された6プライのシェルは芯の太い音を奏でながらも、抜けの良いサウンドを実現しています。
ロックはもちろん、叩いた際の反応もよいのでジャズやポップスにも最適なオールジャンルに対応できる一台。
まさにバーチ材、木胴スネアの入門スネアでありながら、経年変化の音の変化も楽しめるので長く使えるスネアドラムです。
YAMAHATMS1455CRS スネアドラム
木胴スネアで代表的な素材といったら、明るく抜けが良いながらも温かみのある音で定評のあるメイプル材。
きっと多くの人がそのメイプルの音に惹かれますが、その音をハイコストパフォーマンスで手に入れられるのが、YAMAHA のTMS1455CRSです。
10テンション仕様で、太めのプレスフープが倍音を若干抑えて音作りをしやすくしています。
明るく広がりのある音を損なうことがなく、幅広いジャンルに対応できるスネアドラムです。
なによりも、メイプル材は経年変化でその音に渋みが加わると非常に味わい深い音へと進化するため、自分と一緒に成長できるスネアドラム。
コスパが優れているからといってあなどれない側面を多々持つおすすめのスネアドラムです。
Pearlパール フリーフローティング スチール スネアドラム FSN1435B/C
フリーフローティングシステムという、Pearl独自の技術が使われたスネアドラム。
通常のシェルはラグなどが取り付けられており、どうしてもシェルへの干渉がありました。
ところが、フリーフローティングシステムはそれを解消し、シェルから金属パーツを全て無くすことに成功。
そしてシェルの本来の鳴りを存分に活かすことにつながり、このスネアは3.5インチと浅胴ながらもパワーを兼ね備えた上に反応も素早く、歯切れの良いサウンドを実現しています。
浅胴なので、値段もそこまで高くなりすぎず、コスパも良好。
浅胴スネアを試してみるという観点からみても、おすすめできる一台です。
TAMAS.L.Pシリーズ ハンマード・スチール・スネア 14″X5.5″ LST1455H
ボコボコとした加工が施されたシェルが目を惹く、変わった見た目をしたスネアドラム。
材質はスチール、14インチ×5.5インチと標準的な見た目ながら、最大の特徴はシェルにハンマード加工が施されていることです。
このハンマード加工により、通常のスチール製のスネアよりも落ち着きつつも、乾いた、上品なサウンドに仕上がっています。
さらに内曲げ方式のフープを採用することでチューニングのしやすさと音抜けの良さを兼ね備えることができました。
ハンマードスネアの音色は、加工をしていないスネアとは全く異なる音色をしており、一度聞けばその音色に病みつきになることは必至です。
他の人とは異なるサウンドを奏でたいという方にもおすすめのスネアドラムです。
YAMAHALHS1455 UES スネアドラム Live Custom Hybrid Oak
一際目立つ木目が目を引くこちらのスネアドラムは、YAMAHAの上位機種に位置付けられるスネアドラム。
その見た目は日本の伝統的木材加工技術が施されているためであり、持っているだけでモチベーションが高まります。
シェルにはフェノールシールという樹脂材をオーク材で挟み込んだ仕様を採用。
広がり気味である中〜低音域を適度に抑え、パワフルかつキレの良い輪郭のはっきりした音を奏でます。
視覚と聴覚、両方から得られる満足感は、きっとあなたのモチベーションを限界以上に引き上げてくれるでしょう。
LudwigLM400 メタルシェル スープラフォニック 5×14インチ
金属胴スネアを語るのにLudwigを外すことはできません。
その中でも定番商品として語られるのが、このLM400シリーズのスネアドラム。
シェルはアルミ材にクロームメッキを施し、継ぎ目の無いシームレス構造を採用することで、明るく華やかな音を奏で、反応も良いです。
そして高域から低域までカバーでき、王道とも言えるクセの無い、いかにもスネアドラムらしい音色を奏でてくれます。
メタルからジャズまで幅広いジャンルに対応する優れもの。
あのレッドツェッペリンのジョン・ボーナム氏が愛用していたことも、LM400の評価を高めています。
チューニングがしやすいと評判も高く、初心者が最初に購入して、チューニングを覚えるという意味でもオススメで、その後の音楽人生でも手放すことの無い一台となり得るでしょう。
CANOPUSブロンズピッコロ Bronze BZ1440 14×4
金属胴スネアの中でも若干クセのある音を奏でるブロンズ材のスネアドラム。
ブロンズ材の音色は、金属胴らしい明るく、パワー感のあるタイトなサウンドを奏でますが、中〜低域が強調されるという木胴スネアのような特徴も。
そしてこのCANOPUSの製品は、ブロンズ材を浅胴で仕上げることでよりアタック感のある、歯切れの良い音をしており、銃声を彷彿とさせます。
中低域が豊かな鳴りとなっており、浅胴とは思えないほどの音量感を誇ります。
70年代ファンクミュージックに合いそうな音色ながらも、パンクロックなどにも似合いそうなスネアドラム。
ブロンズ材は癖がありながらも、その音色はドラマーであればきっと憧れるはずなので、見かけた際には是非一度試してみてください。
PearlShane Gaalaas Signature スネアドラム SG1460
日本を代表するロックバンド、B‘zのサポートドラマーとして活躍されたシェーン・ガラス氏のシグネイチャーモデルです。
やや厚めの6インチの深さであり、シェルはブラス材を採用。
ブラス材特有の明るく、倍音が多いサウンドにブラックニッケル塗装を施すことで、より存在感のある音に仕上げています。
かといって音が暴れすぎることはなく、ダイキャストフープを採用することで、音の輪郭がくっきりします。
激しめのロックをやりたいという方は、まずこのスネアを選んでおけば間違いありません。
日本を代表するロックバンドのスネアの音に近づけるので、ぜひ検討してみてください。
TAMAS.L.P ブラック・ブラス スネアドラム 14″X6.5″ LBR1465
TAMAの人気シリーズ、S.L.Pシリーズの代表的存在である、ブラス材のスネアドラム。
6.5インチの深胴スネアらしいパワフルな音がしますが、深さだけがこのスネアの音を作ってはいません。
ブラスシェルを1.5mmとやや厚めに成形し、内面にはスティール製のプレートを取り付けることで、シェルを強固にし、よりパワフルさを増した音に仕上げています。
フープはプレスフープを採用し、ブラスシェルの特徴でもある華やかな明るさを損なうことなく引き出し、オープンなサウンドを実現しています。
ブラス材は金属胴スネアの中でも評価の高い材質であり、その音色が欲しいと思った時にこのスネアを選んでおけばまず間違いないとオススメできるスネアドラムです。
Ludwig ブラック・ビューティー シームレス・ブラスシェル 5×14インチ 8ラグ仕様 LB414
Ludwigの名をスネアドラム界で最も有名にしたと言われているのが、このブラックビューティーシリーズです。
たくさんの有名ドラマーが使用していることから、その音色についてはお墨付きを得ているといえます。
まずはブラックニッケル仕上げの見た目が、このブラックビューティーの名に相応しいと思うほど美しい見た目をしており、叩き手のやる気を引き出します。
ブラス素材をシームレス構造にすることで、ブラス特有の派手な音の中にも太く、柔らかい響きを兼ね備え、楽曲への馴染みが良くなります。
独特な製作工程を持っているため、年間の生産台数が限られていることからもプラチナ感を高めているスネアドラム。
ブラス材のスネアドラムといえば、このブラックビューティーを思い浮かべる方も多く、是非所有していただきたい逸品です。
Ludwigヴィスタライト アクリルシェル 5×14インチ カラー:ブルー
アクリル材のシェルを使用したスネアドラムで最も知られているのが、このLudwigのヴィスタライトシリーズです。
アクリル材のシェルは振動がしにくいので、「鳴らすことが難しい」といわれています。
しかし、そのクリアなシェルが照明で照らされた際には抜群のステージ映えをし、演奏家として大事な要素である見た目の面で強烈なインパクトを残します。
それでいて、木胴のように気温などの影響も少ないので、管理が楽というメリットも。
音自体はアクリル材特有の太い、パワフルなサウンドを活かす音色をしています。
扱いは少し難しいですが、ステージの上で目立ちたいというドラマーの方にはおすすめのスネアドラムです。
Gretsch】 USA Snare メタルシェル 5×14インチ Chrome Over Brass G4160【国内正規品
ホワイトファルコンのギターが代名詞的存在なGretschですが、スネアドラムも非常に評価が高いです。
GretschのChrome Over Brass G4160は、かつて名器と呼ばれていた商品の復刻版。
ブラスシェルにクロームメッキを施すことで高域を強調し、存在感抜群の音を放ちます。
それでいてどこかヴィンテージ的な音も匂わせる、若干癖のある音も特徴です。
ですので、大きい音のロックなどで活躍しますが、チューニング次第ではジャズなどにも使用できるオールマイティーさがあります。
世界的な楽器メーカーが手掛けるスネアドラム、その音色は価格以上の価値があること間違いなしです。
TAMAS.L.Pシリーズ クラシック・ドライ・アルミニウム・スネア 14″X5.5″ LAL1455
木胴でも金属胴でもない、アルミをシェルに採用したスネアドラム。
アルミ材は比較的おとなしめながらも、軽快で歯切れの良いサウンド特性をしていますが、このスネアドラムにはさらなる拘りをみせています。
まずシェルですが、継ぎ目のないシームレス構造を採用し、サスティーンの短く、歯切れの良いサウンドに一役買っています。
さらにシェルのセンターにはリッジを設けて、耐久性の向上にも成功し、フープは8テンションのものを用いてより開放的で軽快ながらも抜けの良いサウンドを実現。
それでいて値段が安価ですので、ポップスなどをやる方には間違いなくおすすめです。
Ludwig LM405C メタルシェル アクロライト・クラシック 6.5×14インチ シルバーフィニッシュ&BLUE/OLIVEバッジ
アルミ材のスネアといえば、Ludwigのアクロライトシリーズです。
こちらもシームレス構造のアルミ合金シェルを採用しており、叩いた時の反応が素早く、極めて明るいサウンドを奏でます。
オールジャンルにも対応できますが、その音色が真価を発揮するのは、やはりポップスやボサノヴァのようなライトに聴ける音楽を演奏する時です。
近年のLudwigのスネアドラムは値上がり気味の傾向にありますが、アルミ材ということもあり、比較的価格も抑えめ。
ライトな音楽をやりたいという方にとっては、一生を共にする相棒になりますので、是非お試しください。
PearlTHE Ultimate Shell Snare Drums supervised TYPE 1 by 沼澤尚 TNS1455S/C
日本の有名セッションドラマー、沼澤尚氏がプロデュースしたスネアドラム。
フープやラグはPearlのスタンダードを採用しつつ、最大の特徴はシェルにあり、6プライの商品と、4プライの商品両方を選ぶことができます。
6プライの製品は、外側からメイプル、ポプラ、マホガニーを2プライずつ重ねることで、60年代のヴィンテージ感のある音に仕上げています。
4プライのシェルは、メイプルとマホガニーを2プライずつ重ねており、とても薄いこともあり、叩いた時の反応が素早く、小さな音から大きな音までの無限の表現力を兼ね備えています。
トータルで見ると反応がよく、上品な音がするドラムでありながら、値段もそこまで高くないので、コスパを重視しながらも音色も選び取りたいという初心者の方にもおすすめ。
PearlSTA1550MH 325
15インチという大きなサイズのスネアドラムです。
14インチとは1インチの違いですが、セッティングしてみると、想定しているよりかなり大きいことが分かるでしょう。
ヴィンテージ品などでよく使われ、温かみのある豊かなサウンドが特徴的なマホガニーを4プライで成形。
さらにレインフォースメントという補強材にメイプルを採用し、より滑らかな音に仕上げています。
さらに15インチのサイズ感が活きることで、中低域が豊かな、馴染みの良い音色を奏で、幅広い楽器にアプローチ出来るスネアドラムとなりました。
15インチのサイズ感を測るという意味でも、試してみる価値のある一台です。
TAMAS.L.Pシリーズ スタジオ・メイプル・スネア 14″X6.5″ LMP1465F-SEN
S.L.Pシリーズの中でも、一際異彩を放つ見た目をしているスネアドラムです。
まずウッドフープが目を惹きますが、ウッドフープは標準装備されている事は非常に少ないので、それだけでも選ぶ価値があります。
6プライで5mm厚のメイプルシェルは、ややサスティーンの短い、アタック音重視ながらもどこか温かみのあるサウンドを実現。
そしてこのメイプルのシェルと、メイプルのウッドフープの掛け算でパワフルな音から繊細な音までカバーしてくれる、まさにドラマーには垂涎もののスネアドラムです。
SONORヴィンテージ・シリーズ・スネアドラム (Vintage Series) VT-14575SDW RSG
ドイツに本社を構えるSONOR社のスネアドラムです。
SONOR社のスネアドラムは音色に高級感が漂っており、妥協のないモノづくりから、ドラマー界の高嶺の花的な存在になっています。
このスネアドラムは1950年代〜70年代前半のサウンドの再現を目指して作られているのが特徴。
シェルはバーチ材を採用し、ラグは上下で分離していることから、適度なミュート感を施して適度なアタック感と、中低域の豊かな温かみのあるサウンドを実現しています。
決して安いスネアドラムではありませんが、SONORのスネアから得られるメリットを考えれば十分ハイコストパフォーマンスといえます。
SONORのスネアドラムは一生を添い遂げられるパートナーとなること間違い無いので、是非その世界に触れてみてください。
スネアドラムの使い方
スネアドラムの使い方は、下記になります。
- ヘッドを張る
- 好みのテンションにチューニングする
- スナッピーを取り付ける
- 音の微調整をする
ヘッドを張る
まずはスネアドラムの表面と裏面にヘッドを張ります。
ヘッドをスネアのシェルに被せ、中央に来るようにセットしたら、フープを取り付け、テンションボルトで締めます。
この時の注意点は2つ。
- 裏面ヘッドと表面ヘッドを間違えないように気をつける
- テンションボルトはなるべく対角線上に締める
ヘッドは、スナッピーを取り付けるストレイナーの向きなどで判断して取り付けをしてください。
なお、スナッピーを鳴らすために裏面ヘッドには薄いヘッドを採用していることが多いです。
裏面ヘッド用のヘッドとして販売されていますので、購入時から気をつけましょう。
テンションボルトはなるべく対角線上に締める理由は、片側だけどんどん締めていくと、圧力が片側にかかることになるからです。
このやり方はヘッドにも良くありませんし、シェルも歪んでいく原因となることもあるので、2本のボルトを対角線上に差し込み手で仮締めをしてから本締めしましょう。
好みのテンションにチューニングする
ヘッドを張り終わったら、次はチューニングです。
チューニングはスネアに付属されているテンションボルトを調整することで行われます。
一般的にボルトを締めれば音は高く、緩めれば低くなります。
この時、特に裏面ヘッドは薄いため、締め付けすぎると破れることがあるので張り過ぎには十分気をつけてください。
スナッピーを取り付ける
チューニングが終わったらスナッピーを取り付けましょう。
この時に注意することは、調整レバーの付いているストレイナー側を少し空けておくことです。
そうすることで、レバーを上げた際にスナッピーがちょうど真ん中に位置することになり、均等に音が鳴ります。
音の微調整をする
スナッピーを取り付け終えたら、音の確認をして、微調整に入ります。
表面ヘッドと裏面ヘッドのバランスや、スナッピーのあたり具合、音程などを調整しながら好みの音に近づけて行けば、きっとスネアもそれに応えてくれるでしょう。
チューニングは非常に難しいので、初心者の方にはハードルが高いかもしれません。
しかし、何事も悩みながら行うことで上達していきます。
ぜひスネアの音作りにも目を配りながら、良いドラマーになってください。
スネアドラムの叩き方
スネアドラムは叩く場所によって音が大きく変わります。
真ん中付近を叩くのが基本とされていますが、外側に行くほどヘッドの張力が強いので、音は高めになります。
若干音が詰まって聞こえるという理由で真ん中より少し外したところを狙って叩く人も。
外側のほうが張力が強いことを活かして、プレスロールなんかはスネアの端っこを狙って叩くのが良いとされています。
スティックの先端がよく跳ねてくれるので、それを押し潰してあげれば、よく聞く「ザーッ」というロールを演奏することが可能です。
真ん中だけでなく、ぜひ色んな場所を叩いて、特性を見抜いてあげてください。
オープンリムショット
スネアドラムで多用されるのが、このオープンリムショットです。
やり方はスネアのフープ部分をリムとも言いますが、リム部分をスティックの中央部で、ヘッド部分をスティックの先端で同時に叩きます。
そうすることで、リムを叩いた時の「カツン」という音と、スネアの音が混ざり合い、非常に攻撃的な音を出せます。
ロックなんかは9割以上の確率でオープンリムショットを使ってバックビートを演奏すると言っても過言じゃありません。
初心者の方でも必ず習得したいスネアドラムの使い方になります。
クローズドリムショット
打面を手で押さえながら、基本的にはスティックのエンド部分でフープの部分を叩く奏法のことです。
バラードなどのバックビートで「コツッ」という音がしたら、きっとクローズドリムショットが使われているでしょう。
注意すべき点はただスティックをリムに当てるだけでは良い音にはならないことです。
このクローズドリムショットが良い音を奏でる部分は、スティックの中でも限られていますので、良い音を出す部分を探すことが大切です。
そして、しっかりと手で打面を押さえてミュートしてあげることで、余分な倍音をカットします。
そうすることでバラードなどでも綺麗に響くクローズドリムショットを演奏することが可能です。
スネアドラムの代用品は?
King Gnuの勢喜遊さんが使用していることで脚光を浴びているサンプリングパッドは、スネアの代用品としても使えます。
パッドに好きなスネアドラムの音色をいくつか仕込んでおけば、スネアドラムを変更することなく、それぞれの楽曲に合った音色を奏でることが可能。
ただ、スピーカーを通さなければその音色は出ることが無いので、あくまで補助的に、パーカッション的に使うことをおすすめします。
まとめ
スネアドラムの音色は、楽曲の彩りを左右する力があります。
太鼓単体で見ても選ぶ基準も多く、各社のこだわりが見えて迷うことも多いでしょう。
これに加えてスナッピーやドラムヘッドなどによっても音が変わるので、とても対処しきれないと思ったかもしれません。
しかし、マイスネアを持つメリットは、それ以上のものがあります。
チューニングに悪戦苦闘するかもしれませんが、理想的な音色が出た時の喜びは何とも言えない極上のものです。
その音色を持って演奏を彩ることで、また新しい世界がきっと見えてくるはずです。
その時に相棒と言える一台と共に歩めることを願っています。
売れ筋ランキングも
チェックしよう!